先月、私の中学校では学校行事として学年対抗ので百人一首大会があった。
私は百人一首は全くの未経験だったが謎のプライドが働き
周りが戸惑っている中、上の句で札を取り
『あ〜たまたま知ってた句だ』
とか
もし、取り損ねても
『あ〜今の知ってた〜』
と、言ってドヤ顔をかましたいという欲が湧いた。
大会の1週間前、こじつけでもなんでもいいから"半分は覚えよう"とどこかの国語辞典の付録の一覧表(上の句と下の句が一目瞭然な紙)をやる気満々で見たが私は何かに気がつき苛立ちを覚えた。
『は、こいつら恋しかしてねぇじゃん』
自分で言うのもなんだが年頃の私はリア充を見ると少しイライラしてしまう。
あーこれは、仲良くなれないな。
恋に盲目になりすぎて日常生活に支障出てんじゃん。
と思い、私は紙を放り投げた。
結局、私は覚える気なんてなくなり当日までその紙を手にすることなんてなかった。
大会前日、少し焦りを覚えた私は恋焦がれていない文だけ覚えることにした。
百人一首はやはりとても歴史の深い文。
言葉遣いもとても上品で、改めて日本文化を誇りに思った。
そんなこと考えているなか、ある句が目に止まった。
”しのぶれど 色に出でにけり わが恋は
ものや思ふと 人の問ふまで”
は、なにこいつ。めちゃくちゃ可愛いじゃん。
好きすぎて、誰もがわかるくらい顔に出てるんでしょ?
友達になって応援してあげたいっ
私は、何年たっても色あせないこの恋の歌にまさに恋をしてしまったっ!
食わず嫌いならぬ、見ず嫌いとははこういうことなのだ。
そんなこんなで大会当日、意外と多くの札を取ることができ
予定よりは少ないがドヤ顔をかますことができたのだ。
うん、大満足。
しのぶれどを取り損ねたのはここだけの話...