鼻の呼吸チューブが外れた日


7月6日、午前中に担当医が来てくださいました。
鼻に付けていた呼吸を助けるチューブを取ってくれました。
顔周りがかなりすっきりしました。




目と耳のことを打ち明ける


昼過ぎ、夫と母が面会に来てくれました。
陽橙の様子を聞かれました。

陽橙の目と耳のことを話しました。

「実は、目が見えていないかもしれなくて、耳が聞こえているか分からない。目で追ってくれなくて、音に反応してくれない…。」

2人の反応がとても怖かったです。
またショックを与えてしまうのかと思うと、申し訳なく思いました。

母は、
「それはもう仕方ないな。辛いことだけど、命が助かったことに感謝しよう。」
と言ってくれました。


パパの一言と、奇跡の瞬間


夫は、
「そうかな?目で追ってくれてるけど。」
と言い、陽橙の目の前でゆっくり顔を左右に動かしました。

陽橙を見ると、パパの顔をゆっくりと目で追っています。
黒目がパパの顔を追い、右に左に動いています。

「え!?」

びっくりして夫を押しのけて、陽橙の目の前に行き、顔をゆっくり左右に動かしてみました。

本当に目で追ってくれています。
不思議そうな顔で私を見て、黒目を動かし、私を追ってくれています。

「目で追ってくれてる!!!!」

すごくうれしかったです。
何度も何度も確認しました。
何度試してみても、目で追ってくれます。

本当に良かった。うれしい。よかった。




「耳も聞こえてそうやけど…」


夫も母もすごく喜んでくれていました。

母は、
「耳も聞こえてそうやけど…」
と言います。

「耳は分からない。音のする方に顔を向けたり向けなかったりで…」

でも、とにかく目が見えていそうでよかった。

命が助かったことはとっても嬉しいです。
でもやっぱり、目も見えていてほしい。
そう思っていたので、本当に安心しました。


叶わなかった願い


7月7日、今日は七夕です。

短冊に書きたい願いは2つ。

“陽橙が病気になる前に戻して”
“陽橙を元通り元気にして”

でも、そんな願いも虚しく叶いませんでした。


足の震えと、嫌な予感


朝7時ごろ、陽橙のミルクをあげようと準備していると、
足がプルプルと小刻みに震えていました。

震えては止まり、震えては止まりを繰り返しています。
明らかに足が震えています。

発作が起きているかもしれない。

すぐにナースコールを押しました。


起きない陽橙と、38.5℃の熱


「陽橙、陽橙!起きて!!!!」

何度も呼びかけましたが、全く目を覚ましません。
ずっと寝たまま、足が震えています。

看護師さんがすぐに来てくれて、一緒に様子を見てくれました。

「これは発作ですか?」

「発作っぽく見えますね。でも正確には分かりません…担当医に伝えておきますね。」

熱を計ると、38.5℃。
不安で仕方がありません。


「発作が長く続けば、脳のダメージが刻まれる」


発作のような動きは、1時間ほど起きたり止まったりを繰り返していました。

以前、担当医が言っていた言葉を思い出しました。

“発作が長く続けば、脳のダメージがより刻まれていく”

すごく怖かったです。


血液検査と、新たな感染の可能性


担当医の先生が来て、血液検査のために採血をしました。
小さな手に何度も針を刺します。

それでも陽橙は泣くことなく、眠り続けていました。

「明日には血液検査の結果が出ると思います。」

さらに、

「太ももの点滴ラインから感染症を起こしている可能性があります。一度抜きますね。」

新たな感染という言葉に、不安になります。


脳波では異常なし


昼前に脳波を付けてもらいました。
体は震えているのに、脳波上は痙攣の定義を満たしていないとのことでした。

「原因は分かりません。発作の可能性もあるので、しばらく脳波を取りましょう。」

また脳波の生活が始まりました。

怪しい動きをメモし、動画を撮るように言われました。
それでも、脳波上は問題がありませんでした。




小さな声で泣いてくれた夜


その日の夜。
陽橙が寝ている間、ソファでケータイを触っていました。

「ふにゃふにゃ」

消えそうな、かすれた小さな声。

顔をくしゃくしゃにしながら、か細い声で数秒泣いてくれました。

すごくかわいくて、胸が温かくなりました。

頑張ってくれてありがとう、陽橙。