ウクライナ南部クリミア半島の情勢を巡り、欧州の人気 財布安全保障機関「全欧安保協力機構」（ＯＳＣＥ）は６日、現地視察で「ロシア系住民への脅威の証拠は見つからなかった」との見解を表明した。クリミアの実情把握に訪れた国連特使やＯＳＣＥの軍事監視団が実力で排除される事態も重なり、ロシアによるクリミア自治共和国介入の大義名分となっている「少数派ロシア系住民の保護」との主張の信ぴょう性は著しく低下している。
ＯＳＣＥにはロシアも加盟。ＯＳＣＥの少数民族高等弁務官、アストリド・トアーズ氏は６日、クリミア半島からの帰路、ウクライナの首都キエフで記者会見し、「クリミアの地位に関する性急な決定が緊張の源であり、半島内の異なる社会の相違を顕在化させている」と指摘。「流血の危険性がある」と警告する一方、「キエフとクリミアを訪問中、ブランド バッグ メンズロシア系住民の権利に対する侵害や脅威の証拠は見つからなかった」との声明を発表した。
ロシアはウクライナの政変を「憲法違反のクーデター」と決めつけ、クリミア半島の人口の過半数を占めるロシア系住民や同地のロシア軍部隊が「脅威にさらされている」として、事実上の「軍事占拠」に乗り出していた。
一方、ロシア側は、ＯＳＣＥ加盟国で構成される非武装の軍事監視団のクリミア入りを２日連続で拒否。情報収集に訪れた国連特使を強制的に国外退去させるなど透明性に欠ける行為を繰り返している。また、バッグロシア系メディアは「ウクライナでの政変後、ロシア系住民が大量に国外脱出した」などと報じたが、欧米メディアだけでなく、国際的な人権保護団体も、こうした事実を確認していない。
ＯＳＣＥの少数民族高等弁務官に続き、人権問題に取り組む国際機関・欧州評議会の幹部も１０日、ウクライナ入りし、ロシア系住民などの人権状況を調査する予定だ。