無事に家は完成したけど、万事順調なはずはなく、いろいろと修繕箇所はまだ残っている。

 

まあ大抵のことにはマレーシアだし仕方ないと目をつぶってきたし、目をつぶれる範囲のミスだったが、さすがにコレは許せない!と思ったのは、、、

 

 

プールの深さが設計図通りになってないっ!

 

左側が浅く、右が一番深い構造なんだけど、一番浅い部分が図面では水深1mだったなずなのに、入ってみると75cmしかない!!!ガーン 深い部分は逆に図面より深くなっていると思う。

 

深すぎるプールも危ないが、浅すぎるプールも同様。興奮して浅いほうで飛び込んだりしたら、間違いなく底に激突して非常に危険だ。

 

1mが97センチだった、1m5cmだった、とかなら、まあなんとか許せる範囲だけど、25cmも間違うって、どういうこと!?!?どこに目がついてんねん!?ムキーパンチ!パンチ!パンチ!

 

私たちも自分たちでちゃんと計測すればよかったんだけど、そんなことふつうは工務店と建築家がやることでは?それに、コンクリートを打設してから発覚したであろうことだから、確認したところで後の祭りだったろう。

 

さすがにこれは許せないので、図面通りに修復させたいけど、プール底だけ掘るわけにもいかないので、全撤去して一から作り直すか、プールの淵を高くするしかない。

 

呆れて開いた口がふさがらないけど、まああの工務店のおっちゃんなら仕方ないのかなー、、、。人はすごくいいんだけど、一事が万事行き当たりばったりで、メモを取りもしないからすぐ言ったことを忘れる。工程表をちゃんと作って要所要所できちんと次のステップをチェックしたり、何かやる前に施主に確認したり、という努力をしないで、横着をして勝手に突っ走る。まったくプロジェクトマネジメントということが出来ない人だから、そのおかげで、やり直しになって余計な時間と料力とお金がかかる。

 

最後は

 

「オーケーオーケー、ドン・ウォーリー、ラー!ちゃんと直すラー!」

 

ってやってくれるんだけど、当然お金は全部工務店が負担しているから、はっきり言って利益はゼロどころか、赤字なんじゃないかと思う。こっちだって、それでは心が痛む。

 

マレーシア側のスタッフがこんな調子だろうというのは想定されていたことで、だからわざわざカナダ人の建築家を雇ってるのに、彼女も昨日私がプールの深さのことを指摘したら

 

「えっ!ごめんなさい、工務店のおっちゃんがチェックするべきことなのに、なぜ怠ったのかしら!」

 

と、、、。

 

本当はそういう仕事は建築家ではなく、コンサルがやることなんだろうけど、彼らの売りは、「デザインもプロジェクトマネジメントも全部1ストップでお任せ」で、そのために高い顧問料を請求してるんだから、それくらいお客さんにしなくては単なるリップサービスじゃないか。むしろ、え、そこまでやるの?とお客さんに驚かれるぐらいのサービスをしなければ、ビジネスの世界では生き残って行けないぞ、と日本人としては思ってしまう。

 

結局、隅々まで細かいチェックをしたのは、ほとんど夫と私。彼女のデザインも、たとえば窓が高すぎて手が届かないとか、風通しや採光をまったく無視した窓の配置とか、問題がたくさんあって、もし私たちがうるさく言わなかったら、へんてこな家が出来上がっていたことは間違いない。チーン

 

完璧に仕上げなければ恥ずかしい、と思わないのかな?後で直せばいいや、で何でも済ませて、それでいいのだろうか?なぜホウレンソウもなく、事前にしっかり計画・確認してから行動しないのだろう?

 

日本スタイルと同じ基準で比べると、なぜ?なぜ?なぜ?と疑問符でいっぱいになる。

 

 

でも、そんなこと異国の地で叫んでもどうにもならない。これ以上工務店のおっちゃんを追い詰めたくないけど、ここは心を鬼にしてプールの修復作業は絶対にやってもらいたい、、、。

 

 

この調子だと、完全に落ち着くのは、あと1年後ぐらいかなー、、、トホホ、、、。マレーシアでの家作りは、やっぱり苦行の連続であった、、、。