歯科口腔対策 | 単品の進級促進運動

歯科口腔対策

わりとプリントに載ってます。産婦よりは楽かも。
プリントにないところ挙げてみました。
ネットで調べてたら、過去の授業プリのデータがアップされてたので、それも参考にしてます。

【顎関節症の間接円板前方転移と関節雑音のメカニズム】
●復位性円板前方転位・・・口を開けると下顎頭が前方に滑走移動する。その際に前方転位していた関節円板が正常な位置に戻る。戻る瞬間に下顎頭と関節円板の下面が擦れて関節雑音が発生する。この音はカクンとかポキンという音で、クリック音という。口を閉じる時には、関節円板が再び前方に転位するのでまた下顎頭と円板が擦れてクリック音が生ずる

【顔面外傷・歯牙損傷】
● 脱臼歯牙の保存・・・完全脱臼した歯は、頬の内側に入れておくか牛乳の中に浸して受診する。市販の保存液もある。
● 歯牙損傷は上顎前歯>下顎前歯>臼歯の順に多い

【急性可能性顎骨骨髄炎】
●弓倉症状:原因歯から近心位にある歯牙に打診痛が見られる。
● ワンサン症状(Vincent’s symptom):オトガイ神経領域に生じる知覚麻痺
● その他の症状:原因歯の周囲歯肉の炎症、膿漏。歯の動揺。歯・歯周・歯槽骨深部の激痛。悪寒・高熱・全身倦怠感・食欲不振などの全身症状。
● 治療
① 全身の消耗が強い場合:安静・対症療法。
② 急性期:抗菌薬点滴、骨髄病変部の抗菌薬投与・洗浄、切除手術、高圧酸素療法
③ 急性期を過ぎたら、原因歯の抜歯、壊死骨の除去

【顎放線菌症】
● 原因菌:イスラエル放線菌(嫌気性、歯肉などに常在する)
● 診断:症状やX線所見、膿・痰からのイスラエル放線菌検出
● 治療:腫瘍の穿刺吸引、抗生物質大量投与。再発防止のために抗生物質の長期投与

【がま腫】
●定義:粘液嚢胞の一種である。舌下腺または顎下腺の導管に関連して形成させる粘液貯留嚢胞。唾石、異物または炎症、外傷などによる排唾管の閉鎖、狭窄に関連する。
●臨床所見:好発年齢は10-40歳。顎舌骨筋よりも上方(舌下型)、下方(顎下型)がある。ほとんどの症例で正中をさけ片側性にみられる。表面平滑、色調は暗紫色、波動をふれる。穿刺により粘ちょうな透明な液を吸引できる。
●治療:口腔内に大きく副腔形成、いわゆる開窓術

【顎骨嚢胞】
● 診断のポイント
① 口腔内所見:骨の膨隆、歯が無い、曲がって生えている
② X線所見:大きさ、形態、部位、辺縁との状態
● X線所見の特徴:境界が比較的明瞭、X線不透過像を示すcystic margineで囲まれた、X線透過像。
● 頻度の高いもの:歯根嚢胞・・・歯髄の感染・壊死により、歯尖に炎症が及び、歯根肉芽腫を生じる。そこに残存上皮が侵入し、嚢胞を生じる。大きなものでは嚢胞摘出とともに原因歯を抜歯する。小さなものは歯根端切除により歯牙を温存出来る。

【顎骨に発生する歯原性腫瘍】
① エナメル上皮腫
● 臨床的特徴:20~30代の男性に多く、80%以上が下顎に発生し、大臼歯部・下顎枝部がほとんど。歯原性腫瘍の中で最も高頻度で、再発率も高い。顎骨の膨隆、羊皮紙様感、波動を触れる。
● X線学的特徴:単房性あるいは多房性の透過像(吸収像・骨膨隆像)で角化嚢胞性歯原性腫瘍と似る。埋伏歯の合併、歯根吸収
② 角化嚢胞性歯原性腫瘍
● 臨床的特徴:下顎智歯部、下顎枝に後発する。軟組織に浸潤波及し、再発しやすい。扁平上皮癌の続発が稀にある。
● X線学的特徴:単房性あるいは多房性の透過像で、直接歯牙とは関係ないように見える。
③ 集合性歯牙腫
● 臨床的特徴:複雑性よりやや多い。10~20代の上顎前歯部に好発する。乳歯の残存があったり、無症状の場合が多い。顎骨の膨隆をきたす。
● X線学的特徴:塊状の不透過像。埋伏歯の合併
④ 複雑性歯牙腫
● 臨床的特徴:10~20代の下顎臼歯部に好発する。顎骨の膨隆をきたすが無症状のことが多い。
● X線学的特徴:塊状の不透過像。埋伏歯の合併

【癌の分化誘導療法の臨床的実用例】
● 急性骨髄性白血病のレチノイン酸による分化誘導療法・・・分化誘導された白血病細胞はアポトーシスし、約1ヶ月で正常血球が回復する。90%以上が完全寛解する。

【癌のオーダーメード医療】
オーダーメード医療とは、個人の病気と、その人自身について総合的に調べ理解し、一人一人に最適な医療を提供することが目的。具体的には、癌の遺伝子診断により、より早期に正確に診断し、最大の効果をもたらす抗がん剤や分指標的薬などを選択し処方する。

【医師法・歯科医師法制定と医科歯科二元論】
● 経緯・・・歯科医師法制定により歯科医学専門学校が生まれた→富国強兵政策下で、政府当局が歯科医療を軽視→長らく歯科医師養成は私立の歯科医学専門学校だけに任されてきた→一方医師の養成は官立大学を中心に推進された→医科歯科二元論に至った。

【唇顎口蓋裂の病状説明】
お子さんに唇と口の中が割れている顔面の先天奇形があります。審美的な問題や発生障害が残るので、手術による治療が必要です。

【症例】
① 26歳男性、下顎大臼歯部、大臼歯部~下顎角部の多房性透過像、歯根一部吸収・・・エナメル上皮腫で、若年者ではまず開窓を試みるが再発も多い。大きな物では顎切除が必要。術前の生検が必要。
② 下顎歯肉癌で、cT2N0M0の症例に対し、患側全頸部郭清術+下顎区域切除術。主治医は「CTで転移はない、術後病理検査でも頸部転移は無い」・・・遠隔転移の診断は CTよりシンチでするべき。センチネルリンパ節生検をすれば、頸部郭清は必要なかったのではないか。ステージとしてはⅡ期に分類されるため、頸部郭清は過剰診療ではないか、また、広範囲局所切除が適していたのではないか。
③ 18歳男性、下顎智歯部、埋伏した智歯歯冠を含む嚢胞・・・濾胞性歯膿胞、摘出・開窓術(PartschⅠ法)