今から10年ほど前、今はなき新宿のVirgin Megastoreで
1枚のCDに出合いました。
ワーナーミュージックの「名盤探検隊」シリーズの1枚として
発売されていた そのCDの“ミステリアスなフォーク系
シンガーソングライター”というコピーと、ジャケットに惹かれ
思わず買ってしまったのが、今回紹介するJudee Sillの
1971年のデビューアルバムです。
15歳で洋楽と出合い、後追いでリンダ・ロンシュタットに代表される
70年代のウエストコーストサウンドにのめり込んだ僕でしたが、
アサイラムレコードに このようなシンガーがいたことを
まったく知りませんでした。
そして1曲目“Crayon Angels”が流れ始めた時、
おおげさではなく全身に鳥肌が立ちました。
そして一気にJudee Sillの世界に引きずり込まれたのです。
3曲目“The Archetypal Man”のスキャット部分で、またまた鳥肌!
音楽を聴く時、そのアーティストの生い立ちはあまり気にならないほうですが、
ライナーノーツを読む限り、彼女の人生はあまりにも壮絶。
親の虐待、結婚、離婚、麻薬、逮捕・・・
そして残念なことに たった2枚のアルバムを残しただけで
1979年にドラッグの過剰摂取で亡くなっています。
そんな壮絶な人生を送ってきた彼女が紡ぎ出す音楽は
あまりにも清らかで、不思議と心を和ませます。
音的にはフォークに分類されるのでしょうが
宗教音楽の要素も盛り込まれています。
なんか抽象的な文章で伝わりにくいかもしれませんが、
多くの人に聴いてもらいたい超名盤です!
(2005年になって、生前発売されることのなかった幻のサードアルバム
“Dreams Come True”が発売されました。)
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