先日書いた、食欲、芸術の秋の記事では美術館での絵画鑑賞についてを書きましたが

まずは、食欲のことを書かないとワタシのブログではないんではないか?



おいしいモンの話をする前に、先日の記事の訂正というか、大間違いなワタシの恥を

言っておきます。

おもわず、「この絵を持って帰りたい」とつぶやいた絵のことです。

確か題は「鶏が二羽」と「ブタの親子」という2枚の絵でした。

てっきり、ワタシの記憶では熊谷守一の絵だと信じてましたが、昨日、ツレにブログで

書いたといったら、

「あんたが持って帰りたいと言った絵は、金山平三の絵ですぞ」と笑われました。



 金山平三は兵庫県神戸市出身の西洋画家でして、風景画が主な作品なんです。

群馬県の大川美術館でその家畜をさりげなく描いた絵をみて、てっきり熊谷守一だと

思い込んでしまってたんでしょうね。

それから、何十年もずっと思い込んでいました。誰にも迷惑をかけない思い込みですが

これが、他のことだと知らないうちに、嫌われたり誤解されたりするのが人間関係の

ややこしいところです。


 今日はそんな人間関係の難しい話じゃなくて、食べることの話をしたいと思っています。

いつも読ませていただいているブロガーさんの記事に「実るほど、頭を垂れる稲穂かな」

なんて、句?を引用されて、全ての事に感謝することが大切ですと言う記事を書かれて

いました。人生は感謝で始まり感謝で終わる。大切なことはわかるけど、こりゃ大変

うーんワタシにはむずかしいなぁ。

 全てのことに感謝できれば、人間なんて止めて、切り株の上に座って森羅万象

を瞑想してたほうが。。。おっとまた毒をはいてしまいました。

出来る人と出来ない人がいるでしょうね。皆そうであれば世界が平和になると。。。

でも、つまんない世の中になるような、いえいえそんなこと言ってはいけません。でも、

 こんな、ビリケンみたいなワタシですが、食べること、食べ物には感謝します。

たんなる、食いしん坊やないか?そうかもしれません。

何か一つでも、二つでも心から感謝できたら、それで十分やと思うんです。



 ちょっと車を走らせ郊外へ、窓を開けると、黄金色の稲の間を通った風が入ってきます。

黄金の国ジパングです。頭を垂れてるタワワな稲穂たちです。

パンや麺類も多種多様にふんだんに食べることができる日本ですが、最近お米を食べなく

なってますね、ウチみたいな中年過ぎた夫婦二人の生活でも、おかずだけで、ご飯食べない

ことが多々あります、その代わりに麦の汁をいただいていますが(笑)

