中学時代、合唱部だった私。
夏にNHK全国学校音楽コンクールがあります。
1年生の途中からの入部だったので、2年生から参加しました、この大会。
小学生の時から合唱が大好きで。
けど、地域の合唱団はとっても下手で、嫌々通っていた覚えがあります。
中学は地元へ行かずこの学校に転校して。
合唱部があることを知り、ほかの部活と迷い合唱部に入ることなく夏まで過ごしていました。
この中学はちょっとカリキュラムが変わっているせいなのか、音楽の授業は実戦ばかり。
誰それの音楽家がどうのなんて言う、座学はほとんどありませんでした。
また、テストも歌のテストを一人ずつ自分のパートを歌うのです。
別に自信があったわけではありませんが、基礎的なことは小学校の時に合唱団にいたし、一応NHK全国学校音楽コンクールにもでましたのでわかっていましたから、みんながもじもじとうたう中、自分の力を信じて堂々と歌いました。
それが1年生の夏前のテストでした。
合唱部の顧問だった音楽の先生は、ある時私を呼び止めて「合唱部に来ないか?今の部活、そんなに出ていないんだろ?ならどうだ?」
確かに所属していた部活は同じ学年ですでに2・3年を抜いてレギュラーになる逸材ぞろいの学年だったので、いつまでたっても補欠にすらなれないのはわかっていましたし、そんなに運動が得意でもなかったしで、半ば幽霊部員になっていたところだったのです。
合唱部の顧問も話をつけてくれて、2学期から正式に合唱部の仲間入りをしました。
だけど、あれだけ憧れていたのに幽霊部員。
2学期も中ほどになり、顧問に別室に呼ばれ「来ないのなら辞めろ。来る気はないのか?」と。
しかり飛ばすわけではなかったのですが、その表情はとっても真剣で、場を乱すのであれば立ち去れと言わんばかりでした。
それから、しっかりと練習日は参加。
何より先輩方がみなさんあったかくて。
3年生は秋にあるTBS系の音楽コンクールを最後に引退しますので、ほんの1カ月程度しか交流がなかったのですが、それでも数名の先輩はかわいがってくださりました。
何より一つ上の先輩にはとってもかわいがっていただき、後輩にも恵まれ、私が高校へ行っても何人か交流をしていて、Facebookでもつながったりもしています。
その後輩や同級生、先輩方のお子さんが合唱部に入ったりしてくれて。
昨年度は全国大会まで行ってくれました。
そんな思い出深い合唱。
高校でも私は続けたかったのですが、行った学校には合唱部はありませんでした。
本当は強豪校と言われる高校に進学し、合唱を続けていたかったのですが、担任からは「無理だ」と。
その代わりに野球の強豪校であったので、高校野球に目覚めました。
卒業年度の夏、甲子園に出ることもできました。
初めての甲子園へ行き、応援して。
しかし、私は高校自体はほとんど行かなくって、卒業も危ぶまれえることもしばしば。
でも、高校野球はどの学校の野球を見ていても、本当に一生懸命で、私が合唱していた時のように、みんなが輝いていて、一つ一つの試合にみんながそこへ向けて集中している姿とコンクールで歌う姿とが重なっていくのです。
だからこの時期は、甲子園とNコンは私にとって夏の風物詩となっています。
この時期の2つの思い出深い部活動、合唱と野球。
どちらもテレビで一人で見ていると泣けてきます。