


人数や好みによって違いはあると思いま
すが、みなさんなら初めに何をしますか

まずキャッチボールからという方が多い
と思いますが、いかがでしょうか

親子でやるのも、野球をするとなるとま
ずはキャッチボールからというイメージ
ですよね。
まっ先にバッティングからというイメー
ジってありませんよね。
なぜでしょうか

キャッチボールは野球の基本だから・・・。
あるいは、打つとなると広い場所が必要・・・。
などといういろいろな理由が考えられま
すが・・・

日本のスタイルは「キャッチボールか
ら」という意識があるようですが、野球
発祥の地アメリカは違うようです。
アメリカは、まずは「打つ」ことから始
めるようなのです。
野球、いやベースボールとは「守る」よ
り「打つ」という考えが中心になってい
るスポーツだということのなのです。
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この本に、ベースボールの原点について
興味深いことが書かれてありましたので
、シェアしたいと思います
この本に以下のようなことが書かれてあ
りました。
野球のルーツは開拓期に実施されてい
た「タウンミーティング」という地域の自
治会の後の余興である
「タウンボール」
にあるそうです。
タウンミーティングはアメリカ人にとっ
て非常に大きな意味を持つもののよう
で、そのミーティングで重視されたことは
「個人の意思をはっきり主張する」
ことだったようです。
そして、余興であるタウンボールにおい
ても、参加者の個々の権利を主張する
という意識は続いていたようです。
そのため、タウンボールはバッターが
「打つ」ことでしかプレーが連続しない
ルールになっていた・・・。
つまり、バッティング=プレーへの参加
の権利を主張するという意識・・・。
いわゆる民主主義へ参加しているに等し
いという意識の元、参加者はプレーして
いたというのです。
そして、タウンボールがベースボールと
いう形に進化していっても、打つことは
「自分がプレーする権利の表明」
という精神は脈々と受け継がれていった
ようです。
例えば、「ストライク」というコール。
これはもともと「グットボールストライク」。
つまり
「良い球だから打つべきだ」
という積極的にバットを振っていくこと
を奨励するコールだそうです。
逆に「ボール」というコール。
これはもともと「アンフェアボール」。
つまり投手が打者に対して打ちにくいボ
ールを投げるという行為自体がアンフェ
アだという意味で
「もっと打ちやすいボールを投げろ」
と投手に要求するためのコールだそうです。
つまり、ベースボールの名投手の条件と
は当時は打ちやすいボールを投げること
だったそうです
今では考えられないことですよね
このようにアメリカ発祥のベースボール
は、打つことが大前提にあったということ
そして、打つことにより民主主義の中で
の自分を意識し、「個」の存在をアピール
したのです。
This is baseballですね
ところが日本の野球はどうでしょうか
「個」の存在のアピールなど皆無です。
むしろそういった行為は御法度とされて
います。
投球のたびごとに、打者は監督のサイン
を覗き込みます
野球をやっているのではなく、監督にや
らされている典型的な図です。
そこには、自らの意思など介入の余地
などあるはずがありません。
自分たちで考え、自分たちの意思で動く
姿は見る影もありません。
まさに野球ロボットです。
確かに司令塔の存在は必要かと思います。
しかし、その司令は全て監督からではや
はり違和感があります。
選手たちは自ら考えて行動できる人格を
持った一人の人間であるという考えが欠
落していないでしょうか
日本のやり方とアメリカのそれとは違う
、ここは日本だなどと主張する方もいる
かと思います。
あるいは、きれい事だと思う方もいるこ
とでしょう。
でも、それは大人の逃げ、言い訳に過ぎ
ないのではないかと私は思うのです
理解していないだけ、いや理解しようと
していないだけなのです
物事の本質に、国の文化や流儀の違い
などあるでしょうか
単に自分の都合の良いように野球を解釈
してはいないでしょうか
指導者は逃げずに、この問題と向き合う
べきだと思うのです
誰のための野球なのかを。
次回もう少し、この件について書いてみ
たいと思います。