ダイハツを傘下におさめ、90年代後半には出資額・割合を増やして過半数を握り連結子会社化したトヨタ自動車。

今まで軽自動車は販売店でダイハツの販売店を紹介する方式を取ってきましたが、地方、特に西日本(福岡を除く九州、四国・山陰各県)で軽自動車が販売台数の半分を超え、トヨタから軽自動車に流れる顧客が増えたことから軽自動車に参入を決めました。

トヨタ、軽自動車市場参入について記者会見を開催


子会社のダイハツからのグループ内調達で賄う方針です。OEMという言い方をしていますが、グループ内調達はバッジエンジニアリングと呼ぶべきです。


軽自動車が本末転倒な進化を遂げ、ガラパゴスならぬ「逆トラバント」化、2008年秋以降に顕著になったダウンサイジングの流れで軽自動車で充分だという消費者の嗜好もありますが、地方が小泉竹中改革で完全に疲弊し、公共交通もダメ、日常の足では車が必要だが普通車=登録車では維持費が高すぎるということが大きいでしょう。車を買う余裕がない、買っても軽自動車だけ。海外旅行も、ブランド品も余裕なし。留学もする余裕がない、それよりも大企業・官公庁に入った方が良いという世の中をまず変えていかなければなりません。


元々軽自動車の優遇税制に批判だったトヨタが参入することで軽自動車制度が見直され、国際的に通用するコンパクトカー、シティコミューターに生まれ変わるきっかけとなればよいと思いました。道路運送車両法の60年ぶり全面改定、道路運送法・道路交通法・道路法など道路・自動車交通法令の60年ぶり全面改定も行い、縦割り行政の解消になって欲しいと思いつつ。