久しぶりに(最近此ればかり口癖になってしまいそうで済みません)「ムーンライトノベルズ」の作家ページにお邪魔して来ました。此処は「此花作品」がどのくらい拝読されているかを知る事が出来る場所で、4月末の最後の執筆以来、4ヶ月が経ちますが、ここちょことカウントが増えていて、此の事実には「ありがとうございます」より「申し訳ありません」のほうが先に立ってしまいます。
いつものいい訳を繰り返しますが、此花自身、書きたいものが見えてきても、其の書き方が解からないといった様子で、其れはどうしても、いままで考えていた「BL商業誌に投稿出来るように頑張ろう」ではなくなって来ているように思うのです。
以下は、先月の中ほどに書いた、某所で生きる「彼」の日常を抜粋したものです。が、文体・風味、共に大きく変わっているのがお解りかと思います。私自身は此れを煮詰めて、自分らしく書いていきたいと願っていますが、たぶんに、世間ズレしている感があるかと思います。「日記」という形で書いていますので、ハジメテ読まれる方には何をどう綴っているのか不明の部分がほとんどになってしまう事をお許しください。(此処を訪れる方はみなさんそうだと思います、彼の世界と重複する方はおひとりもいらっしゃらないでしょう)
それじゃ何故? と聞かれてしまいそうですが、物書きを目指す者としての、自己顕示欲の発露だと…、愚かにも思ってしまったとご承知ください。
『 a honey-bee 』
ソイツは…、俺の髪を撫で、気安く笑って嘯いた。 蜂蜜を想わせる明るい髪を揺らし、過去を想わせる、手慣れた風情で。
「気楽なもんだよな、さすが星三つは違うよなあ?」
クソ皮肉をクチに乗せ、俺は、ジョッキでビールを煽った。コイツには、今朝から数回負けていた。
「ン? あぁ、さっきは済まなかった。そんな拗ねるなよ」
だが、コイツは勝負に拘らない。俺に勝とうが負けようが、どうってコトもないのだろう。 怪訝な俺に、ヤツの手が伸びて来た。漆黒の髪に指が入り、気軽な所作で笑顔を見せる。 其の仕草は他の誰かを連結させ、俺の神経を逆撫でする。 コイツにとって、酒を飲むのは、手合わせよりも簡単な事なのかもしれない。
「茶化すなって、いつも言ってんだろ? 誰彼なく触ってんじゃねえよ」
何故、俺が此処に来たのか、コイツには何も解かっていなかった。伝えるのも馬鹿馬鹿しいと、残りのビールを流し込む。 俺の引越し祝いにと、鎧をくれたヤツだった。要領ひとつ得ない俺に、イチからジュウまで教えてくれたヤツでもあった。
其れが発端だったかは、解からない。誘うほど、惹かれていたのは事実だと思う。だが…、ヤツと俺とは、性癖が同傾向だった。
「…何か言いたかったんじゃなかったのか?」
重ねたグラスも佳境を迎え、そろそろ本題に入る場面がやって来た。どう応えようかと、俺は策を巡らせる。
「さあな、…まあ、ダチが欲しくて来たわけじゃないってコトは確かだな。ついでに言えば、情報が欲しくて来たわけでもない」
酒を飲む、ヤツの手が止まった。 投げられた采は充分な効果を発揮し、二人の間の空気を変える。 勘の良い…、しなやかな首がわずかに傾き、上目遣いにホンネを探って来た。 …想った通り、コイツは、好みのヤリカタをする。
「んー、じゃあ…?」
返事をクチに届けていいものか、甘いと想わせる、噛み付きたくなる首筋が眼に眩しく、俺は夢想を禁じ得ない。差し出されるように近付いた唇は、静かに雄を目覚めさせ、なぞる指が、柔らかく溶け出していく。
「試してみてえな。ココに俺のを喰わせたら、どんな顔して鳴くんだろうな?」
「さぁ…、鳴くコトになるのは、どっちかねぇ?」
可愛くない台詞に仕置きをしようと、指をしゃぶらせようとした矢先、ヤツは勝気に噛み付いて来た。どうあっても、コイツは趣旨を変える気は無いらしい。其れは、俺も同じだった。俺達は、どっちもヤル側の人間で、ヤラレル側の人間じゃなかった。 てめえこそ妥協しやがれと、睨みつけるが、互いのやり取りに心が躍っていく。
此れ位の骨がないと、俺の相手は勤まらない。…そうだろ? (日記としての、二日分を一挙掲載)