平成23年3月11日、午後2時46分頃、東北三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生した。
その規模は関東大震災や阪神淡路大震災を上回るもので、国内観測史上最大だという。
甚大な被害をもたらし、大津波で街ごと壊滅したところもある。この場を借りて、亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げたい。
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今回の地震に際して、各所で日本人の美徳が垣間見えたと感じるのは、私だけではないだろう。
私も外出先から自宅までの帰路で、見知らぬ人に対しても「大丈夫ですか」と声を掛け合い、何か困っていれば助け合う姿を何度も目にした。
また、逼迫した状況だというのに、
・通常通り営業されたコンビニエンス
ストアやスーパーなどの施設
・長蛇の列にもしっかりと並びお金を
支払って買い物する住民
・夜通し運転を行った鉄道各社
・大混雑の中お年寄りや妊婦に
席を譲る乗客
・無料で温かい食べ物や飲み物を
配給した飲食店
など、このような光景は世界に目を向ければ当然のことではない。
災害が起きれば暴動、略奪、強姦が横行するものである。
我々日本人が当たり前にしている行動が、実は世界に誇るべきものであるということを、我々はもっと自覚すべきである。
実際、今回の地震は、CNNやBBCといった世界の主要メディアでこう評されている。
「有史以来最悪の地震が、世界で一番準備され訓練された国を襲った。犠牲は出たが他の国ではこんな正しい行動はとれないだろう。日本人は文化的に感情を抑制する力に優れている」
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では、日本人の崇高な精神性は何処からくるのか。
それは、我が国が万世一系の天皇陛下のもとに成り立っているからに他ならない。
皇紀2671年――。初代神武天皇が御即位されてから、今年が2671年目にあたる。我が国は世界最大、最古の国家なのである。
これを聞くと「中国四千年の歴史…」などと言う人がいるが、それは真実ではない。
中国は革命によって次々と王朝が変わっている国家であり、明は漢民族、清は満州族の国家といった具合である。いまの中国は成立からわずか62年である。
また、ヨーロッパ諸国を見れば、血を流し、前の政権一族を皆殺しにすることによって、新たな王朝が国を治めてきたということは、歴史を紐解いてみれば一目瞭然のことである。
たしかに我が国も幕府変遷の歴史はある。
しかし、幕府は朝廷から政治権力を委譲されて行っていたのであり、我が国のトップにおられる天皇陛下は、二千年以上も同じ血筋によって継承されてきたのだ。
今上天皇は125代目にあたる。このような国家は世界中何処を探しても日本だけである。
今上天皇がまだ皇太子殿下であった頃の、ある有名なエピソードがある。
美智子皇太子妃殿下と一緒に戦没者慰霊で沖縄をご訪問され、ひめゆりの塔の前で花束を捧げていた時、全共闘の学生が突然火炎瓶を投げつけてきた。
周りの人たちは慌てて皇太子殿下を助けようとするものの、皇太子殿下はそこから動かず、逆にそばで案内役を務めていたひめゆり部隊の生き残りの方を必死で庇ったのだ。
人は身の危険が迫った時、理性を喪い自分を守ろうとするものである。
しかし、己を顧みず、身を挺して国民を守ろうとした今上天皇の姿は、歴代天皇陛下の御心であり、まさに日本人の象徴たる姿である。
先日、皇居勤労奉仕に参加し、天皇皇后両陛下の御会釈を賜ったが、いつも世界中の人々の平和を祈っておられる天皇陛下の姿は、言葉に形容し難いが、すべてを包み込むお優しい表情で、実に感動的であった。
このように、我が国には天皇陛下という揺らぐことのない軸が貫かれているからこそ、日本人の美徳である優しさ、思いやり、礼儀正しさといった和の心が連綿と受け継がれているのである。
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今回の震災は、まだまだ予断を許さぬ状況が続いている。安否不明者も1万人を超え、先行き不透明で不安も募る。
しかし、決して下を向いてはいけない。
今回の震災が、我が国に大きな光をもたらすに違いない。
100を超える世界の国と地域が支援を表明している。
国連総長は、日本は世界で助けを必要としている人たちに対する最大の支援国の一つだと述べた上で、
「この極めて困難な時に、国連は日本国民とともにある。我々は日本のために全力を尽くすだろう」
とのコメントを発表した。
さらに、
「日本人のマナーは世界一」
「人類で最高の先進性が日本にある」
「日本に学ぶべきだ」
など、日本人の美徳、震災後の冷静な対応は、世界で絶賛されている。
「逆境は神の恩寵的試練」
と森信三先生は言った。
この震災を契機に、我が国が世界に向けて模範を示していくリーダーとなることを願ってやまない。
