5G通信技術
○5Gとは
5Gとは第5世代無線データ通信規格のことであり、あくまでも携帯通信の電波通信の規格の一部に過ぎないものです。通信には送受信の同期が必要で、いくつかの規格設定が必要になります。そのうち最も重要なものが電波周波数であり、3.5 GHz帯および4.5 GHz帯と28GHz帯の通信を5Gとして割り当てられています。
携帯電話の電波は基地局で受信されて、ノードなどを経て光など有線回線で相手と交信している基地局に運ばれて、そこからまた電波になって相手の携帯に送信されます。5Gとは携帯電話等の無線通信部分だけの規格になります。実際のデータ搬送する距離の殆どは光ファイバー中を移動することになります。

○周波数の重要性
5Gの規格はまだ決められていません。ただ、周波数帯だけが決めれれていて、特徴的なのは28GHz帯であり、4Gの主体である800MHz帯の30倍以上の高周波数ということになります。この周波数は搬送波の周波数であり、この送信をオンするかオフするかで1か0の信号にします。1ビットに必ず周波数の波が含まれていないと0で信号がないのか波が節のところにあって検知されないのかわからないために周波数は信号を送る速さに直結することがわかります。

○5Gの最も重要な所
5G通信では高周波数で回折や減衰の大きい搬送波の送受信のための基地局建設の問題が言われていますが、実は5Gの最大の問題は莫大に増加する基地局間トラフィックの極限化にあります。高速通信や大量通信が可能な状態で、そのまま現状のすべてインターネット回線に載せるというIOTの使い方をしていれば、その分の基地間光ファイバー網を通過するデータ量が増加し、途中のDSUやサーバーが過剰負荷になり、結果としてパケット化の待ち時間が発生し逆に通信速度が下がることが考えられます。

○5Gの本当の技術
・エッジ・コンピューティング
トラフィックを減らすためには端末機器や各家電製品がAIによって、アクセス量が平均化するよう必要データを予測して事前に少しずつアクセスを分散させるようなあたかも極小なデータサーバーになる技術や、センサーがセンシングしたデータを最適更新感覚を予測して送信データを圧縮処理してから送信機に送る技術が必要になる。
・アドホックネットワーク
また、自動運転時の前方の車両の異常挙動など、データを交換したい相手が電波到達距離にあれば、ネットはおろか基地局も介さないで相互通信したり、基地局内にあれば基地局をスルーアウトするだけの通信も回線のトラフィックの極限に有効であり、2通りの意味で5G通信の高速性を実現させるのに必要な機能ではないでしょうか。