《 京都通になれる雑学知識 》
第 2 章
古都・京都にある寺社の謎
- Kyoto 43 -
【 赤 山 禅 院 】
「珠数供養」はなぜ?
“数珠 ”と書かないのか?
「じゅず」は、一般に「数珠」と書く!
赤山禅院の「珠数供養」だけではなく、
数珠を取り扱っている店にも、
珠数店とする店が多い。
これは決して誤字ではありません!
京都の奥深い歴史に潜むミステリーの1つである。
■□■□■□■□■□■□■□■
古い数珠をお焚き上げする
珠数供養
京都御所から見て、北東方向は、
皇城守護の表鬼門に当たります!
その表鬼門の位置に、
比叡山延暦寺の塔頭寺院の赤山禅院があります。
この寺は、
天台の荒行といわれる千日回峰行で
「赤山苦行」が行われる寺で有名である。
赤山禅院では、
11月23日に「珠数供養」が行われます。
不要となった数珠を護摩壇でお焚き上げする行事で、
午前10時から始まります。
境内は折しも紅葉の見頃を迎え、
多くの参拝者で賑わいます。
■□■□■□■□■□■□■□■
「珠の数」なのか?
「数の珠」なのか?
京都では、ごく一般的に珠数の字を当て、
数珠と書くのは皆無ではないが、
少ないと言われています。
京都の地図を見ていたら、こんな町名を発見しました!
珠数屋町、上珠数屋町。
どの辺にある町名かと言うと、
京都駅から近い東西本願寺の〈寺内町〉の正面通に
面したところにあります。
これは推測ですが、
本願寺に近いことから本願寺に関わる数珠屋が
集結していた町だったのではないか?
文献によると
室町時代から「珠数」と書かれていることから
最初から「珠数」と記されていたのではと推測できます。
■□■□■□■□■□■□■□■
1連の数珠に連なる108玉は
煩悩を顕す
数珠はもともと経文を唱える時、
その回数を数えるためにあったと言われています。
算盤のような道具だっという説もありますが・・・。
日本での最初の文献記録とは・・・
747(天平19)年の「法隆寺伽藍縁起並流記資材帳」である。
この文献に
「合白檀踊数弐烈・・・」と
記されています。
白壇で作られた数珠が2連という
意味の文となります。
踊数と書かれていますが、
これで「じゅず」と読むのでしょうね。
この踊数が、次第に珠数と書かれるようになったのでは?
考えられますが、
真相が定かになっていません。
ここ最近では、
数珠ではなく、
「念珠」という言葉が当てられていることが多く、
京都みやげに求める観光客も多いそうです。
正式な念珠の珠数は108である。
なぜ?
108なのか!
これは除夜の鐘にも通ずる108煩悩説によるものなんです。
108玉を基本として、
半分の54玉、そのまた半分の27玉、
さらには108の最小に縮めた18玉の念珠が
あるそうです。
※※※※※※※※※※
★ 龍虎 俊輔 ★
※※※※※※※※※※