雨の中、父の病院に







向かう車中の空気が重い。








数年前の記憶がよみがえる。







もし、色々管がついていたら







どうしよう、足が重くなる…。











父の病室に入る前に







異変に気付きあせる。









病室のドアが開けっ放しで







ベッドにいるはずの父がいない。









母は、検査かな?







と、のんきな事を言う。








いやいや、ベッドは整頓され







父の荷物が何もなくなっている。









病室、移ったんだ…。







容態が悪化したのか?







ナースステーションに







急ぐ途中で、父を発見。










看護師が血圧を測っていた。







何かあったのか、と聞くと…







単に部屋を移っただけだった。









あせった、本当にあせった。







数年前、同じ病院に入院して







翌日、病院に行ったら、、、







父の身体にはあらゆる管が…







話す事さえしんどそうだった。







そんな記憶が、よみがえった。









何もなくてよかった。







父も昨日とは見違える程







むくみも消えて顔色もいい。









父には言語障害があるんだけど







昨日に比べるとしっかり話すし







今の状況も、理解出来ている…。









昨日は何度説明しても







「ここはどこよ?」と聞く父。










そんな父の顔が浮かんできて







昨夜は眠れなかったけど、、、







とりあえず、一安心できたので







今夜は、、、ゆっくり眠りたい。