今日は日常的に起こった些細な出来事です。
僕は大分の出身で、ヨメゴンは山口の出身で、東京に住んでいます。
お互いの出身地は距離が近いし、言葉も近いので、普段はお互いの方言でしゃべっています。
大学が関東だったので、学生の頃に「大分方言」の本を買って、どういう言葉が方言なのかを調べた事があります。
なので、日常生活で使う言葉で、何が方言なのかは頭に入れてます。
大分に限らず、九州地方で使われてる言葉、関西以西で使われる言葉等、方言にはいくつかブロック単位で使われる言葉もあります。
例えば・・・
「物をしまう」:これはポピュラーな事例かもしれませんが、うちの方では「物をなおす」と言います。
関西以西で全般的に使われてるようですが。
「これ、引き出しになおしといて。」
「どっか、壊れてますか?」
「・・・(通じないのか・・・」
こんな感じです。
今回は、全く知らなかった意識になかった言葉です。
忘年会の席で出て来たご飯物がありました。
「それ、僕がつぎますよー」
次の瞬間。
「出た。「つぐ」」
何のことかわかりませんでした。
メンバーに九州の人がいて、「ごはんをつぐ」ってのは方言だという事を教えてくれます。
「ご飯をよそう」というのが正しいという事でした。
「よそう」という言葉は知っていますが、全く使った事がありませんでした。
これは盲点でした
「お酒をつぐ」って言わんの?
そっから、派生してもいいやん!
その場では、液体が「つぐ」で、固体が「よそう」という事に落ち着きました。
【つぐ】・・・容器に物を満たす。特に、液体を容器にそそぎ入れる。「御飯を―・ぐ」「お茶を―・ぐ」
↑「おい!辞書にでてるやんか!」
一発回答で「正解」だすなや、オチがつかん。。。
尻切れトンボなので、他の言葉を調べてみました。
【よそう】・・・物事の成り行きや結果について前もって見当をつけること。
「それは、予想だ。バカモノ!」
【よそう】・・・飲食物を器に盛る。よそる。「味噌汁を―・う」
↑「こちらも辞書に出てる・・・」
他にもこういう表現があるそうで・・・
【盛る】・・・ 物を容器に入れて満たす。「飯を茶碗に―・る」
↑「これは知りませんでした」
どれも辞書に載ってるから、正解ってことです。
はははははは
んじゃ、なんで違和感が出るのか?
正しい日本語を伝えるNHK様のHPに、それらしい事がありました。
流石はNHK様で、北海道、東北では「盛る」、関西では「よそう」、九州は「つぐ」が優勢という、否定をしない無難な書き方でした。
でも、関西でも「つぐ」を使うという話しもありますけど、はて?
そこに語源も書かれていて、使い方みたいなのも書かれていました。
「盛る」というのは万葉集にも出てきてるとのこと。
「よそう」というのは、「装う」という「身だしなみをと整える」という事から転じて、「食べ物を整えて器に用意」するという表現になったとのこと。10世紀くらいから使われていたそうです。
「つぐ」については言及しておらず、「液体」には使うけど、「固体」に使う事に違和感を感じる人がいるでしょう・・・って感じでした。
どれも間違いではなく、自分が普段使わないから違和感を感じるという話しですね。
「郷に入っては郷に従え」って事でしょうかね