小学校から下校する時に
家の近くの駐輪所に母の
自転車が停まってないと
僕は溜め息交じりに帰宅し、
母の自転車が停まってあれば
安心して帰宅する事が出来た。

何故なら、小学校6年生頃から
僕が急激に荒れ始め、クラスで
手に負えない程の問題児に
なって行った事からその原因を
誰よりも理解していたのが
母親だったからだ。
直子や裕人に僕をむやみに
殴るな、と言い始めたが
僕は何も嬉しくなかった。
だって僕はもう心身共に
傷だらけで手遅れの状態だ。


僕の反撃は少しずつ始まる。


その夜は、珍しく直子の説教が
短時間で済み、いつもよりは
殴られずに解散された。
何だかおかしい、と感じた。
他の兄弟の態度も直子の態度も
やけにソフトだ。
僕は不気味に思いながら
その場から離れた。


「早く、風呂に入りたい…」

もう3日間も入れていない。
学校でも何度も臭い、臭いと
殴られた事か...。

着替えを持って風呂場へと
足を運ぶと、そこには
裕人の姿があった。
しかも、裸だった。

「あ...風呂入るん?」

着替えを片手に持ちながら
僕は顔をしかめた。
また、僕を直子の元へ
行かせようっていう魂胆か…
風呂場は唯一のオアシスだ。

しかし、裕人の口からは
予想外な言葉が飛び出した。

「一緒に入るから、お前も服脱いで入れ!!で、俺の背中洗え。」

僕の顔を見向きもしないで
裕人はそそくさ風呂場へと
入って行った。

「はっ....?」

頭が訳分からなくなった。
絶対に何か狙いがあるはず。
あんなに僕を毛嫌いして
殴り続けていた裕人が
「背中を洗え」なんてて僕に
頼むはずがない!!
何か裏があるはずだ、気を付けて入ろう…

僕は警戒心を抱きながら
風呂場へと続いた。


裕人は先に湯船に浸かり
僕に頭と体を洗わせた。
その間、2人の会話は無い。
僕はあれこれ裕人の意図を
探りながらも洗い続けた。

「変われ。」
突然、裕人が言った。

僕はまだ体に泡を沢山
付けたまま流していない。
しかし、僕が何か言う前に
裕人は湯船から出た。
僕がどうしようかと迷っていた。
すると、裕人が言った。

「背中洗え」

(まっ、ええか…)

どの道3日も風呂入ってなくて
臭かったのだから
少し泡を付けた状態でいよう。
そう納得して、裕人の背中を
ゴシゴシと洗い始めた。

(でも、この状態で何か裏があるとは考えにくいよな…?だって
直子達は自分の部屋にいるし
殴る気配もないし....。
もしかして、お母さんが裕人に流星にちゃんと優しくしたれ!って言うてくれたんかな?それで兄貴としての自覚とか責任感を抱いてくれたんかな?



僕は独りであれこれ考えた。
そうだったらいいのにな。


ある程度洗い終わって
洗い流そうとすると
裕人は前も洗えと言った。
その時には何も感じなかった。
ただ面倒くさがりなだけだと。

言われるがままに僕は裕人の
腕、腹、足を洗い、股間も洗い
首やお尻までも洗った。
そしてシャワーで洗い流そうと
立ち上がると、裕人は待てと
僕の腕を掴んだ。
そして自分が立ち上がって
僕を座らせた。

「何...?」裕人を見上げた。
裕人は自分の大きくなった
物を僕の口に近付けた。










その日から裕人の嫌がらせは
毎晩の様に続いた。
家族は勿論の事、友達や
学校の先生にさえ言えない。


僕はもう生きる意味を
見失っていました。


僕が裕人にどんな事を
されているか、他の兄弟も
気付いていたはずだった。
でも、誰も何も言わない。




「流星!!ちょっと来て!!」


昼休みの時間をチャイムが
豪快な音を立てて知らせる。


学校の教室で友達の翔が
流星を窓越しに呼んだ。

昼休みには必ず音楽室で
ピアノを弾くのが、その頃の
流星の日課だった。
それを邪魔されるのは
嫌ではあったが、性格上
断り切れない流星は渋々
翔に付いて教室を出た。


「どうしたん?」


普段はあまり関わりの無い
田村翔が流星に声を掛ける事は
大体面倒臭い用事を
押し付ける時だけだった。
クラスではお調子者で
ムードメーカー的な存在だ。

「いや、ちょっとお前に会いたいって言うてる後輩がおんねん。」
「は?誰なん?」

流星は胸騒ぎがした。
翔は流星の顔を一瞥して
鼻で笑った。

「...翼やろ?」

流星は尖った声を出した。

「おぉ、翼やで~」

流星は溜め息を吐いた。

翼は流星の1つ下の5年生だ。
何かと流星にいちゃもんをつけ
絡んでくる輩だった。
男前なのに性格のせいで
それが台無しになっていた。


体育館の裏の倉庫に
連れて行かれた。


そこには北田翼がニヤニヤしながら
腕を組んで待っていた。


「連れて来たでっ!」


そう言い残し、翔は
仲間の元へと走り去った。
翼と2人になった流星は
下を俯いたまま翼の動きを
じっと考えていた。
一体何が狙いか...?


