「怒り」、ストーリーの流れには緊張感があり、俳優さんの演技も素晴らしい。人に対しての信頼、裏切り、恐怖がこの作品を通して全部見える。一つの殺人事件をもとに同じ時間軸上で、千葉、東京、沖縄からの3つのエピソードで構築し、殺人事件の真相を解明していく物語は展開する。特に印象的だったのはやはり沖縄編。
無人島に、小宮山泉(広瀬すず)と同級生の知念辰哉(佐久本宝)は来ていた。沖縄に越して来た女子高生の泉は沖縄の自然に魅了され、無人島の奥の方で見つけた廃墟にくらしていた田中(森山未來)と出会った。ある日、泉は辰哉に誘われて那覇にきていた。そこの商店街の路地で、無人島にいた田中を見つけ声をかけた。それから3人は居酒屋に入り、すぐにお酒で酔っ払ってしまった辰哉をよそに、2人で楽しく談笑していた。田中と別れてから、辰哉はフラっとどこかへいなくなってしまった。その後を追いかけるうちに、泉は米兵が集まる路地に迷い込んでしまい、米兵たちに口を塞がれ、レイプされた。震えながら木陰に隠れていた辰哉は無残な姿の泉の元へ行き、警察を呼ぼうとしますが、泉に止められた。それからというもの泉は心を塞ぎ、家に引きこもって過ごすようになり、辰哉もまたあの夜から自分を悔やみ、苦しんでいた。
沖縄、米兵、女子高生…
こんなに重すぎて苦しくなる映画を見て心がしんどくなった。すずちゃんの例のシーンはトラウマになりそうなくらいショックだった。沖縄少女暴行事件を思い出さずにはいられない。1995年に米兵三人が映画の泉より年齢が低いの12歳の少女を拉致し、集団強姦した事件だった。それは今私たちの生活から遠く離れているように聞こえるかもしれないが、今日、毎日新聞は2019年に在沖米海兵隊の米兵に殺害された女性を悼む「4・13あなたを忘れない追悼集会」が開かれたことを報道された。
私はすずちゃん(泉)と同じ日本女性なので、映画のリアルなレイプシーンを見ていられなくて、かわいそうな女の子に共感して涙が止まらず…本当に怖すぎると思う。実際に米軍基地周辺に住んでる人たちにとっては本当に残酷な問題なんだと改めて認識させられてしまった。米兵は日本に住んでいながら、日本の法律では守ってくれない。以前から今まで、日本の女性を人としてみていない。沖縄だけでなく、在日米軍のいる都市でも、すべての女性に対してもこのような暴行が起こり得る。米兵への怒り、在日米軍基地への怒り、過去、現在、未来への怒り…日本人は戦後から米国への怒りを抱えながら生きていく。これを考え、またかなり恐怖を感じた…
残虐の米兵、許せん。
いつまで苦しめば良いのか。

