昨日仕事で会った取引先の男性。

 
てっきり日本人なのかと思っていたのですが、実は中国人でした。
 
日本語は本当に完璧で、言われなければ彼が中国人と決してわからないほどです。
 
「ちょっと」とか「なんか」とか、そういうスラング(?)の使い方も絶妙で、すごい語学のセンスがある人なんだなと感心しました。
 
当たり前だけど、中国語もペラペラで、会議ではシンガポール系企業の幹部と中国語でバリバリ話します。その人は英語は全然できないと言っていましたが、理解はしているでしょう。
 
英語と中国語と日本語が飛び交うその会議で
 
もしここで日中英スラスラできたら、完璧じゃない?私も中国語勉強しようかな!?」
 
という気になりました。ニコニコ
 
どうやってそんなに完璧な日本語を習得したのですか?と聞くと、高校から勉強して日本の大学に留学。大学に入る前1年半ぐらいは日本語学校に入って集中的に勉強したそうです。
 
祖父母様が日本で育って中国に帰化されたか、何かそのような背景があって日本語を話していた影響で、日本語は耳に入ってくる環境だったからなんとなく理解できてはいたけど、話せなかったし、特に小さい頃からバイリンガルだったというわけでもなかったそうです。
 
日本の大学を卒業後、日本企業に勤め、ご結婚もされ、すっかり日本に根付いて、日中バイリンガルエンジニアととして重宝され活躍されています。
 
「うちの子供たちも、頑張れば日本語キャッチアップできるでしょうか?」
 
と聞くと
 
「全然問題ないですよ。日本に住んで、勉強すれば、すぐに日本語は追いつきますよ。住まないと難しいですけどね、でも大丈夫です。」
 
と。
 
もちろん彼は人並み以上に努力したのだと思うし、もともとセンスがあり素養が高かったのでしょうが、日本語力がどんどん低下し英語が第一言語となってきた子供達を見てて「もう日本で暮らせないのでは、日本で仕事をすることも出来ないのでは、、、」と不安に思っていたところ、いや、諦めるのはまだ早い、と希望が出ました。完璧な日本語はもう話せないのでは、と悲観することもなさそうですね。
 
全て子供たちのやる気次第ですが、もし彼らが将来日本で大学に行ったり働きたいと望み、本気で日本語を集中的に勉強したら、大丈夫なのかもしれません。
 
人口減の日本ですから、労働人口として歓迎されるだろうし、日本企業もますますグローバル化を強いられていますから、子供達のような人材が意外と活躍できるかもしれない。
 
これから、グローバルビジネスの中心は、欧米ではなく間違いなくアジアで、その台風の目となるのは人口13億人の中国でしょう。
 
子どもたちは、今は英語が第一言語、学校では中国語とスペイン語も勉強しています。将来的に日中英ができるようになって、その上でしっかりと専門分野を持てば、重宝されるのでは、と思います。
 
先の会議で、シンガポール系企業のトップが、日中バイリンガルの彼を「この人は凄いね、日本語は完璧だし、エンジニアとして専門知識があるからね。」と一目置いて褒めていましたが、語学が堪能な以上に、専門分野、技術を持つこと。これが重要です。
 
マレーシアに移住してしまって、時々「これでよかったのかな、やっぱり子供達は日本で日本人として育てたほうがよかったのかな、、、」と揺れて心配になりますが、そもそも我が家は国際結婚で子どもたちは100%純日本人ではないので、日本の学校・組織で、日本しか知らず生きて行く、というのも少し違うように思います。アメリカ国籍もあるのだし、望むならば、シリコンバレーでもウォール街でも行って活躍すればいいし、EU市民としてヨーロッパに住むという選択肢もあります。
 
多国籍国家のマレーシアで、多様な人種、宗教に囲まれ、学校では、私も羨ましくなる好環境で教育を受けている彼ら。きっといつかどこかでこの土台が役に立ち、どこでも逞しく生きていけるだろう、となんとなく自信が出ました。
 
それでも、改めて、私の役目は、日本人母として、彼らの日本人としてのアイデンティティを育てることだと実感。
 
日本語を教え、できるだけ日本に連れて行って、日本の家庭料理を食べさせ、日本の伝統文化や行儀作法を教え、一緒に日本のテレビやアニメを見たり。そういうシンプルなことですね。
 
そして、、、、私も中国語勉強しよ!ウインク