聴覚障害者の視聴体験が飛躍的にUP
字幕だけで登場人物の感情までも伝えることができる、動的字幕システムが「カンヌライオンズ」で3部門のグランプリを獲得しました。
カンヌ(南フランス)で毎年開催される世界最大級の広告とコミュニケーションの祭典。『Caption With Intention』は2025年のデザイン部門/デジタルクラフト部門/ブランドエクスペリエンス&アクティベーション部門にてグランプリを受賞
『Caption With Intention(キャプション ウィズ インテンション)』と呼ばれるこの字幕技術。聴覚障害者の方々にとって、映画の視聴体験を飛躍的に向上させることができるのです。
ちなみに、クローズドキャプション(台詞 + 場面解説も表示する機能)は1971年に誕生。1982年のアカデミー賞授賞式で世界で初めて生中継に採用され広がっていきました。
しかし、そこから50年以上も進化のない世界だったのです。
それがどう進化したのか?
まずはこちらをご覧ください。
色分けされながら強調して動くから、感情や文脈がわかりやすい
まずは登場人物(キャラクター)ごとに色分けをすることができます。これにより、いま誰が喋っているのかがわかりやすくなります。
とくに、複数の人物が登場するシーン、登場人物間でセリフが頻繁に行き交う会話において有効です。
また、カラオケのように、喋っている箇所に合わせて色が変わっていきます。
しかも、怒鳴っているときは文字が大きく・太くなったり、音を伸ばしているときは縦にジャンプしているようになったりと、フォントが変化するのです。
これによりイントネーションすら伝わるわけですね。
デモンストレーションの映像が英語なので、字幕とは翻訳のためにあると錯覚しがちですが、よく考えたら聴覚障害の方にとっても大事なツール。そんな当たり前のことを改めて知ることができました。
そして、こういう技術の進化って最高だなと思いました。
皆さんはどんな感想をもったでしょうか。



