「えっく・・・えっく・・・」
えーと・・・俺は今、女子便所にいます
別に意味があっているわけではありません
声がしたからです・・・本当に!!
「えっと・・・お前は?」
とりあえず、手を差し伸べる
「ぎゃあああああああああああ!!」
「うわあああああああああああ!!」
「きゃあああああああああああ!!」
俺と美希と幽霊の声が木霊する
まあ、普通の人に聞こえるのは俺の声だけなんだけど・・・
「ぎゃあああああああああああ!!」
幽霊の女の子はまだ叫んでいる
「あの・・・・・・」
「ぎゃあああああああああああ!!」
「名前・・・・・・」
「ぎゃあああ・・・・ぎゃああああ!!」
「わざとやってるだろお前!!」
「・・・ばれました・・・?」
まためんどくさいのが1人
「とりあえず名前だけでも・・・」
「おい・・・ここから声がしたぜ」
「女子便じゃねえか!! でも男の声なんだよな」
「やだー!! 変態?」
「ミッションコンプリート」
てめえええええええええ!!
女子便所の外から何人かの声が聞こえる
こいつ、他の人には見えないからっていい気になりやがって!!
「何処か隠れるところは!!」
「ねえねえ!!」
「何だよ、今大変なんだよ、喋り掛けんな美希」
「あなたの名前、教えてもらってない!!」
「だからなんでお前は肝心な時にそういうこというかなー!!」
しまった!! また叫んでしまった!!
「やっぱりこの中に誰かいるよ・・・」
「変態!? ちょっと、あんたいってきなさいよー」
「嫌だよ!! 変態がいたらどうするの!!」
声が近い!! これは見つかるのも時間の問題だ
「問題ない」
「大有りだバカ野郎!!」
「ところで名前は?」
「お前もうるさいな!! 俺は清二だ清二!! 分かったなら喋るな!!」
くそー めんどくせえ!!
「清二・・・ちゃん」
「何でちゃん付けなんだよ」
「清二・・・ぽん」
「お前にいたってはもう意味分かんねえよ」
2人をいっぺんに相手するのは骨が折れる
そうこうしている内に、女子2人が入ってきた!!
「やべえ!!」
俺はとっさに幽霊が入っていたトイレの中に入る
「ひっ!?」
(ごめん、少し入らせてもらうぞ)
そういってドアを閉める
幽霊には触れられないので、とてもスペースかある
しかし・・・ここが女子便所か・・・
・・・・・・・
まあ、普通だな、和式で
そう考えて後ろを振り向くと、幽霊がいた
「お・・・お・・・」
目には涙を溜めている
(どうしたんだよ・・・)
と、いって手を差し伸べた瞬間
「男の人嫌いいいいいいいいい!!」
急に叫びだした
その声は超音波みたいに高くて大きい声だ
思わず、耳を塞ぐ
(落ち着けって!!)
小声ながらも声をかけるが、無理だ
しかし、今出てしまうと女子に見つかり変態扱いされてしまう
そんな時だ
「ここの中じゃないの?」
どうやら、1つだけ鍵がかかっているドアが怪しいらしく、女子達が近づいてきた
やばい!!
