子供たちがブリティッシュスクールに通って、もう2年半。

 

いいかげんに、やっと私も、イギリス式教育制度とはどんなものなのか、わかってきた。今さら、理解するのが遅すぎ!?

 

思うに、イギリス式教育って、あくまでも試験が中心で、義務教育修了のGCSE (Oレベル)と、さらにシックスフォームの修了試験(Aレベル)やIBディプロマといった試験で、いかに良い成績を収められるか、ということに重きを置いている。GCSEは、その成績がその後の人生でも一生つきまとうというから、なかなかのプレッシャーのように思う。滝汗汗

 

学校も、生徒たちがこれらの試験でどれだけ良い成績を残せるかが実績につながるから、高学年になってくると、とにかく試験のための予備校、みたいな雰囲気になってくるし、実際試験が終わったらもう授業もなく、生徒たちも何もしないで遊んでる。それなのに学費はフルに払わないといけないし、ヒマを持て余さないようにと学校主宰の旅行に参加させられ、その費用も何千リンギットもかかった プンプン、と上級生のお子さんを持つパパさんが憤慨してたけど、そういうのを見るとますます試験が全て感が否めない。

大学の入学についても、とにかくAレベルやIBの試験の結果重視だし。 さらにGCSEで選んだ科目はAレベルでも選択するケースが多いので、将来の進路を若い時からしっかり考えて、科目を選ばないといけない。後から変えたり、やり直したりは出来ないってことだ。

 

シンガポールの教育が試験ばかりの詰め込み、っていうけど、結局シンガポールもイギリスの教育制度にならっているのよね。そして、シンガポールのやり直しがきかないっていう制度も、イギリスの制度そのままではないの。

 

東南アジアは、やはりイギリスの影響を大きく受けているので、インターナショナルスクールなどでも、とにかくIGCSEやIBで、どれだけ好成績、高得点を叩き出せるか、みたいな風潮が多々あるように思う。これは、シンガポールに来てからすごく感じる。

 

アメリカ式教育を受けた私には、これ、かなり違和感!

 

アメリカの場合は、大学入学において、もちろんSATなどの試験の結果も大事だけど、普段の成績がかなりのウエイトを占めるし、そもそも試験や成績だけで自分を評価するな!という風潮があると思う。何が得意で、その得意分野を通してどんなふうに世の中に貢献できるのが重要で、あらゆる角度から、自分はどれだけユニークな存在かアピールする能力が大事だ。

 

学校や教師は権威ではなく、あくまでも自分の長所やクリエイティビティーを発揮するための場所だから、そのためのサポートをしてくれ、というのが学校に対する生徒や親の期待だ。だから、学校との距離も近い。先生を名前で呼んでも平気だったりする文化も、そういうベースがあるからなのだろう。

 


総じて、イギリス教育は思ったよりずっとシステマチックで、あまりフレキシビリティーがないのだな、という意外な発見をした。大学に入るずっと前から自分の専門を絞り、大学入学時点で何を専攻するか決めていなければならない。気が変わった、他のことをやりたくなった、と途中で変更は出来ない。

アメリカの場合は最初の2年は教養科目を取って、後半2年で専攻を決めてもいいし、たとえばアートとビジネスがやりたい、音楽とプログラミングを一緒にやりたい、と異なる分野を勉強したい場合でも自分で好きなように専攻をデザインしてもいい。 その生徒の自主性次第という自由がある。

どちらが良いとは言えない。どちらにもそれぞれ長所がある。

 

でも、学校でのゴールが試験にパスすること、っていうのが、ちょっと残念というか、味気ないなー、、、と思ったり。

 

シックスフォームに進んだ後は、自分の得意な専門に絞れるし、余計なことに時間を割かなくていいので、合理的でいいなとは思うけど。

 

ま、私が学校行ってるわけじゃないんで、ブリティッシュ式が実際どういうものかはわからない。ただはたから見てると、けっこう試験試験で大変よねー、と感じる。

ま、子供たちも今はまだ小さいから、とりあえず学校は楽しい、で済んでいるので、ヨシとしますか。ニヤリ