今回は、東京創元社より 『泡坂妻夫引退公演』 と題して、未収録短編を収録した作品集が刊行
される、泡坂先生の作品を御紹介させて頂きます。
おそらくはその作品集に、遺稿である本シリーズの最終作も収録されるであろう、
「しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術」 です。

このブログを始めるにあたり、最初の読書感想にガンジーシリーズの第一作を御紹介しました。
趣向を凝らし、バラエティに富んだ短編集であった一作目と違い、長編作品となった本作には、誰
もが驚く、ある大きな企みが隠されています。
本書を、最後まで読み進めた時に気付くその企みは、奇想天外、驚天動地の仕掛けといって過言
ではありません。
正にマジシャン厚川昌男の面目躍如といったところでしょうか。
そのあらすじは、
稀代の超能力者、桂葉華聖、通称”お華さま”の後継者問題で揺れる、巨大な新興宗教団体”惟霊
講会”。ヨーガの修行による超能力を見込まれて、その後継者選びの審判を任せられた、ヨギガン
ジーは、講会の布教活動に使う小冊子「しあわせの書」に遭遇する。
何の変哲も無いと思われたその本には、ある者が仕掛けた驚きの企みが隠されていた。
果たして、ガンジーはその謎を解き明かし、後継者問題に終止符を打つことが出来るだろうか?
本書の冒頭に掲げられた、
読者の幸せのために
未読の人に「しあわせの書」の秘密を明かさないでください
この言葉の意味が理解出来た時、あなたに至福の瞬間が訪れることでしょう。