しかし、もう1人の女子が言う
「ここは・・・いつも鍵がかかってるの・・・知らない? 学園7不思議の1つ『トイレの花香さん』・・・どうやら、ここで自殺したらしいの・・・」
・・・・・・
「やだー!! 怖いー!!」
「もしかしたらさっきの声、花香さんの声かも・・・」
「やめてよ!!」
「あ、でも花香さんは女子だし違うか」
「うう・・・」
「ごめんごめん・・・さあ、帰ろう」
「うん」
そういって、女子便所から2人は立ち去っていく
それと同時に俺は、トイレを出る
「鼓膜破れるかと思った・・・」
出ると、そこには有希がいた
ん? 何か震えてるような・・・
「トイレの花香さん・・・怖いよー」
「何でだよ!! お前幽霊だろうが!!」
「お恥ずかしいのですが、私、怪談とか怖いものは嫌いなんですよー」
「恥ずかしい以前に自分の存在を理解しろ」
そうこう話していると、後ろの声が小さくなった
「ひっく・・・ひっく・・・」
本当に泣いてばっかりだな・・・
しかし、幽霊を成仏しないと、俺が幽霊になっちまう・・・
仕方ない・・・
「なあ、お前名前は何ていうんだ」
「ふぇ?・・・樋 花香(とい はなか)です」
「・・・ネーミングセンスがなあ・・・」
「何か言いました」
「いいや、こっちの話 おもに作者の」
とりあえず、さっさと済ましてしまおう、こいつがめんどくさい人間・・・じゃなくて幽霊なのはもう分かったからな・・・
「単刀直入に言うが、お前の悩みは何だ」
小賢しいマネは嫌いだ
「私の・・・悩み? あなたがここに居ることです」
そうか・・・
「よし、帰るぞ有希 これで1人達成だ」
「そうですね・・・って、そんなわけあるかああ!!」
おお、ノリツッコミとはやるな・・・しかも、ちゃぶ台返しまでして・・・ってかどっからちゃぶ台持ってきた・・・
そんなツッコミを心にしまいつつ、俺は話を続ける
「だって、悩みは俺がここにいることじゃないか」
「それは、今の悩みなのでは?」
・・・・・・まあ、そうだよな・・・
「じゃあ質問を変えよう、お前が幽霊になる前の悩みは何だ?」
小賢しいのは嫌いだ
「・・・女子便所に変態が来ること?」
そうか・・・
「よし、帰るぞ 今、世間では俺は変態だからな」
「そうですねー・・・って待たないか?」
おお、ツッコミに疑問詞を入れるとはやるな・・・しかしソレは何のネタだ?
またまた、そのツッコミを心にしまいつつ、俺は話を続ける
「でも、変態が来るからって悩みじゃないか」
「それは、清二ちゃんを追い出したいからでしょ」
・・・・・・まあ、そうだよな・・・
「じゃあ、またまた質問を変えよう、お前が1番悩んでいることは何だ」
「あなたがいること」
「よし、帰るぞ 俺は相当嫌われているらしい」
「そうですねー・・・・・・・・・」
ネタが尽きたのか・・・
「無限ループって怖いよね♪」
花香が笑顔でこちらを向いてくる
『誰のせいだー!!』
「・・・だって、得体の知れない貴方達に親しくしろだなんて・・・花香怖い!!」
「むしろお前の方が得体の知れない物体だよ」
「ひどい!! これでも花香、漢検4級持ってるんだよ!!」
「何でそれを言い訳に使った」
「すごーい!! 私5級しか持ってないのに・・・」
「どうでもいいわ!! しかも小学生かお前らは!!」
本当に早く成仏させたい・・・
「とりあえずだ・・・」
俺は、今までのことを全て話した
「・・・と、いうことだ」
「ふーん」
花香は1通り聞くと、真剣な顔をした
考えてくれているのか・・・
「分かった・・・」
「本当か!!」
「清二ぽんが死ねば万事解決」
「こらてめえ」
花香を殴る・・・
しかしそれは空を斬るだけだ・・・
?
「・・・・・・・」
「どうしたんだよ・・・」
「ごめん・・・今日は帰って・・・」
急に塩らしくなりやがった・・・
「でも・・・」
「いいから!!」
強い・・・はっきりとした強い声
「分かった・・・」
どうしたんだろうか・・・
俺はゆっくりと女子便所を出る
「待って!!」
花香の声が後ろから聞こえた
しかし、それは俺にかけられたものではない
「有希・・・ちゃんだっけ」
「え? 私? そうだよ」
「ちょっと、花香の話相手になってくれる?」
「え・・・でも・・・」
「俺のことは構わない・・・女子だけに話せるってこともあるからな・・・」
「分かった、清二ちゃんがそういうなら」
・・・・・・・
帰り道・・・
俺は考える
叫んだ理由
俺を避ける理由
トイレに引きこもる理由
多分、花香は・・・・・・