筑紫哲也『旅の途中 巡り合った人々1959-2005』pp.195-196「芸術家がもしこの世の中にあっていくらかでも意味があるとすれば、理想主義者の役割を、ある時期まで務めるということなんじゃないかと思うんです。……みんなが創造的な表現者になるような時期が来るまでの、ある橋渡しというか、示唆を与える役割を持っているんですね。あとどのぐらいでしょうか。一人ひとりが、一般の市民社会の中で創造者になるような時期が来るまでの土台づくりをするということじゃないかと思うんです」(武満徹)