彼女は美しかった 真っ白な顔をしてた

きれいな髪をしてた 声もやわらかだった

彼女の部屋はいつも 花の香りがした

いい香りがした ものすごくあったかだった。

彼女は人もうらやむほどの ほとんどをそこでは持ってた

 

 

そこに入る訳は 8つの俺でもわかっていた

今より良くなるために 必要だとわかっていた

そこは動物園だった みんなへんな形をしてた

仲間ですよと紹介された こんがらがって涙が出てきた

こんな変なやつらの 仲間でも友達でもないと

 

 

一週間話せなかった 誰とも話せなかった

全部嫌いになった ご飯も嫌いになった

その日もベッドの中で じっと息を殺していると

誰かが布団の中に 手紙を突っ込んでいった

良かったら12号室の 私の所に遊びにおいでと

 

 

彼女は微笑んでいた ベッドに身体を起こし

ものすごくきれいだった 泣きたいくらいきれいだった

ほんの少し話をした 本当はもっと話したかったけど

恥ずかしくてどうしようもなくて そこに来て初めて表に駆け出した

表に出て彼女の前で 走ったことをすぐに悔やんだ

 

 

彼女と話したその日から ほんの少しづつだけど

誰かの問いに答えたり 誰かに話しかけれるようになった

何人かの友達もできて やっとそこの暮らしに

やっとそこの暮らしに慣れてきた 3か月目の朝突然言われた

ここにいても君の場合は なんにもならない

君も家に帰りたいだろう

 

 

みんなと違うと言われ ここに入ってきて

そしてやっとここに慣れたのに ここも違うらしい

4時間電車に乗って 元いた教室に戻った

懐かしいはずのクラスの顔、顔 みんなよその国の人に見えた

今日からまた仲間ですと 先生は俺を紹介した

 

 

彼女は美しかった 彼女は美しかった

きれいな髪をしてた 声もやわらかだった

彼女の部屋はいつも 花の香りがした

いい香りがした ものすごくあたたかだった

彼女は全てを持ってた 白く長いはずの二本の足を除けば

 

彼女は美しかった 彼女は美しかった…