翼は流星に近付いた。
流星は身構えて一歩下がった。


「大丈夫じゃ!何もせえへんわ!」

「じゃあ何の用なん?」

「...お前、最近よくベベと一緒におるよなぁ?夜とか特に~」

流星は心臓が飛び上がった。



そうなのだ。
裕人は家族の目を気にして
夜になると流星を近くの
公園の茂みまで連れて行き
事を済ませるようになっていた。
近くに北田翼の家がある。



(見られた...)



流星は覚悟した。

家族の中で僕は一人だけ
孤立していた。

流星を庇うと自分が殴られる。

みんな子供ながらに
そんな危険を察知していた。
だからこそ余計に直子の指示に
素直に従った。

僕は記憶に残っているものでも
沢山の屈辱を味わっていた。
家族や兄弟にはそれが
「教育」のつもりだった。


直子の暴力は
次第にエスカレートして行った。
何か気に食わないと
すぐに僕を殴り倒した。

灰皿で何度も頭をかち割られ

殺虫剤を肛門に入れられ

筋トレ器具で陰部を殴られ

布団叩きで太股を

黒くなるまで殴られ続け

背中に火傷を負わされ

教科書やノートを破られ

宿題のプリントはいつも
鼻血で染まっていた。
食事も何かしら理由をつけて
与えてもらえなくなった。
友達と遊ぶ時間も無くなった。
ゲームをしたり
お菓子を食べたり
ビデオを見たり
音楽を聴いたり
本を読んだり

そんな当たり前の事も
全て直子達の許可が無いと
出来なかった。
他の兄弟は普通に出来ていた。

僕はこの家に産まれて来るはず
無かったと、何万回思ったか。



次第に僕は荒れ始める…。


小学校6年生になる頃には
授業妨害や放棄*放火、暴行
傷害等の問題を起こすように
なってしまい、学校でも
嫌われる存在となった。
家ではお風呂にも入れない
日々が続いていた為に
体臭も臭い始め、周りから
虐められるようにもなった。
僕が触った物にはみんな
絶対に触れない。

席も僕の隣り合わせになると
みんな発狂し、担任に抗議。
それが僕を確実に非行と
いう名の奈落へ追いやった。



僕の家庭環境に気付いていた
担任の野澤先生はどうにか
僕を落ち着かせたいとして
母を学校に呼び出して
何やら相談していた。
僕はそれでも帰宅すれば
直子からの「説教」が待っている
と考えるだけで、












死にたい気持ちになっていた。



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皆さん、初めまして。
僕は大阪府枚方市に住む、村野流星(ムラノリュウセイ)、21歳です。

今回は、自分の今までの生い立ちを気持ちと共に整理する為に
このアメーバのブログを利用させてもらう事にしました。
これから更新して行く記事の
内容には大変過激なものが
多々含まれておりますが
予めご了承下さい。
又、皆様からのご意見も
お待ちしております。
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僕は、1989年9月3日に
大阪府寝屋川市で産声を上げた。
家族は何と、9人兄弟姉妹だ。
父親は僕が小学校2年の頃に
離婚しており、親は母しか居なかった。登場人物を説明する為に
ここでまず、家族構成を
書きたいと思う。

「名前(続柄:年齢)」
村本絹美(母:53)
村本智子(長女:38)
村本直子(次女:32)
村本舞子(三女:30)
村本直人(長直:26)
村本裕太(次男:24)
村本勇斗(三男:23)
村本一葉(四女:22)
村本流星(四男:21)
村本沙弥美(五女:20)

つまり、僕は下から二番目の
四男として村本家に誕生した。

幼い頃の記憶は曖昧であるが
はっきりと憶えている所も
多々ある。
絶対に忘れられない記憶も…





僕が物心がついた頃には
枚方市内の団地に住んでいた。
智子の姿も見なくなっていた。
子供だった僕達には格別気になる程の事でもなかったから。
兄弟は誰も何も聞かなかった。
いや、とてもじゃないけど
聞ける様な状態じゃなかった。

特に僕はね....。

母は、団地の委員会の仕事で
毎日の様に出掛けては夜になり
酔っ払って帰ってきていた。
子供の世話は舞子と直子が
担当していた。
兄弟が一人居なくなり8人に
なったのだがあまり違いはない。
そんな8人の子供達の日常を
直子と舞子は、実にシンプルで
確実な方法で操った。

