最近、評判だというゴジラ‐1.0を見てきました。

 

以下、ネタバレを含む激しいツッコミあります。ご了承ください。
 
まず冒頭。主人公が飛行機を着陸させて帽子を脱ぐシーン。
 
って、丸刈りじゃないんかい!ふさふさやんけ!
 
まあ、当時の軍人のなかには長髪の人もいたって話をちょくちょく聞きますけどね。やっぱり丸刈りのほうが説得力が出るでしょう。ここで髪を短くしておけば、戦後髪が伸びたときとの比べて状況の変化がわかりやすかったと思うんですがね。

と、割とまじめなことを考えつつ映画を見ていると、今度は無帽のまま挙手の敬礼を・・・。
 
うーん。ほかの漫画やアニメなどでも無帽で挙手の敬礼しているシーンとかありますけど、本来は絶対にないシーン。ちなみ帽子をかぶっていないときは、普通に頭を下げる礼を行います。
 
・・・もしかしてこの映画。アレなんでは?
開始10分足らずで、ふとそんな感想が頭をもたげる・・・。

話は進んで、主人公無事に復員しお仕事を見つけてきました。
ぼろい掃海艇(おそらく漁船を改造したもの)に乗り組み、機雷の除去のお仕事に取り組んでます。
 
と、そこにゴジラが登場したので、エンジンを全開にして逃げる掃海艇。
ん?ちょっと待て。今走り始めた瞬間に船首がすごい波切を始めたぞ?
それがどうした、と言われそうですが、船が波を切るのはある程度スピードに乗ってから。走り始めはスクリューの立てた波はすごいけど、船首のほうは静かなものです。
 
そんなツッコミをしている間にも、掃海艇はぐんぐん速度を上げてゴジラから逃げていきます。見た目はぼろいのに16ktくらいは出ていそう。
・・・ああ、これそこらの漁船借りてきて、ガワだけ張り替えたかCGか。なんか正体が見えてしまってちょっと興ざめ。

まあそんなことより、ゴジラはいよいよ目の前に。これは危ない!
と、そこに重巡高雄が登場!
主砲の一斉射撃でゴジラを攻撃します。

が、まったく効果なし。
甲板上にいた乗組員はその様子を目撃し、狼狽しています。
 
・・・ところで、この人たちはなんで甲板に突っ立っているんだろう?
双眼鏡を持っているってことは見張りなんかもしれんが、そんなところにおっても舵もきれないし機関の操作もできない。もちろん、大砲を撃つこともできない。通信機器も見当たらないので、そもそも自分が見たことを他の部署に伝えることもできない。
そんなことを考えているうちに、ついに乗組員ともども海の藻屑となってしましました・・・。
 
そんなこと言っている間にもゴジラは日本に近づいてきます。対策本部みたいなところに人が集まり、海図にゴジラの位置を入れて進路を予想しています。
・・・なんかこの人、三角定規の持ち方が変だな。まあ、海軍士官ではなかったようなので細かいところに突っ込むの野暮ですが(手遅れ)
って、いま線を引こうとして定規がぶれたよな。ただでさえ東京湾から伊勢湾まで一枚にのせているような海図なので、ちょっと線がずれるととんでもない誤差になるけど?
 
そんなこと言っている間についにゴジラ上陸。銀座が壊滅的な被害を受けました。
人間も黙っていられません。いよいよ反撃の時!
 
計画はゴジラを水深の深い海域に誘導し、ボンベをつけたケーブルを巻き付けて作動。泡の力でゴジラは深海深くに一気に沈み大ダメージを受ける、はず。
そしてそれでも仕留められなかった時に備え、今度はバルーンを膨らませて一気に海面近くに浮き上がらせる。いくらゴジラでも、急激な圧力の変化には耐えられない、はず。
 
劇中、立案者が「本当にこれが上手くいくのか不安だ」と言ってましたが。
 
私もまったく同感です。
 
だいぶザルな作戦だと思いますが、とりあえず今できることはこれくらい。みんなで力を合わせて準備をします。そして準備がだいたい整ったところで、ゴジラ出現!
 
