脳外対策 | 単品の進級促進運動

脳外対策

新年あけましておめでとうございます。
2010年最初の試験ですから受かっておきたいところですね。
何事も最初と最後が肝心w

【症候群系】
■ホルネル症候群=上位の交感神経系が障害されることで生じる
●症状:縮瞳、眼瞼下垂、発汗低下、瞼裂狭小(眼球陥凹は瞼裂狭小による見せかけのもので、ヒトでは出現しない)、虹彩異色症(まれ)
■Terson症候群=くも膜下出血に続発する硝子体出血。急激な脳圧の亢進が眼球にも影響して強い硝子体出血を起こす
■Anton症候群=両側の後頭葉が広範に障害されたため、失明し、皮質盲cortical blindnessと呼ばれる状態になるもの。
●患者は自己の盲目を自覚せず、時にこれを否認することがあり、一種の病態失認と考えられている。
● 病態説
① 皮質の損傷から、何らかの機序により、外界から入る視覚情報と内部の情報との区別がつかなくなり、聴覚などの情報から内部で作り上げた情報をあたかも目を通して見た情報のように錯覚を起こすという可能性。
*例:患者に『私のネクタイの絵を描いてください』というと、本当はネクタイをしていないのに、患者はネクタイを描く。
②病態だけでなく機序としても盲視と全く逆に起こっている可能性。
*視覚意識の経路が正常で、視覚情報処理により行動に関わる経路が障害されている
■Wallenberg症候群=延髄外側症候群
●主に椎骨動脈系の後下小脳動脈の閉塞によってその血管領域である延髄外側が梗塞に陥ることによる
●症状:嘔吐、悪心、幻暈、眼振、嚥下障害、構音障害、嗄声、味覚障害、障害側と同側の小脳症状・顔面の温痛覚障害・ホルネル症候群、障害側と対側の頸部以下、体幹・上下肢の温痛覚障害
■Dandy-Walker 症候群(奇形)・・・胎生期の何らかの発生異常による、(1)小脳虫部形成不全、(2)水頭症、(3)第4脳室と連続する後頭蓋窩の嚢胞、(4)後頭蓋窩の拡大、(5)第4脳室拡大(出口部の閉鎖)。ダンディ-ウォーカー奇形とは第4脳室が進行性に嚢胞性拡大する状態

【脳梗塞】
■ 頸動脈内膜剥離術における術中脳虚血のモニタリング・・・SEP
■ 脳幹は脳底動脈の分枝から栄養をうける

【脳出血】
■ 基底核部の大出血や大脳皮質を含む脳梗塞において、多形δ活動が出現することがある。(δ波=4Hz未満)
■ 脳出血で、浮腫が強い場合は脳圧降下剤の点滴が必要。
■ 脳出血における降圧治療対象、降圧目標・・・確立した見解はないが、おおむね収縮期血圧が200mmHg以上の場合を降圧治療対象として、20%程度又は160ないし180mmHgを目標に降圧を考慮する
■ 高血圧性の脳出血は冬に多い。
■ クモ膜下出血
● 性差:授業プリでは「性差なし」だが、従来からくも膜下出血は女性に多いことが知られている(JACC Studyより)。ただし、くも膜下出血死亡者は、40代、50代では男性の方が多く、60代、70代で女性の方が多い。したがって全般的に女性の方がくも膜下出血のリスクは高いが、女性ホルモンはくも膜下出血の罹患を抑える働きをしている可能性があり、そのため閉経前では女性の死亡率が男性より低く、閉経後では女性の死亡率が高くなることが推測される。
● MRIはくも膜下出血の急性期にはあまり有用ではないが、MRA(カテーテルを入れなくても脳血管を写しだす方法)で脳動脈瘤の診断ができる。
■もやもや病・・・MRIとMRAで診断する
■視床出血・・・血腫の量によっては麻痺や意識障害の改善に有効との意見もあるが、556例についての検討では、手術治療は重症例における救命効果しかなく機能予後は改善しなかった。 この報告では脳室内に穿破した症例に対する脳室ドレナージの有効性についても検討されているが、脳室ドレナージは重症例の生命予後を改善したが機能予後は改善しなかった。

【痙攣、てんかん】
■ けいれん重積の治療・・・ジアゼパム静注、同時に酸素吸入と電解質補正のための点滴静注(脳浮腫防止のためマンニトールまたは副腎皮質ホルモンを添加)

【脳腫瘍】
■ 大腸癌の脳転移は血行性
■ 膠芽腫の治療は、摘出手術の後、放射線・化学療法を行なう。
■ 神経内視鏡・・・脳室内およびその周辺に発生する脳腫瘍に対して、内視鏡を脳室内に誘導し腫瘍の摘出術や生検術を行う。松果体に発生する胚細胞系腫瘍などに適応がある。

