インドネシア人の友達から、世にも恐ろしい話を聞いた。あせる

 

彼女はシンガポールで働いているけど、ジャカルタに住むお母さんが先日、急遽心臓の手術を受けることになった。

 

なぜ急遽かというと、もともと手術を予定していた人がキャンセルすることになったので、何か月も待たなくてよくなったから。通常だと、3~6か月待ちは当たり前なので、その話を聞いてすぐ、翌日に手術となったのだそうだ!

 

慌ただしく開胸手術が始まって、4,5時間経ってから、なんと病院側は”適切な処置をするための機器”がないことに気が付いて、手術がいきなり中止!

 

それだけでも、もうビックリ仰天してひっくり返りそうだけど、さっさと縫合して、翌日に退院しろと言われたそうな!滝汗

 

さらに、病院の説明がまた呆れる。

 

「大丈夫ですよ、3~6か月後ぐらいに、また来てください。申し訳ないんですが、今はお母さんの症状を治療するのに必要な機器がないんです。これから調達しますけど、なにしろ高い機器なんで、いつ入手できるかはわかりません。海外の機関に申し込んで、使い方の講習を受ければ借りることができます。そうなったら、またお電話しますから。」

 

心臓の開胸手術だというのに、切って、縫って、翌日退院、6か月後にもし機械があったらまた来てね、って、、、、何が大丈夫なんだか?もう絶句。チーンチーンチーン

 

彼女のお母様が本当に気の毒だし、翌日退院なんかして大丈夫なんだろうか!?どんなに小さい範囲でも、切る手術というのは、ものすごく体力を消耗する。私も以前盲腸で入院したときは、しばらくは体に力が入らない感じで、完全に回復するのに一か月ぐらいかかった。たかが盲腸でも、あんなに体調が乱れたのだから、心臓の開胸手術、それも、高齢の方の体にとっては、生死に関わる問題だ。

 

切ってみて、アッ、間違えちゃった、やり直し!って気軽に言えるものじゃないでしょ!!!パンチ!パンチ!パンチ!

 

ジャカルタでも有名な大きい病院でこんな対応だという。先進国でこんなことが起こったら、その病院は営業停止でしょう、間違いなく。

 

電話口でこの病院の説明を聞いた友達、怒り心頭で、「電話ボックスで、顔をぶん殴ってやりたい」ぐらい頭にきたと憤慨していた。

 

大きな病気をしたら、絶対先進国で治療を受けないとダメだ、と痛感した。マレーシアは医療費が安いから、医療ツーリズムが盛んだというけど、手術や大がかりな病気の治療はケチらずに絶対に日本とかシンガポールで受けようと思った。

 

しかし、どんな国なんだ、インドネシア!?

 

以前、仕事で通関詐欺にあって、「捜査するのにも、金がない。金を払ったら捜査してやる。」と警察に言われた件について書いたけど、あれはまさしくインドネシア。役人などは皆腐っているから、賄賂がないと仕事をしないのだ。

 

このような汚職まみれの国では、お医者さんでもなんでも、エライ立場の人に対しては、こっそり”別料金”を払うのが当たり前。そうしないと、満足に病気も直してもらえないという。要するに、安い給料で真面目に汗水流して働くのはバカバカしい、お金をもらえるならやってやってもいい、という発想になってしまうんだろう。

 

シンガポールがめまぐるしい発展、急成長を遂げられたことの要因の一つに、汚職を徹底的に撲滅させたことがある。汚職対応の国家機関を作り、官僚や政治家には億単位の高い報酬を払い、真面目に仕事をさせる仕組みを作り上げた。リークアンユーのこの功績は、文句なしに賞賛に値する。

 

先述の恐ろしい病院でも、先生にこっそり裏金を積めば、「急に機器が届いたんで、手術できます。早速、明日もう一回切りましょう。」ってな展開になるんだろうか、、、ありえそうだな、充分、、、。

 

でも、タダでオペをさせてほしい、って頼まれてもお断りだけどね、こんな病院!ドクロ