雑食化しています。いかん。


 母の具合が悪くなって、何十年ぶりに母に会いました。

母とは小学校を終えるまで、一緒に生活しましたが、中学に上がる時に寮に入り、そのまま

高校、大学、結婚と続きましたので、大人になって一つ屋根の下で暮らしたことがないんで

す。何十年ぶりに逢う母と娘(その間に、何回が逢ってますが)普通の人達はこんな話、

不思議でしょうね。でも、ノンフィクションです。

あのママがぁーってほど、老化していました(笑)当たり前なんですけど、過程を知らない

ワタシ達、すっかりおばさんになったワタシを見て、「綺麗じゃない」と最初の言葉。

これは相変わらずでした。

 老化しても、ママは綺麗。口惜しいけど。でも不健康だということは一目見てわかり

ました。色が白いというより、青白いんです。手足はもともと細いんですが、お腹だけ

ぽっこりと膨れてるんです。アメリカのおばあちゃんみたいな体型です。

 呼吸も浅くなったり、変に深くなったり、ヘルパーさん以外に、気心の知れたお世話を

してくださる人が、午前中に来てくれていました。

真から我儘な性格、食べたいものを食べたい時に食べたいだけ食べる生活。

ちっと耳が痛いんですが、母のは病的でした。

お医者様の話も十分聞いたうえで、一大決心をしました。

お医者様には悪いんですが、「医食同源」という言葉が頭を過ぎりました。

少し前から、興味を持っていた、特殊な料理法?です。

玄米菜食。。。マクロビオティックです。

本を読み漁りました。本屋さんで、手当たり次第に買いまくって。

 有機野菜をネットで隔週購入、調味料から、何から何まで、揃え、今までのお台所に

あったものを捨て、もう端からみたら、亡者のようだったと思います。

その上にセミナーに通い、資格まで取って、あちこちで公演もどきなこともやりました。

ツレは相変わらず、ワタシのすることに一言も言いません。

 しかし、1年後。。。。

母とツレとワタシ、3人合計で20キロ痩せました。

3人とも、お腹ぺちゃんこです。飛ぶように歩きます。外へ出たがらなかった母も

ちょっとした買い物へ自分で行きたがるようになったんです。

ほおばるように、飲んでいたお薬も、ネットで調べて、止めさせました。

なんと眠剤を2種類も処方されていたんです。

 そんな時に出会ったのが、辰巳芳子の「いのちのスープ」という本です。

玄米から作るスープです。野菜から作るスープです。マクロビと似ていますが、

お肉も、お魚も食べます。旬のお野菜を食べます、調理方法はこれはちょっと

今現代の生活様式では、かつおや昆布出汁を毎回とって、味噌は手作りは無理です。

味噌も作りました、天然酵母も作りました、梅やらっきょも漬けました。

 マクロビに凝り固まった、ワタシでさえ、古臭い感が否めません。

彼女の料理本は、写真よりも、読むところが多い本です。

食に関する、文化、歴史、だから、こんなもん食べたらいけません。

食品添加物の入ったものですね。でもいまの時代、はっきり言って無理です。

でも、

彼女の「生きることは食べること」と言う言葉。

ワタシ達人間はなぜ皆一緒じゃないんでしょうか?

人それぞれに、食べるものが違うからです。

食べたものが血となり肉となって、ワタシ達が生きているんです。

当たり前のことですが、お母さんが太ってたら、家族皆太ってます、だいたい。

同じものを食べてるからです。お母さんが作ったものを皆が食べてるんですから。

これには、共感しました。

 おかあさんが、家族を作ってると言っても言いすぎではありません。

責任重大です。一年前、ブログを読んでくだすってた「サラリーマンえろ」さんと

言うかた、お母様がキャリアウーマンで、全く台所に立たない人だったそうです。

出来合いのものが毎晩テーブルに並ぶ生活。彼ちょっとワタシより年配の方だったん

ですけど、ブログを書かれてた時期にお母様が亡くなられ、たまに作ったおかんの

おかずの不味さをしみじみ思い出したとブログに書かれていました。

 食事の代わりにを働く背中で子供達に大事なものを見せていたんだと思います。

サラリーマンえろさんの滲み出るような、温かい人柄、謙虚な文章、そっと人の心に

寄り添うような、選んだ言葉に何度もありがとうと言いました。そんなえろさん、最近

奥様が病気でブログを休んでいらっしゃいます。心の中で「がんばりや」と言ってます。

話が脱線したようですが、基本食べることで、生きていくんですが、人間はそれだけでは

生きていけない生き物なんです。目に見えない大事なものがいるんです。

 目に見えない大事なものは人それぞれ違うんですが、大筋、自分以外の人を思いやる

心じゃないかと思うんです。それが、愛だなんて、ワタシ言いたくありません。

なんだか、使いがってばかりがいい、中身のないぴーまんみたいに思うからです。

働くお母さんが、並べた買って来たお惣菜、「ごめんな、こんなんで」きっと心に中に

あるはず、それを汲む心こそ人を思う心だと、ワタシ確信します。

 えろさんは、人の心を汲むことが出来る人、全て母親の手作りで育った子供が、皆が

皆、人の心を思いやるという生きていく上で一番大事なことがわかるとも思えない。

バランスのとれた、食事だけではだめだということです。




 馬車馬のように、玄米菜食を続けたワタシ、余裕なし。

少し、リバウンドしたものの、以前のような、週一焼肉、その他も外食という暴れ食い

生活は、改善されました。

玄米と野菜ばかりの生活もさよならをしました。

「いのちのスープ」の本も時々眺めます。

食べることは生きること。

「小さなキッチンの大きな宇宙」マドンナのプライベートシェフの書いたマクロビの本も

眺めます。

 食べることが大好きなワタシ、いろんな料理本に翻弄され、あれもやってみたり

これもやってみたりしましたが、食べたいなと思ったものは身体が欲しているんじゃ

ないかな?えらい都合のいい考えかたですけど、

「蛇が丸くなって自分の口の中に自分の尾をのみこんでいる」絵を哲学とはこういうこと

ですと、象徴されますが、こんな風に自分で自分の身体の中をのぞいていれば、何が欲しい

のか、さっきも言ったように、食べ物だけではありません、目に見えない大事なものが

欲しいのかもしれません。口から食べるものと心を潤すものとのバランスが必要です。

食べることは生きること、けっして、蔑ろにしてはいけません、特にいま成長段階の子供

達は、特に。でも大切なことは自分が生きてることに感謝することだと思うんです。

生きてるから、食べてるんで、食べ物にありがとう。

すべての事に感謝するのは、老境に入ってからでいいと思うんですがどうでしょう。

なんか、またグダグダ書いてしまいましたが、

旬のものを美味しくいただきました。

新鮮な太刀魚、これから、もっと美味しくなります。


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キャベツと玉ねぎとスイートコーンだけのスープ。

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長野から送ってきた、木で熟したプルーンです。信じられないくらいの甘さでした。

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でわ、今夜も最後まで辛抱強くお付き合いくだすって、ありがとうございます。