アメリカのトランプ大統領(=日本では閣下)は貿易不均衡(二国間における輸出額と輸入額の差額がマイナス)を是正するため、相互関税という概念を打ち出した。不均衡額を総輸入額で割算し、さらにその額を半分にした数字を関税率とするもの。パーセンテージで表記する場合、この数値に百を掛けることになる。
この結果、日本産品に掛けられる税率は追加で一律24%。アメリカ国内において、日本の主力輸出品である自動車やオートバイ、家電等の小売価格が高騰してしまいまったく売れなくなるのではないかという恐れがにわかに懸念され始めている。
閣下は、対抗措置を講じない国々とは交渉の期間を設けるとしその期間を90日間とした。日本はこの期間に、交渉に応じていただけるだけのカードを用意しなければならない。
まず、第一のカードとして考えられることは、日本円の米ドルに対する価値を24%下げること。差し引き値引きした価格で輸出した場合、アメリカ国内における販売価格も現状維持、消費者の躊躇も起きないだろう。しかし、為替への介入は、閣下が最も嫌う。
第二のカードは、やはり、アメリカ国内における現地生産を増やすこと。国内産品には関税は掛からないからだ。しかし、1980年代、90年代における日米貿易摩擦において、日本企業はそれを十分行なってきた。これ以上となると、日本では産業の空洞化が起き、日本にとっては本末転倒的な結果となってしまい衰退をもたらしてしまう。
第三カードとしては、アメリカ国内における賃金を24パーセント以上上昇させること。給料が24%上昇すれば物価が高騰してもさほど痛手はないだろう。しかし、そのためには、アメリカ国内景気をさらに引き上げなければならない。日本人ができることと言えば、これまで以上にクリスタルカイザーやバドワイザーをたくさん飲むこと、マクドナルドに行ってビッグマックを毎日食べること、思い切ってテスラ車を買うこと、ぐらいしかない。しかし、これらの効果はあくまでも限定的だ。
ここでどうだろうか、閣下の言葉をヒントにしてみれば。
閣下はよく、「カナダはアメリカの51番目の州になった方が良い」と言う。地政学的にロシアとの対峙を考えた場合、カナダには不安なものがあるからだろうと邪推するが、カナダは意にそぐわないでいる。それは、カナダは自給自足でも成り立つ国であるからだ。
日本はどうだろう、食料・エネルギー資源もなければ軍事力もない。おまけに、今回の相互関税で、虎の子である自動車・オートバイ・家電等の輸出産業も奪われ衰退しかけない状況だ。自給自足の国力はない。
だったら、「寄らば大樹の陰」、「長い物には巻かれろ」ではないが、アメリカの51番目の州になってはいかがか。
そうすれば、為替介入の必要性もなくなり閣下に嫌われることもない。日本がアメリカの現地そのものになるため関税の心配もなくなり日本技術を州内で後世に伝えることができる。たまには、アサヒのスーパードライだって思う存分飲むことだってできる。まさしく、ウィンウィンだ。
今後の90日間で日本はどのような交渉カードを揃えることができるのか。ディーラーはあくまでもトランプ大統領で嘆願は効かない。
この結果、日本産品に掛けられる税率は追加で一律24%。アメリカ国内において、日本の主力輸出品である自動車やオートバイ、家電等の小売価格が高騰してしまいまったく売れなくなるのではないかという恐れがにわかに懸念され始めている。
閣下は、対抗措置を講じない国々とは交渉の期間を設けるとしその期間を90日間とした。日本はこの期間に、交渉に応じていただけるだけのカードを用意しなければならない。
まず、第一のカードとして考えられることは、日本円の米ドルに対する価値を24%下げること。差し引き値引きした価格で輸出した場合、アメリカ国内における販売価格も現状維持、消費者の躊躇も起きないだろう。しかし、為替への介入は、閣下が最も嫌う。
第二のカードは、やはり、アメリカ国内における現地生産を増やすこと。国内産品には関税は掛からないからだ。しかし、1980年代、90年代における日米貿易摩擦において、日本企業はそれを十分行なってきた。これ以上となると、日本では産業の空洞化が起き、日本にとっては本末転倒的な結果となってしまい衰退をもたらしてしまう。
第三カードとしては、アメリカ国内における賃金を24パーセント以上上昇させること。給料が24%上昇すれば物価が高騰してもさほど痛手はないだろう。しかし、そのためには、アメリカ国内景気をさらに引き上げなければならない。日本人ができることと言えば、これまで以上にクリスタルカイザーやバドワイザーをたくさん飲むこと、マクドナルドに行ってビッグマックを毎日食べること、思い切ってテスラ車を買うこと、ぐらいしかない。しかし、これらの効果はあくまでも限定的だ。
ここでどうだろうか、閣下の言葉をヒントにしてみれば。
閣下はよく、「カナダはアメリカの51番目の州になった方が良い」と言う。地政学的にロシアとの対峙を考えた場合、カナダには不安なものがあるからだろうと邪推するが、カナダは意にそぐわないでいる。それは、カナダは自給自足でも成り立つ国であるからだ。
日本はどうだろう、食料・エネルギー資源もなければ軍事力もない。おまけに、今回の相互関税で、虎の子である自動車・オートバイ・家電等の輸出産業も奪われ衰退しかけない状況だ。自給自足の国力はない。
だったら、「寄らば大樹の陰」、「長い物には巻かれろ」ではないが、アメリカの51番目の州になってはいかがか。
そうすれば、為替介入の必要性もなくなり閣下に嫌われることもない。日本がアメリカの現地そのものになるため関税の心配もなくなり日本技術を州内で後世に伝えることができる。たまには、アサヒのスーパードライだって思う存分飲むことだってできる。まさしく、ウィンウィンだ。
今後の90日間で日本はどのような交渉カードを揃えることができるのか。ディーラーはあくまでもトランプ大統領で嘆願は効かない。