って、もう港から肉眼で見えるところまで来ているじゃないですか?
作戦に使う船は、まだ岸壁に係留したまま。みな慌てて乗り込み、出港準備に取り掛かります。が、これはさすがに間に合わないのでは?
ちなみに船のエンジンは車と違い、準備にものすごく時間がかかります。ディーゼル機関でも冷えている状態からエンジン起動まで短くとも1,2時間。大きな船だともっとかかります。ボイラーでお湯を沸かして走るタービン船だと、それこと半日はかかるのでは?
 
って、あれ。間に合いました。
まあ、とにかく。ゴジラに向かって一直線。
と、ここでゴジラから恐怖の熱線が!巻き込まれる船2隻。
でも大丈夫。あらかじめこの2隻はおとりとして無人で走らせてました。次の熱線がくるまでに、本命の2隻でケーブルを巻き付けます。
・・・先にこの2隻が狙われたらどうするんだろ?
 
まあ、そんな心配をよそにケーブルを繰り出しながらゴジラに近づく2隻。
そんなケーブルの出し方したら、水圧でえらいことになりそうだけど、首尾よくゴジラにケーブルをかけることに成功。あとは2隻でぐるっと巻き付けるだけ。
 
2隻は接触するほど互いに接近し、予定通りケーブルを巻き付けることに成功します、が。
・・・そんなに近づくと、お互いのケーブルをプロペラに巻き込みそう。まあ、大丈夫だったらしいのですが。
 
まあとにかく、作戦通りにボンベを開いてゴジラを沈めました。続いてバルーンを開いてゴジラ急上昇。
 
なんということでしょう!
 
ここでゴジラはバルーンをかみちぎって、深度800mほどの海域に留まってしまいました。
皆がうろたえる中、バルーンがだめなら船で引っ張り上げろ!とエンジン全開。ゴジラを引っ張り上げようとします。
 
けど、海の上から横向いて引っ張っても、海中のゴジラは横移動するだけで浮上しないのでは?
そう突っ込んだ心の声が聴こえたのか、2隻の船が綱引きのように左右からゴジラを引っ張り始めました。
おお!これなら上に上がってこれる、わけがないやろ。
 
暇な人は適当なロープの真ん中に、水を入れた500mlのペットボトルを括り付けて両端を引っ張ってみましょう。確かにある程度上がるけど、とてつもない力がいる上に腕の高さまでは上がってきません。
 
「このままでは推力が足りません」と泣き言をいう乗組員。
足りないのは推力だけか?と突っ込んでいると、頼もしい援軍が!
 
港からタグボートがわらわらとやってきて、ひっぱるお手伝いをしますとのこと。
これは頼もしい、のか。
 
みんなで一斉に船首にロープを取り、一斉に引っ張る。
その引っ張り方だと、船首が二つに割れそうだと思うんだけど・・・。
もしかして、この作戦はダメだったのでは?今更ですが。
 
何故か、うまくいきました。
が、ここでゴジラが反撃に。やっぱり駄目だったのか?人類はゴジラに敵わないのか?
 
と思ったら、主人公の活躍で見事切り抜けました!
 
って、最初からそうすればよかったのでは?
ダメだったのは作戦ではなくて、脚本だったのでは(禁句)
 
とまあ、いろいろ突っ込みを書きましたが、これで半分以下。全部書いたらとんでもない長文になってしまいます。帽子の模様とか伝声管とか。
それでもゴジラの迫力はすごいものがありますし、どうせ見るなら映画館で観たい作品ですね。
あるいは、家で酒を飲みながらみんなで見たり、ニコニコ動画でコメントしながら見るとより楽しいもの。
 
それでは今回はこの辺で。