ひょんなことから中華系マレーシア人の、いわゆるその、、、、LBGTの女の子と友達になり、時々ランチしている。
特に彼女のセクシュアリティーのついて質問したこともないけど、ヘアスタイルも服装もどう見ても男だし、GAOみたいな雰囲気なので、まあそういうことなんだろうな、と暗黙の了解。
ランチするといっても、私から誘ったことはない。だいたい、彼女のほうが全然若いし共通点もないし、、、。でもなんか気に入られてるらしく、なんで既婚で2児の子持ちの私のようなおばちゃんをランチに誘うのか、変わった子だなぁ、、、と思いつつも、まあ、まさかこんなおばちゃん口説く気もないだろうし、ランチぐらいいいか?と、ごくたまに付き合っていた。
先日久しぶりに会って色々話していると、急に
「実は私、IVFで子どもを持ちたいと思ってるの。」
と言い出す。
いかにも男のルックスの彼女がそんなこと言うだけでも鼻からコーヒー出そうなぐらい驚いたが、できるだけ平静を装い

「エッ、IVFって、体外受精のこと?!」
「うん、パートナーと一緒に決めたんだ。あ、ちなみに今まで言ってなかったかもしれないけど、私のパートナー、女性なんだよね。」
とこの場に及んでついにカミングアウト。
まあ、そんなことはわかってたわよ。でも一応今まで話したこともなかったんで
「へー、そうなんだ!」
と驚いたフリをしたりして(笑)。

2人の希望としては、やっぱり赤ちゃんはかわいい子がいいから、ドナーは白人男性がいいと思っていて、そうした場合、ハーフの子というのは一般的にアジア社会に馴染むのは大変か、ハーフの子を持つ私に聞いてみたいと言うのだ。
なんちゅう質問なんだ、ヲイ!とツッコミたくなるのを我慢しつつ
「ウーンそうね、まあ日本みたいな単一民族の国だとハーフっていうだけで好奇の目で見られて、やっぱりガイジンとして扱われるのかな〜。東京はまだいいけど閉鎖的な地域だとまあハーフっていうことでイジめられたることもあるかも。でもマレーシアやシンガポールは多民族国家だから、ハーフでも外人でも、暮らしやすいんじゃない?それにうちの子らや他の国際結婚カップルもそうだけど、白人とアジア人の混血って大抵アジアの血が強く出るから、彫りの深いアジア人というように見えるよ。」
と一応当たり障りのない回答を真面目に返して、うちの子らの写真を見せてあげたりした。
でも、ハーフ云々より、まず両親がLGBTっていうだけでかなり社会の風当たりはキツイだろうし、その上いずれの親もアジア人なのに精子バンクで調達した白人の遺伝子を持って生まれたとなると、子どもはかなりアイデンティティークライシスに陥りそうな気がする。アメリカならまだしも、少なくとも保守的なアジアでは相当厳しいでしょう、というのが本音だ。

彼女たちも、できればオーストラリアに移住して子育てしたいそうだ。うん、それがいいと思うよ、私も。
「それで、どっちが産むの?あなた?彼女?」
と聞くと
「えー、、、、彼女だよ」と照れながら笑う
そりゃそうだよね、どう見ても男の彼女のお腹が大きくなってる姿なんて想像できないし、、、。

「子どもが出来たら、やっぱり私が頑張って大黒柱になるのかな〜。一生懸命働かなきゃ。彼女も40だから早く決めないといけないんだけど、、、」
「えっ!なんですって!本気で子どもが欲しいなら、もう今すぐにでも彼女の卵子を冷凍保存したほうがいいよ。体外受精ってだけでも大変だけど、卵子はやっぱり40すぎると受精しにくくなるんだから。いつ産むかは後で考えればいいから、とにかく早く保存よ!
」

とすかさずフォロー。
「そうだよね、アドバイスありがとう。」
でも、パートナーの彼女じゃなくても、若い彼(???)のを保存して彼女に代理母として産んでもらうという手もあるし、一人ずつ、彼女のと彼のを、というのも考えられるのか?!
子どもはかわいいし、生きがいを与えてくれる存在だから、LGBTだって子ども持ちたい、育てたいという気持ちはわかる。そして、その子どもにはできるだけ良い遺伝子を持たせたいというのもまたわかる。ジョディーフォスターだって、パートナーと結婚して、厳選された優秀な男性の種を持った子供を産んだし。
そして、アンジーとブラピのように白人の両親でもアジア人やアフリカ人の子を養子にもらって育てているケースもあるんだから、必ずしも自分同じ人種の子供じゃなきゃ、ということもないだろう。
もし彼女たちが子供を持つという選択をするなら、まあ相当の覚悟はした方がいいと思うけど、子どもが幸せになれるよう環境を整え、愛情をたっぷり注ぎ、力を合わせて全力で頑張ってほしいものだ。
いや〜それにしても、久々にぶっ飛んだ話だったわ、、、
色々考えさせられました。