【頭部外傷】
■頭蓋窩と関連神経
●前頭蓋窩から頭蓋外に出るもの
①嗅神経:篩板、②視神経:視神経管
●中頭蓋窩から頭蓋外に出るもの
③動眼神経:上眼窩裂、④滑車神経:上眼窩裂(核上性に交叉する)、⑥外転神経:上眼窩裂、⑤三叉神経1枝:上眼窩裂/2枝:正円孔/3枝:卵円孔
●後頭蓋窩から頭蓋外に出るもの
⑦顔面神経:内耳孔、⑧聴神経:内耳孔、⑨舌咽神経:頸静脈孔、⑩迷走神経:頸静脈孔、⑪副神経 :頸静脈孔、⑫舌下神経:舌下神経孔
■ 三叉神経痛の神経血管減圧術・・・原因となっている血管や構造物を捜し出し、それらを三叉神経よりはがして圧迫を取り除いた後、やわらかいクッションとなる合成化学繊維(テフロン繊維)をその部分に挿入して、圧迫が加わらないようにする
■ 急性硬膜外血腫・・・頭蓋内圧亢進に対して脳圧降下薬(グリセオール)の点滴注射が行われることもある。
■ びまん性軸索損傷
● 診断:MRIで、神経細胞の軸索の断裂に伴う微小な出血や浮腫。頭部CTの精度では異常が認められないことも多い。
*意識がないなどの重い症状があるのに頭部CTで大きな異常がみられず、頭部外傷以外には原因が考えられない時はびまん性軸索損傷が疑われ、MRIで典型的な所見が認められれば診断が確定する。
●治療:効果的な治療法はない。脳挫傷や血腫を合併していれば、それに対する治療を行う。合併症を防いで全身状態を保ち、二次的な脳の障害を予防して(脳への十分な血液や酸素の供給など)、脳の回復を期待する。
■ 脳浮腫・・・T2強調
■ 気脳症・・・CTで診断
■ 半側空間無視・・・大脳半球が障害されて半側からのあらゆる刺激(視覚、聴覚、触覚等)を認識できなくなる症候のこと。
● 失認の一種。
● 右半球障害による左側半側空間無視が一般的。
● 左半球障害が起こると通常失語症が前面に出てくる。
● 左眼が失明している場合や同名半盲を合併している場合も多いが、見えていることもあり、半盲とは別の病気と捉えられる。
● 病態:網膜に投射された情報は、視索を通り、視床の外側膝状体でニューロンを代え、ブロードマンの分類による17野に投射される。その後頭頂葉で情報として、処理される。右半球が処理するのは、両眼の左側の視野なので、右脳の頭頂葉が破壊されると見えていても情報として認識されないため、表現できない。
●症状:半側空間無視の患者に見た物の絵を描いてもらうと、左側の欠けた絵となる。患者自身は半側を無視しているということに気付かない。食事の際に半側の料理にまったく手をつけていないにもかかわらず、本人は全部食べたと自覚していることも多い。また、たとえ自覚しうる側のものであっても、それを注視するとやはりそこでも半側空間無視が起こる(たまねぎ現象)。たとえば、左側空間無視であれば、患者から見て左側の料理には手をつけず、右側にある料理も右半分しか手が付けられない。
●無視の範囲
・ 半側空間に提示された視覚、聴覚、触覚などの感覚刺激を無視する。
・ 半側の上下肢の存在を無視する。
・ 片麻痺の存在を無視する。
・ 片麻痺がほとんどあるいはまったくないにもかかわらず、動かすことを無視する。
・ 票象空間(イメージ)の半側を無視する。
・ 無視症状を洞察することを無視する。

【検査系】
■聴性脳幹反応( Auditory Brain-stem Response ; ABR )
●定義:聴覚神経系を興奮させることによって得られる脳幹部での電位を頭皮上より記録したもの。蝸牛神経と脳幹部聴覚路由来の反応で音刺激から10msecの間に発生する6-7個の電位により構成される。この反応は、意識や睡眠状態の影響を受けにくく、極めて再現性のよい安定した波形が得られる。
● 意義:ABRは、各波形の起源も明らかにされており、診断的価値が極めて高く、難聴や脳幹障害の診断に幅広い臨床応用が期待できる。乳幼児の聴覚障害のスクリーニングにも使われる。ex) 聴神経腫瘍、意識障害、多発性硬化症、脳死の判定、等。
■JCSと徐脳・徐皮質梗塞・・・痛み刺激を加えると少し四肢を動かすか,除脳硬直あるいは除皮質硬直の姿勢をとるものはJCS200