いきなりマハティール首相の
「キャンセルする!何のメリットもない!」
との爆弾発言で中止になるかと思われた、シンガポール・マレーシア高速鉄道計画。
その後、結局、やっぱり、というか予測通り、またどんでん返しが、、、。
「実はアレは、キャンセルではなく、延期という意味だったんだ。」
「いや、、、メリットはあると思うよ、でも、今の予算じゃ高すぎるんだよなぁ~、、、。うちら、お金ないし、、、。」
「半額ぐらいだったらやってもいいよ。実際、半額で出来るってオファーも、来てるんだから。(←おそらく中国から?)」
などと言い出して、今のところは、
「中止したら違約金払わないといけないし、やるしかないのはわかってるよ。やるよ、やる。
でも今はお金ないからね~、、、
延期だ、延期!」
と、シンガポールの意見も聞かず、勝手に延期、ということで落ち着いている。
しかも、マレーシア側は今だにメディアでこういう発言を繰り返して周囲を振り回しているだけで、政府として何も公式に表明していない。
先月は
「うーん、まあ、今月中には、ちゃんとシンガポールと話し合おうと思ってるよ。ちゃんと大臣派遣して。」
と言ったもんだから、シンガポール側もしびれを切らして
「あのね、こっちはちゃんと契約に従って作業進めてるし、お金もたくさんかかってるし、
いい加減に白黒つけてくれないかな!?
で、やめるならやめるで、ちゃんと違約金払ってよね、こっちは大損するんだから。
言っとくけど、そういう”契約”で、アンタもそれにサインしたんだからね、わかってる?!
7月31日までに話し合いたいから、さっさと返事くれない?!」
と正式に書簡を送ったにも関わらず、7月31日になっても何の返事もなく、完全にシカト(笑)。
問われると、
「え~、だって、今色々議会とかで忙しいしね、、、
わかってるよ、7月中に話し合いしたいんでしょ?
でも、あっちの都合で、こっちは応えるって言ってないよぉ。8月上旬には、時間取れるかなぁ~。
え、違約金?そりゃ、中止になったらちゃんと払うよ、当たり前じゃん、約束だもんね!(←大嘘)」
などと言って、全く煮え切らない態度。
シンガポールが真面目に取り合っても、すぐこうやってはぐらかされてしまうのだ。
この調子では、話し合いは年末ぐらいまで延々と引き延ばされることだろう、、、。
ティーンエイジャーの恋愛の駆け引きごっこでもあるまいし、まったくマレーシアって、何やってんの!?
しかも、マハティール首相は、
「シンガポールへの水の値段を上げるかもしれない」
などと発言。
資源がないシンガポールは、水の供給はマレーシアに頼りきりで、
マレーシアから水を安く買わせてもらう代わりに、シンガポールの浄水場で水をきれいにしてマレーシアに返す、
という条約を1962年に締結している。
それを見直す、と。
当然その狙いは、
「高速鉄道中止にしたら違約金払え、なんて野暮なことは言わないよな?それならこっちだって、水の値段上げるぞ!」
というヤクザさんも真っ青な脅しだ。
まあ、よくもこんな子どもの駄々みたいなこと出来るなぁ、と呆れたを通り越して感心してしまうけど、
そこはさすが百戦錬磨のマハティールだ。
呆れられようがなんだろうが、全く動じず、爆弾発言を繰り返し、周囲を振り回す。
ほんと度胸の据わった爺さんだなと思う。
あ、よく考えたら、この手法ってトランプと同じじゃない!
でも、これでマレーシアの国際社会からの信用度はゼロになったと思うなぁ。
もう誰も、マレーシアと真面目に契約を交わそうなどと思わないだろうし、恐ろしくて投資もできないだろう。
国際条約に調印しているのに、ただの口約束じゃあるまいし、いきなり
「やっぱお金ない、や~めた♪」
なんて言われては、たまったものではない。
結局、なんとか半額ぐらいで高速鉄道を実行させる、というのが狙いで、そのためにゴネてゴネて、みんなを振り回しているのでしょう、、、。
ほんとに、ビックリ仰天なことが起きますよ、マレーシアって国は!