収支でプラスになる馬とは?
一口馬主の喜びには、まず、好きな血統の馬を所有することの所有欲を満足させてくれること。
次に、レースへの出走とそれを応援することが出来ることの参加欲を満足させてくれること。
そして、レースに優勝したときの高揚した達成感と興奮を与えてくれること。
最後に、レースで獲得してくれた賞金の分配配当金が出資金を上回ること。
その他にも、馬がもたらす人と人の繋がりもあるでしょう。(牧場関係者やクラブ会員との横の繋がり)
しかし、この一口馬主生活を長く続けていくためには、馬の収支がプラスになることが、
何よりスムーズに出資を続けていくことが出来る原動力に他ならないと思います。
では、馬がどれだけの賞金を獲得すれば、収支はプラスになるのでしょうか?
ちょっと試算してみましょう。
収支がプラスに転じることを見ていきますので、勝つことを前提とします。
3歳中に収支がプラスになることは、想定の段階で非常に優秀な馬と考えられますので、
ここでは4歳12月まで走った場合を考えることにします。(口数は分割での配分であるため、考慮しません。)
例えば、総額1050万円の馬が4歳12月まで運用されたときに必要な出資金は、
馬代金1050万円+維持費(60万×36)=3210万円です。
(保険料出資金は少額のためこの試算では誤差の範囲内として考慮しない)
賞金を受け取る際の控除(①進上金、②源泉徴収所得税(クラブ法人源泉税)、③クラブ法人営業手数料、
④消費税)は、概ね賞金の30%~35%と考えて良いでしょう。
つまり、出資金3210万円に相当する配当を受けようとした場合、全ての賞金合計額は、
3210万円÷(1-0.35)≒4938万円 が必要だと言うことが分かります。
新馬戦を勝つのは非常に稀なことなので、1勝目は未勝利戦だと考えると、500万円。
それだけではまず目標額には届かないので、2勝目も必要でしょうから、プラス740万円。
2勝分で1240万円。
平均的で順調にレースを消化できる元気な馬と仮定して、1年間に10レース出走したとして、
4歳末までに24レース程度走ると考えると、特別出走手当が約888万円。
これを差し引くと、4938万円-(1240万円+888万円)=2810万円。
これは、勝利したとき以外の入着賞金または出走奨励金が平均127万円必要となり、
常に掲示板を賑わしていないと無理な金額になってきますね。
これは、相当ハードルが高いと言えるでしょう。
総額1050万円の馬でこの計算結果ですから、これより高額な馬はもっと好走することが求められますね。
まとめると、
≪2歳時も含めて各年齢で1勝し、年間10走程度の出走機会を持つこと。≫
収支をプラスにしてくれる馬のイメージとは、大体こんな感じになるでしょうか?
さてさて、ペガサス2011の中で、この条件を満たしてくれそうなお馬さんは果たして・・・。
出資金の感覚~前回からのつづき~
(前回からのつづき)
では、一口出資するというときの出資金の準備を、「競走馬出資金」「維持費出資金」「保険料出資金」の
3項目すべてを考慮してから出資申し込みをされておられるでしょうか?
例えば、総額1050万円で200口分割の馬に一口出資するとしましょう。
競走馬出資金は、1050万円÷200=52,500円です。
維持費出資金のひと月分は、60万円÷200=3,000円です。
維持費出資金の支払義務は2歳1月分からと決まっていますので、そこから毎月支払いが発生します。
では、出資の際にこの維持費出資金をどの程度見込むのか? または見込まないのか?
ここの感覚が人によって違ってくるのではないかと思っています。
やはりリスクは最小限に抑えたいと思うのが人情でしょう。
「好きな競走馬を持つ楽しみがあるんだから、何を細かいことを言ってるんだ」
と言う無かれ。
その好きなことを長く続けたいからこそ、細心のリスク管理が必要なのです。
馬が活躍をしてくれたらそれで結構。
楽しみもあって、懐も潤う。 最高ですよね。
では、残念なときは?
そうです、未勝利や未出走ですよね。
ではそれはいつ頃はっきりするのか?
最遅で、3歳の9月頃ですよね。
つまり残念な場合で、一番出資金が必要となるのがこの時期の引退だと考えることが出来ますね。
2歳1月から3歳9月までの維持費出資金は、3,000円×21=63,000円です。
保険料出資金は、この例の場合、1,628円×2=3,256円です。
合計すると、52,500円+63,000円+3,256円=118,756円の資金が必要になります。
異なる募集価格や分割口数によって、上記の計算結果は変わってきます。
例えば、総額1575万円で300口分割に一口出資した場合は、
(1575万円÷300)+(60万円÷300)×21+(1,628円×2)=97,756円になります。
馬を一口出資するときは、この計算結果で得られる資金が必要であることを考えて出資しましょう。
いろいろな考え方があるとは思いますが、私は、そうしています。
もちろん、ハイリスク・ハイリターンをお望みであれば、それも良しです。
出資金の感覚
今週水曜日(6/22)からいよいよペガサス2011の1次受付が始まりますね。
ユニオンファンの皆さんにおかれましては、出資馬検討の詰めの段階といったところでしょうか?
「いやいや、この時期に出資なんてしませんよ、馬の成長をじっくり見極めてからで遅くないですからね。」
という方も多くいらっしゃることも存じておりますが、スマイルゲートの例もあるように、
売れ残りばかりが走ると決まった訳でもない。
要は自分で納得のいく出資が出来ればいい訳なので、いつ・何に出資するかはもちろん自由。
ところで、皆さんは『出資金』をどのように捉えられていらっしゃいますか?
近年、商品ファンド法の適用と税の対応に関連して、この『出資』というお金の感覚が明確になってきましたね。
「何をいまさら」
という賢明な方もおられると思いますが、私なりの感覚を少しお話ししましょう。
現在では、
①競走馬出資金
②維持費出資金
③保険料出資金
と、費用は全て『出資金』という名前で呼ばれ、すべてが等しく出資という枠組みの中にあります。
これは、賞金等の配分の際に掛かる源泉税算出において、「出資返戻金」と「利益分配金」とを区別するため
に整理されたことによります。
税金を多く払うことになる措置には腹が立ちましたが、おかげでモヤモヤとしていた出費の意味合いが
明確になりました。
「②維持費出資金」は、以前は維持会費と呼ばれ、馬の維持管理費(預託料)という経費という扱いでした。
現在も徴収の目的は何ら変わるものではありませんが、「餌代」という感覚は薄れ、よりファンド的な意味の
「追加出資」という感覚が定着しました。
つまり、出資の収支を見る場合、上記3項目の合計額と分配金との差が収支だとハッキリ示された訳です。
これは、3つの出資金の累計額を分配金の累計額が上回った時(つまり収支がプラスに転じた時)に、
「愛馬会源泉税」と「会員源泉税」が生じてくることでも分かります。
一口馬主がまだメジャーでなかった頃、馬代金を賞金等の合計額(分配金ではない)が上回ればOK、
という風潮がありましたが、今となっては完全に崩壊した考え方になりました。
(次回へつづく)