こんにちは、アワサカナです。
今回、御紹介するミステリーは、新書化されて入手し易くなった禁断の作品、
「神様ゲーム」 麻耶雄嵩 講談社
処女作、「翼ある闇」で様々な意味で衝撃のデビューを飾った麻耶雄嵩さんは、2作目以降も物議を
醸す作品群を次々と発表します。
個人的には、某アニメ作品からの人名の借用が斬新な、「痾」が比較的判り易い内容で好きなんで
すが。
基本的に、ロジックやトリックにこだわった本格推理小説なのですが、破天荒なプロット・設定による
予想外の展開と、ミステリの枠組みからの逸脱が、独特な読後感をもたらすのが特徴です。
「翼ある闇」を読まれた方は、大ファンになるか、二度と麻耶作品を読まないかのどちらかに完全に分
かれてしまうのではないでしょうか。(因みに私は大ファンです(笑))
そんな作品中でも、最も後味の悪い読後感を味あわせてくれるのが本書です。
なにしろ、”講談社ミステリーランド”という、少年少女の為のミステリーレーベルから出版された作品
であるにも拘わらず、その衝撃的な展開と救いの無い結末は群を抜いており、純真無垢(?)な子供達
には、決して読ませてはいけないトラウマ必至の作品なのです。
世俗の垢にまみれた、大人ですらもそう思わずにおれない内容なのですから、子供向け作品として出
版した、講談社の英断(?)に拍手を送らざるをえません。(それこそが、麻耶さんの一番のたくらみなの
でしょうが・・・)
そんな作品の内容は、
平凡な小学4年生の黒沢芳雄の住む神降市で、猫を殺害する事件が頻発する。興味を持った芳雄は
クラスメイト達と探偵団を結成し、犯人追及に乗り出す。そんな時、謎めいた転校生の鈴木太郎に、
”自分は神様であり、猫殺しの犯人を知っている。その犯人に天誅を加えることも出来る”という話を聞
かされる。ただの嘘吐き少年なのか、それともただの遊び、ゲームなのか・・・
数日後、芳雄達が本部として使っていた廃屋で、殺人事件が発生し、犯人を教えてほしいと鈴木君に
頼む芳雄だったが・・・
鈴木太郎(!)は本当に神様なのか、それとも大嘘吐きなのか。対象年齢が低い為、文字が大きく、平
仮名まじりのせいもありますが 、驚きの展開の連続で、息つく暇もなく結末まで読み進めてしまいま
す。
ミステリとしてみた場合も良く出来ているのですが、そんな事はどうでも良くなるほど嫌な結末です。
機会があれば、ぜひ読んでみて下さい。
但し、トラウマになるかもしれないので気を付けて下さいね。