それは...暴力と規則だ。


家の中での地位は決まっていた。
母→直子→舞子の順だ。

上3人の言葉は法律だった。
だから、村本家では
この3人の許可を得なければ
何も出来ない。
無許可で何かをすれば瞬殺だ。


そんな生活環境の中で
僕は一人だけ活発で好奇心が
一人一倍旺盛だったらしい。
だから、余計に家族の目には
目立って見えたのだろう。


僕は生まれて間もなく
首に鎖や紐を繋がれていた。
勝手に動かない様に。
ベランダ近くの鉄柵に結ばれ
他の家からも丸見えだった。
何故、僕だけそんな扱いだったのかは後々分かる事となる。

記憶は飛んで、僕がもう
小学校2年の頃の話になる。

家の中は完全に直子と舞子の
支配下に置かれていた。
母もそれを見て見ぬふりだった。
僕は家族の中で一番
鼻摘みな存在だった
何でなのかは今でも解らない。
とにかく僕だけが嫌われた。

直子は毎晩7時頃に6人全員を
部屋に呼びつけ正座させて
説教をしていた。
それは説教ではなく僕を
ターゲットとした見せ場だ。
直子は孫の手や布団叩きを
片手に持ち、椅子に座って
同じ言葉を必ず繰り返す。


「お前等、最近たるんでないか?勉強や宿題は出来ないわ、学校では喧嘩ばっかしとるわ...。
んま、うちらを舐めてんの?」

これは全て僕に向けた言葉だ。

僕はこの時点で体を震えさせ
涙ぐんでしまう。
次に起こる事態を予測しているからだ。
そしてそれは必ず的中する。


「一体誰やねん?そんな事して家族に迷惑ばっかり掛けとんわ!」

他の兄弟は一斉に僕を見る。
そして、直人が一番に口を開く。
「流星....。」

直人に続いて他の兄弟も
僕の名を口にする。

直子はその名を聞くと
待ってましたとばかりに
僕の顔に視線を向けた。

居間ではTVから大好きなアニメの主題歌が流れていた。
その奥の台所では、舞子が
せっせと夕飯を作っている。
今晩はきっと鍋だな、流星は
直子の視線から目を落として
そう思った。

「お前、みんながこう言うてるけどホンマなんか?」

直子は既にやる気満々だ。
直子からの叱責を今日も
交わす事の出来た兄弟達は
ほっとした表情で僕を見ていた

「え...いや...。」

僕は言葉が詰まる。
そりゃあ、確かにクラスの友達と喧嘩くらいはするよ。
だけど絵の具を服に付けられたら誰だって怒るだろう?
それとも何?
絵の具を付けられて

「いやぁ、服が明るくなったよ!ありがとう!!」
何て言えって言うのか?

流星は下に俯いたまま
歯を食い縛った。

そして、直子に火が点いた。

「お前早く答えろやボケ!!ゴラァ!!お前なめとるやろ!!ゴラァ!!」


孫の手が僕の頬に鞭を打つ。
両手で顔をかばうと、直子は
裕太に命じて僕の腕を
固定させた。

「なぁ?お前どないやねん?
学校で喧嘩したんとちゃうん?
な?....はよ答えろ言うてんのが分からんのかゴラァ!!!」

バチ..バチ…バチバチバチ…

僕の頬は真っ赤に腫れ上がり
鼻からは赤い血が流れる。
それでも直子は手を止めない。

「おい、裕太!しっかり捕まえとけよ。」

姉は隣の部屋から助走をつけ
僕のお腹に飛び蹴りを食らわす。
僕の体が転がって行くのを見て
みんな「あいつ大袈裟やん!!」と
笑い、直子の狂暴性に油を注ぐ。
僕は大声で泣き叫んだ。

学校の優しくて大好きな友達に
助けを求めるかのように。
喧嘩したけど放課後には
一緒にサッカーをして笑っていた友達に助けを求めるように。
でもその声は届かない。

直子は僕の髪の毛を掴み
振り回して箪笥に投げ付ける。
そして、孫の手で背中や頭を
殴り倒す。

僕は泣き叫ぶ…

それの繰り返しだ。



ようやく、直子の気が晴れたら
僕はそそくさ部屋の片隅に逃げ
三角座りをして泣きじゃくる。
そこが説教後の僕の
真っ暗な特等席だった。
みんな、もう自分に被害が
来ない事に安心しきって
僕を罵倒する。

「お前うるさいねん!近所迷惑やろーがっ!!はよ泣き止めや!
しかも大袈裟やねん!!ちょっと押されたくらいで箪笥まで吹っ飛ぶとか!!役者にでもなれや!!」

「ホンマお前のせいで俺等まで時間潰されたしな!!!死ねや!!」

耳に栓をして、僕はひたすら
友達だけを想って泣いた。

早く朝になってくれ!!
早く登校時間になってくれ!!




痛みより寂しさが大きかった。