変わらずバタバタしており

ブログ訪問もままならず…

不義理をして申し訳ありません。


タイトルの

全ての人は本来穏やかなんじゃないか…


というのは、

今、限りなく死に近づいている父を見て思ったのです。


上手く言葉を発する事が出来なくなり

ベッドに身体拘束されている父。

(無意識に酸素チューブを抜いてしまう為)


まだ、私の声は聞こえているし

簡単な話も理解してる。


目は虚ろで焦点も合わず

病室の天井だけを見ている。


でも、可愛がっていた猫の話をしたら

こっちを向いて ニコッと微笑んだ。


○○ちゃん(猫)は元気にしてるよ!


って伝えたら、


二度、大きく頷いて

安心した顔をしてそのまま寝入ってしまった。


父がお世話していた猫は、

兄が面倒をみてくれている。


もう帰って来ることのない父のベッドに

ポツンと寝ている猫の姿は、

とても寂しそうだった。



父は、持病の心不全に加えて、

極めて稀な病気

『間質性肺炎』『胸腺がん』を併発しており

主治医は、呼吸器の専門医で

凄く人間的にも温かく熱意もある先生で、

治療が上手くいって一命を取り留めた。


しかし、今度は、

大腸がんが悪さを始めて、

貧血も酷くなり元気も無くなってきた。


内視鏡での処置や、輸血は、

リスクもあり、その場しのぎでしかないので望まなかった。


面会は、通常は週一で15分間、完全予約制なのだけど、

父は面会フリーになり、

近いうちに急変する可能性が高いので

出来るだけ毎日会ってあげて下さい、と言われた。


ここまでの状況にならないと

穏やかになれない父...


何だろうね、父は

過去世からの重い重いカルマを背負って生まれて来たんだろうな...


父は、まだ乳飲み子の時に

両親が離婚して母親に置いて行かれた。


父親(私の祖父)は、

キャバレー通いが大好きで

そういう場所に幼い父を連れて遊び呆けてた。


父は、そんな父親を軽蔑していた。

幼い頃からそんな世界を見せられていたから

父は、お酒の席も大嫌い。

父は、人間が大嫌い。


人間が亡くなっても何とも思わない父だが

可愛がっていた小鳥が亡くなった時は

涙が抑えられなくて、

泣いて泣いて泣き崩れたそう…


動物が亡くなる時は、

心の底から『悲しい』という感情が溢れたらしい。


父は、貧乏を極めた人で、

厳寒の冬にも新しい靴下を買うお金が無くて

穴だらけの靴下を履いていたそう。


お正月の食べ物は、お芋だけ。


あまりに貧乏すぎて、

人間扱いされなかったという悔しさが

父の生き方に大きな影響を与えた。


ただひたすら真面目に働き、

自分の子供には、絶対にお金に苦労させない!


という信念は貫いた。



うん、それは本当に本当に感謝しています。


……だからと言って、


私の人格否定をし、コントロールし

私から考える力や 発言する力を奪い

暴力・暴言で支配するやり方は間違っていた。


おかげで私は、

30年前にパニック障害を発症し

その後の人生が随分と狂ってしまった。


父が死んでも、私の心の傷が無くなる訳では無い。


父とは、もう二度と出会いたくない!

という気持ちは変わらない。



昨日、兄と旦那と私で面会に行った。


兄は、ほとんど言葉を発せない父に


『何かしゃべってよ』

『“あ~”  って言ってみて!』


と伝えたら、父は大きな口を開けて


『“あ~~”』って言って

素晴らしく穏やかな笑顔を見せた。


その瞬間、病室が笑いに満ちた。



そう!これだよコレ!!

私は、こういう たわいも無いやり取りに

穏やかに微笑む家庭が欲しかったんだよ!!


いつもピリピリ・オドオド・ドキドキなんてしたくなかったんだよ!!!


何で今ごろ……


いや、これが本来の父の姿なんじゃないか…と。


毒親の連鎖もこれで終了なんだな。


兄も私も子供は居ないし…


父の忌まわしい血筋も

今世で終了。


父なりに精一杯頑張ったよ。

少なくとも兄と私を経済的に困らせる事は無かった。


動物とたくさん触れ合わせてくれた。


一度は全部まとめて燃やしてしまうと思った

私の幼少期の写真には、


私の誕生を心待ちにしてくれた

屈託のない笑顔の父の眼差しがあった。


今でも許せない事はたくさんある。

許す必要は無い。

私の人生返せ!!!とも思う。


けど、

私は間違いなく

両親から祝福されてこの世に誕生した。

両親の愛情を受けた。


それだけで十分だと思える私になれた時、

私の魂の格が上がるのだと思っている。




ダラダラと長々と今の気持ちを綴りました。

最後まで読んで下さった方、

本当にありがとうございます。