「つかず離れず婚」のすすめ

 

 

マインドリセットの第3弾です。

 

夫婦のあり方も時代の変化とともに変わっています。

そういう意味でも「夫婦」に関するマインドリセットも重要です。

 

 

 

高齢離婚の増加

 

 

熟年離婚という言葉を耳にしますが、最近は「高齢離婚」といったほうが実情に合っているように思えます。

 

40~50代より、たとえば夫が定年退職になってとか、年金をもらい始めてから離婚する方が多いように感じるからです。

 

 

理由としてはいくつかありますが、

まず、法律が変わったということが大きいかもしれません。

 

離婚後に夫婦で年金が分割されるようになったことがあります。

 

改正前と違い、いまは「厚生年金+基礎年金の半分の金額」をもらえるようになり、

離婚した妻でもある程度生活を維持できるようになりました。

 

 

財産分与についても、わりと認められることが多いようで、持ち家を売って財産を2分割にするようなことも可能になりました。

 

 

さらに昔と比べて、60代を越えた女性でも働くことができる場も増えています。

 

 

こうした社会の変化によって、女性が離婚したあとでも食べていけるようになり、

「嫌なものをいつまでもがまんする必要はないよね……」

という考え方に世の中が変わってきているためと思われます。

 

 

「つかず離れず婚」のすすめ

 

 

夫の定年後、子どもは独立し、夫婦2人の生活が始まります。

 

それまでは互いに仕事や友人関係、趣味などで、一部を共有するだけでした。

 

ところが急に一日中、常時顔を合わせる状態になり、

多くの場合、女性のほうが先に音を上げることとなります。

 

 

その結果、高齢離婚に至るケースが増えたのでしょう。

 

 

夫婦それぞれに言い分はあるでしょうが、

結局は「一日中一緒にいる」という状態があまりよくないのでしょう。

 

 

この著書に書いているのですが、ここでは、「つかず離れず婚」を勧めています。

 

なかなか的を得た言葉ではありませんか。

 

 

一日中一緒にいれば、どんな相手でも欠点や粗(あら)が見えてきますし、嫌になってしまいがち。

 

ですから、つかず離れず、意図的に一緒にいる時間を減らすことで、夫婦関係をよくするという考え方です。

 

 

それでうまくいっている家庭は多いですし、

場合によっては、その先に、離婚をせずに「別居する」という選択肢をとる夫婦もあるようです。

 

 

いろいろなことを考えると、決して離婚が最善の方法でもないのです。

 

後半生に差し掛かったら、夫婦というものをもう一度考え直してみる。

 

こうしたマインドリセットも大事だと思います。