夢千夜

夢千夜

夢に夢焦がれ夢に泣く https://lit.link/ryusei0802

こんな夢を見た。

初恋の女性と久方振りに再会する機会に恵まれた。偶然に会ったという感じではなくてお互いにアポを取ったような形。個室タイプのカフェ(?)みたいな場所で落ち合った。そんなカフェが実在するのかは良く分からないけど。でもカフェだったなぁ。内装が「純白」と形容したくなる真っ白な感じだったのが印象的だった。オシャレさよりも清潔さを凄く感じる。そんな装いだった。

お互いの席に『コメダ珈琲』のアイスコーヒーを頼んだら出て来るような容器が置かれてあって、合間合間に飲んでたんだけど。それはなんかオシャレだったな。サマになってたし。あんまり行かないタイプなんだけどね。喫茶店で長居するのが得意ではないから。でも夢の中では二人だけの時間を和やかに過ごしてたなぁ。

(コメダの容器を思い出したのは現実世界の僕が「ここだったら長居しても許される気がする」という意味で利用させてもらっているからかもしれない。)

終始、穏やかなトーンで会話していたんだけど。ココの設定が衝撃的でさ。どうやら夢世界では二人は付き合っていたらしくてね。「元カレ-元カノ」のテイで話してたのよ。「保-小-中-高」と同じ学校に通った一つ上の先輩、という間柄なのは、現実世界と同じ設定ではあるんだけどさ。「腐れ縁」的な繋がりで高校の頃に交際に発展したらしい。夢の中ではね。それでも長続きはせず。そのまま疎遠になったとかなんとか・・・。

で、どういう縁で「久方振りに再会」出来たのかは不明だけど、時間軸は、現実の今と同じっぽかったな。高校以来の再会。年数にすると10年強の歳月が流れてる。だけど、よそよそしい感じもなく。仲の良い友達みたいな雰囲気で会話をしていたかな。

彼女が「今だから言えるんだけど」と切り出し、話題は「付き合ってから別れるまで」へ。僕の好意は幼少期の頃から漏れ伝わって来ていて、自分にゾッコンであることを承知した上で、「こんなにラブコールされて交際を断るのも申し訳ない」というような、一種の「義務感」めいたものか働いて、オーケーを出してしまった、とのこと。実際に恋人関係になって、自分自身、そのことに気付いたようで。「このままの気持ちでお付き合いを続けるのは失礼だ」と思い別れを切り出した、とのこと。

彼女は一連の経緯が心に引っ掛かっていたらしく。「話せてスッキリした」と笑みを浮かべながらも「オーケーしたせいで、かえって傷付けてしまった」と、僕に詫びるような口調で、後悔の念を告げてくれた。僕は、彼女のそんな姿を、しげしげと見つめながら、やっぱり素敵な人だな、と思って聞いていた。特に驚きもなかった。薄々勘付いていたことを彼女の口から聞けたような心持ちだった。ただ、その旨は本人には告げず、「そっか」とか「そうだったんだ」と、軽い相槌を入れるぐらいにとどめておいた。

彼女は、しんみりとしたムードを振り払うように、明るい口調に戻って、「それでね!後日談なんだけど!」と切り出し、彼女が甲子園球場でビールの売り子をしていた時、偶然、僕が観客席に居ることを見つけて、意図的に、近くを往復するようなルートを選択して、売り回った日があったらしいのだ。そんなこと知る由もなかった僕は、「えっ!そうなの!?」と、素っ頓狂な声を挙げてしまった。先ほどまでの静かな相槌とは打って変わったリアクションだったので、彼女にも(僕が薄々勘付いていたのは)バレたかな、とか思いながらも聞いていた。

彼女いわく「実際に私からビールを購入してくれた」とのことだが「席の位置がね。バケツリレーしないとだったから」とフォロー(?)もしてくれた。僕は「あぁ」と納得したような声を挙げたあと、「通路側にすりゃあ良かった…。」と独り言のように呟いた。心の声が漏れ出たような感じだったので急に恥ずかしくなった。笑って誤魔化した。すると彼女も笑ってくれた。

笑っている顔は特に可愛かった。



一挙手一投足が可愛くて綺麗だったけど、笑顔が良く似合う子でね。それは現実世界でも夢世界でも変わらずだったな。贔屓目抜きで、と強調した上で書きたいんだけど。笑うと、榮倉奈々に良く似ているんだよ。笑い方がおんなじなんだと思う。ずっと陸上をやってたのもあって、健康的な褐色肌で。髪型はショートヘアで。共通点も結構多いんだよね。

ビールの売り子の件は、直接聞いたわけではないけれども、人づてから聞いたことがある。本文では触れなかったけど、これも、現実世界と同じ設定ではある。販売数が1位で入賞したことがあるらしいよ。そのイベントの規模感とかは良く分かんないけど。表彰状が送られるぐらいには凄いことらしいよ。知った当時も特に驚きもなく「まぁ誰からも好かれるだろうしねー。」みたいな相槌を打ってた覚えがある。

現実と夢がゴッチャになったような夢体験で不思議な感じ。目覚め方は自然と目がパチリと開いて「夢か…。」と冷静に内容を振り返ってたんだけど。むしろ起き出してから身も心もフワフワした感じになってる。「夢見心地」って、こういう状態のことを指すんじゃないかしら。

夢に出て来てくれてありがとう、と、直接、彼女の顔を見つめながら、伝えられたらいいのにな。