フリーランスパタンナー、北村悦子さんご紹介 | 伝統技術を現代のライフスタイルに合わせて発信するプロジェクト  ”ARLNATA” アルルナータ ディレクターの独り言

伝統技術を現代のライフスタイルに合わせて発信するプロジェクト  ”ARLNATA” アルルナータ ディレクターの独り言

約11年に渡るヨーロッパの様々なステージのラグジュアリーブランドを経て日本に帰国し、衰退産業とも言われている日本の伝統技術を今の形で発信するためのプロジェクト”ARLNATA”アルルナータを主催しているディレクターの独り言です。
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 ブログを始めてから1ヶ月半程が経ちましたが、いつも長い記事におつき合いしてくれている皆さんには本当に感謝しております。洋服が世の中に溢れすぎている昨今、本当に良いものに対して自分がお金を払っているのかどうかを知るためには、自分から努力をしてある程度の知識を得る事が必要になってきていると強く思います。洋服はあまりにも身近な存在なだけに、なんとなく知ってる、なんとなく楽しんでいる、もちろんそれでも良いのですが、優れたモノ作りをするクリエイター・デザイナーが世の中に紛れ込んで消えてしまわないためにも、眼の肥えた人が優れた人の作品に対して楽しみながらお金を払うような環境を整える事が今まで以上に大事になって来ていると感じています。ですので、一方通行ではありますが、このブログという場所で、まだまだ未熟者ですがおそらく一般の人よりやや特異な経験をしているであろうことを活かし、自分の経験と知識を少しでもこの環境を整えるために、できるだけ分かりやすい形で発信しようと努力していこうと思います。これからも色々興味を持ってもらえる様な事を書いていこうと思いますので、宜しくお願い致します。ご意見などの書き込みも是非お待ちしております。賛同していただけた記事は是非シェア、宣伝などしていただけると本当にありがたいです。


 さて、常々皆さんに興味を持っていただける事が無いか考えているのですが、特に自分とは違う立場の人がこのブログを読んでどう思うのか?そういった意見も聞いてみたいと思っていたそんな中、日本から声を挙げてくれた方がいらっしゃいました。東京でフリーランスパタンナーをされている北村悦子さんです(フリーランスパタンナーは一昨日前の記事で説明したパタンナーの仕事を一社だけとではなく、色々なデザイナー、会社と掛け持ちするパタンナーのことです)(参照記事:洋服のできるまで (中編:パタンナーと縫製過程)。北村さんとは日本で働いていた時に通っていたプロのためのパターンスクール“HATHOR(ハトホル)”を通じて知り合いました。“HATHOR(ハトホル)”は現在インターネット上での活動や他のパターンスクールとの合同企画等で活動されていますが、以前は現役のプロを講師として招き、その先生方の声を聞きながら、実技を含めて学習するという数少ないプロのための学校でした。講師の方もテーラー・オーダーメードの方、ミセスからヤングカジュアル専門の方、オートクチュール(高級仕立て服)専門の方、デザイナーの方など、多方面にわたり、その中の一人が北村悦子さんだったのです。僕自身も何度か生意気にも研究発表会を開かせていただいた事があり、その時に話を聞きに来ていただいていたことがきっかけでお話することになりました。今でも“HATHOR(ハトホル)”の社長さんとは連絡を取っていまして、日本の中からの意見を記事にしてくれるような人を探してほしいとお願いしていたのですが、お陰さまでようやく北村さんを紹介していただく事になりました。北村さんにはフリーランスのパタンナーとして、日本で色々なタイプのデザイナーと働いてこられた経験を元に日本の中だから見える問題点、良い点などを僕とは異なった視点で発表していただこうと思っています。それでは、北村さんからまずは自己紹介をしていただこうと思います。



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初めまして。
東京でフリーランスのパタンナーをしております北村悦子と申します。
光栄にもこの度寺西さんのブログに参加させていただくこととなりました。

自分の好きな世界に飛び込み年月を重ねて参りました。
その中で「仕事を誇らしく思う気持ち」と「日本のファッション業界の行く末を案ずる気持ち」とが複雑に交錯します。
そんな時寺西さんと出会い、価値観が似たところがあると勝手にシンパシーを感じました。
と同時に小さなことでいいから自分も何かしたい・・という衝動に駆られました。
イタリアと日本、仕事の拠点が全く異なる為相反する考え方も出てくるかもしれませんが、読者の皆様含め良い情報交換の場となれば嬉しく存じます。

簡単に私の経歴を申し上げます。
文化服装学院技術専攻科を卒業後、子供服販売を経てパタンナーを目指しました。
初めはフォーマルウエアやミセス向けの高級服のパタンナーとして約10年間勤務し、基本的な知識や技術を身につけました。
その後、たまたま声が掛かり「元109のカリスマ販売員」であった女性の新会社設立に伴いチーフパタンナーとして3年半ほど勤務しました。
それまでの10年間と180度違う世界に当初は戸惑いましたが、自分の視野や人脈を広げてくれる大変貴重な経験となりました。
退社してさらに技術と感性を磨きたいと思い、複数のデザイナーと仕事ができるフリーランスの道に進みました。(取引先ブランド AKIRA NAKA / eatable of manyorders / sacai /Hidenobu Yasui/ohta/OLTA DESIGNS/KariAng/BANKER/その他)
寺西さんと知り合うきっかけとなりました「ハトホル」というプロのパタンナー養成所(現在はホームページのみ運営)があります。
20代前半から現在に至るまでお世話になっています。
生徒の立場からいつしか講師のお仕事を賜り、固定の教室がなくなった今も不定期にセミナーを開講させていただいております。

一パタンナーの狭い視野からとはなりますが、自分の体験談を交え色々考察していきたいと思います。
自分たちの仕事が益々誇らしく思える、その為の小さな一歩となりますように。
まだまだ修行中の身で有りますが、今後とも宜しくお願い申し上げます。

北村 悦子




明日は北村悦子さん第一回目の記事、
「ドレーピング・仮縫いの重要性とCADの役割」~前編:ドレーピングとCAD~
です


HATHOR ホームページ
http://www.hathor.jp/

北村 悦子さんご自身のブログ(BY HATHOR)
http://www.hathor.jp/blog_kita_001.html


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