私の父のことは時々書いていましたが、

先月90歳を迎え

仕事も引退しました

それはもう～ガッツの塊のような人間で曲がった事は大嫌い！

自分が正しいと信ずることは、

相手が誰であろうと怒鳴りつけ、ぶん殴り、服従させる史上最強な男

はい、若い頃は会社で大暴れして

パトカーに乗せられる事数回...

少年審判も数回経験あり...

チ〇ピラをやっつけて、

後日復讐に来られても良いように

鉄パイプを持って就寝したり.....

それが、ある日、

ヤ〇ザの親分さんが子分を引き連れて

父の前にやって来て、

『うちの若いもんが大変失礼いたしました』

と、土下座をしていったのだ

そんな笑えない武勇伝を持つ父。

最近、いつも体調が悪そうで、

動くとすぐに疲れてしまうそうだ。

元々高血圧で通院しているので、その病院で心電図を撮ったところ、

直ぐに紹介状を書くので、明日必ず

大病院で精密検査を受けるように...と言われ、私も付き添った。

結果、

『心不全』『不整脈』『貧血』が見つかり、毎週の通院が始まった。

この症状は、4ヶ月以上前からあったらしいけど、

『年のせい』だと思い込んでいたらしい。

いくら高齢になったとしても

今まで無かった症状が出て来たら『年のせい』にせず、すぐに病院に行くべきなのに。

耳も遠くなったし、動作も遅く

すっかり弱った父を見て、

寂しい気持ちになった。

父が元気な頃は、

父に対する長年の恨みから

《こいつが弱ったら仕返ししよう》

なとど思っていた。

父の強迫的な教育のせいで

私はパニック障害になったのに

あの時、一番辛かった私に

当然寄り添う事など出来ず、

それどころか

『甘ったれてんじゃねぇコノヤロー』

と、何故かわからず

パニック障害になった私を

すっごい剣幕で怒鳴りつけ罵った。

父が言った事を一度に聞き取れなかったり

理解できなかった時も

『このつ〇ぼ真剣に聞けや』

と、なんか知らないけど

いつも興奮してて怒鳴っていたなぁ。

こんなだから私は『反抗期』などとは無縁だった。

反抗期で生意気な口を利いているヤツを見かけると、

『あ？親に反抗だと？

そんな奴らはまとめてぶっ〇せ』

と言っていた恐ろしい父の顔

それでも私は、

世界で一番尊敬出来る大好きな人は

父です

と答えていた。

心からそう思っていた。

これも、洗脳なんだろうね。

長い長い洗脳から解けたのが

40代後半だった。

あれだけ凶暴な人だから

口応えは出来ない。

ただ、心の距離を置けるようになった。

何を言われても表面上はハイハイ！と言って、感情を表さず

心の中で『うっぜー』って思えるようになった。

それだけでも、私にとっては大きな成長だった。

次第に、父からの頼まれ事もあっさりと断れるようにもなった。

長い長い『洗脳』『呪縛』から解放され

自分を守れるようになって行った。

だけど、今回父が重大な病気になり

『ざまぁーみろ！！！』

とは思わなかった。

思わない私で良かった。

父は、私の心をがんじがらめにしたけれど、

私の誕生を心待ちにし、喜び

私を愛して育ててくれたのは事実。

育て方がおかしかったのは、

父の生育歴と関係する。

父は、まだ乳飲み子の時に実の母親に置いて行かれ

実の父親は毎晩飲み歩いてる人。

（私のおじいちゃんなのだけど、危篤の時に会いに行った事しか覚えていない）

そんな環境で育ったから、父はお酒は一切飲まない。お酒の席が大嫌い。

ただただ真面目に働き、真っ直ぐに生きて来た人。

超貧乏生活だったから、物への執着が凄い。

お金がない事で悔しい想いをして来た人だから、人の何倍もがむしゃらに働き、

借家のミカン箱テーブル生活から始まり、生涯で家を三軒建てた。

人にも厳しいけど、自分にも厳しい。

母の事は完全に暴言暴力で支配し、

一番力のない私の事は完全管理下に置き

父は満足だったに違いない。

そうしなければ満たされなかった父は、

本当は親の愛情が欲しくて欲しくてたまらなかったんだろうな...

そう、確かに私は父から深く愛されていた。

だけど、愛し方がおかしかったんだ。

父の生育歴からは、この愛し方が最上だと信じていたに違いない。

それに、父は、

私の最愛の娘サチを保護し、引き合わせてくれた。

ここまで育ててくれて

必要な教育を受けさせてくれて

サチに出会わせてくれて

感謝しています。

だけど、悪いけど生まれ変わったら

もう巡り会いたくないね。

父とは今世限りのご縁にしたい。

サッちゃんのお髭と爪

お髭48本 (＋1本※) と

爪6本は私の宝物💎

※サッちゃんがお空から落としてくれたお髭があと1本あります

ひなまつりは、

カニカマと雛あられをお供えしたよ

年のせい...は危険