昭和が大好き、明治も大正も、でもやっぱり、自分の生まれた昭和の、ワタシの知らない


戦前、戦中、戦後のドラマチックな昭和に生きた、真面目で律儀な日本人が好きです。


真面目で律儀なその中で、文学という当時は不良な少年、少女が憧れる世界で、目一杯、

 
人間を人生をどうやって生きれば自分らしく、輝いて生きることが出来るのかだけを考えて


た若者の書いた小説や、詩を読むと、そこで一緒に生きてたように錯覚してしまいます。


 昭和27年、12月31日 午後9時45分


阪急六甲駅で三宮発梅田行特急電車に飛び込んで、21年の生涯を終えた文学を愛する少女が


いました。当時彼女は19歳で芥川賞候補になっています。その人の名は「久坂葉子」


最近の10代、20代の若い女性作家の受賞に???を感じるワタシですが、葉子の文学に憧れ


 神戸での青春時代から今まで、年末に彼女を思い出さなかったことはありません。


以前、彼女の詩を記事に紹介したことがありますが、今夜もまたどうしても書きたくなって


都はるみみたいに、呼ばれもしないのに、振袖を着てまた歌ってもいいですか?みたいな


突然の更新ですが、どうもすみません。


 
 若い頃の日記の最初のページには必ずこの詩を書きました。


ブログをカクコトをお休みしている現在、またノートに日記を書いていますが、久しぶりに


ノートの最初のページに書きました。暗記している詩の一つです。


 
    りんごをかじりながら、さむいみちをあるいた。


    ゆうひがまっかになってしずむ。


    きょうもいちにち。


    のぞみももたず、ちからもわかず。

  
    ただ、さみしさでいっぱいになって。


    なにがそんなにさみしいのがわからないままに。


    まちがどにひがついた。

 
    あたらしいとしがもうやってくるというのに、


    あすさえもおそろしい。


       さみしさはますだろう。


       くるしさにたえることができようか。


  わたしのこころに、


 「あすこそは」というかんじょうがわいてくれたら

 
    うれしいが


  りんごのたねはくろくひかっていた。


  はあとのついたしんを


  おもいっきりとおくへなげた。





    若い頃ならともかく、すいもあまいも一応ちゃんと味ききできるようになった

  
    おっちゃんとおばちゃんの合体みたいな今のワタシ。


    それでも、この世界がずっと胸の中に潜んでいて・・・・・覗いては・・・・


    ものすごーく、心地良いのです。




  
  彼女の好きだったもの。

 
  ブラームスの四番と

  
  フランチェスカッティーのヴァイオリン、


  カフェ、手紙をかくこと、お洒落、

 
  ゴールデンバットをふかすこと、


  そして小説を読むこと。


                ワタシの好きなもの。


                天童よしみの股旅演歌と

                
                サッチモのトタンペット


                古本屋、日記を書くこと、お洒落、


                ダイキリをつくってのむこと、


                そして小説を読むこと。



  来年の、ひょっこり更新もあるかもです。