新学期が始まって、子供達の仲良しのお友達が引っ越したり転校したりして、また、新しい生徒も入ってきて、けっこう入れ替わりがあった。

最近はうちの界隈もインターナショナルスクールが増えてきて、特に近所にカナディアンスクールが開校してから、うちの学校やアメリカンスクールからそこに転校する生徒が増えてきたし、息子の親友は何の前触れもなく、突然アメリカンスクールに転校してしまった。本当に突然で、ママともよく会ったけど転校のことなど全く口にしていなかったし、その子もイジめられていたわけでもないし息子を含め友達はいたし、きっと何か事情があったのだろう。

学校も危機感を抱いているのか、毎年5、6パーセントも右肩上がりで値上げしていた学費も、今年はさすがに2パーセントしか上げなかった。ニヤリ

この前、数少なくなってしまった息子の仲良しのZ君の家で、もう一人の友達D君とでお泊まり会にだったので日曜の朝迎えに行くと、D君のママがいて、なんと彼らも今学期いっぱいで転校することに決めたという。彼女は子供が3人いるから、3人分の学費で毎年メルセデスが買えるぐらいの出費だ。これから大学までまだまだ何年もあるし、彼女は専業主婦。さすがにもう無理だということで決めたそうだ。次はどこにするか正式に決まってないけど、カナディアンスクールの可能性が高いらしい。

そんなわけで、また一人仲良しの友達がいなくなってしまうわけだけど、とにかくカナディアンスクールは予想外の大反響に嬉しい悲鳴のようで、開校からまだ1年も経っていないのに、生徒は既に300人近く集まったらしい。まさか新設校でこんなに生徒が集まるとは夢にも思っていなかったようで、本当にビックリしているらしい。

うちもカナディアンスクールにしようかな、と時々考える。なんたって学費が半分以下で、カナダ人の先生たちはとってもフレンドリーで優しく、カナダ式の伸び伸びしたスタイルも良いらしく、学校の評判はとても良い。ただ、よく調べると、高校卒業の年齢が一般的な18歳ではなくて17歳と1年早いのだ。カナダってどうもそうらしいのだ。

息子がもし高校卒業までいると、17歳の誕生日とほぼ同時卒業というスケジュールだ。しかもインターナショナルスクールとは言っても、駐在員ではなく、ローカルの子弟向けのインターという位置づけなので、現地校と同じで1月に新学年が始まり12月卒業。

そんなに先までここにいるかはわからないけど、転校して、進度や終業式の時期が他の国のシステムからずれるというのは、後で色々と面倒かもしれないな、と考え思い留まっている。

今の学校は勉強面はしっかりしているし、体育会系だからスポーツもたっぷりやるし、シニアスクールではオックスフォードに進学した子も出てきて、IGCSE, IBの実績も良くなってきた。もう子供たちもこの環境に慣れ友達もできた中、なかなか安易に転校というのも難しい。

でも、学校に対して疑問はあって、やたらめったら賞を設けて誰が1番かすぐ競いあう、算数、英語などコアな科目はクラスを能力別に分けるし、生徒も親も、ポーカーフェイスを装いながら、水面下ではネチネチドロドロした競争メラメラ、ライバル意識が激しい風潮はどうも好きじゃない。

何年も一番下のレベルのクラスにいたり、賞が少なかったりすると、親も子も、けっこう屈辱的で嫌な気持ちになってしまうのだろう。それで辞めていったファミリーもいた。

いい子だったで賞とか、お行儀がよかったで賞とか、そんな、まさしく"子供騙し"の賞で自分の子供の優劣を決められるなんて、たまったものではない。たまにならまだしも、毎日いちいちポイントつけられてるらしく、学期末には一番ポイントをもらった生徒が、またいちいち表彰されるのだ。びっくり

先日息子は水泳の授業でポイントをもらったというので何かと思ったら、"ヒトデのポーズで何秒水に浮くか"のテストで、一番長く浮いてたからと聞いて、笑った、、、というか半ば呆れた。"ヒトデで賞"爆笑 !!

ちょっとしたことでも褒めて生徒に自信をつけようとしてる学校側の気遣いもわかるけど、子供たちには、そんな下らないポイント制度で変に奢ったり自慢したり、逆に自尊心を傷つけたりしてほしくないし、そんなものに一喜一憂していちいち表彰状をFacebookに投稿したりする親にも絶対なりたくない、、、。

成績優秀、スポーツ万能、お行儀も良くて、家は大金持ちで、家族全員社交的でイベント大好き、っていう全てにおいて勝ち組!!みたいなファミリーには居心地がいい学校なんだろうな〜、と思う、うちの学校。

そう考えると、我が家などは場違いなのだろうし(笑)、こう書いてみると、改めて息苦しい学校だな、、、と思う。子どもの自信が育つかって言ったら、違う気がする。今日は何ポイントもらった、とかそんなことばかりセコセコ考える子になりそうで、、、。


娘の同級生でカナディアンスクールに転校したファミリーのママにこの前久々に会ったら、やれナントカ賞だ、スポーツ遠征試合だ、と競い合う文化も、保護者のチャリティー晩餐会やゴルフコンペなど、やたらとスノッブな雰囲気もなく、のびのびしてて、せいせいした、イギリス人と比べてカナダ人の先生は気さくでオープンで、親子共に超ハッピーだ、と言っていた。

学校が増えて、選択肢が増えたのはいいことだと思う。

我が家も、他の学校がどうなって行くか観察して、じっくり比較検討してみようと思う。