法医対策
法医学頑張りましょう~。レポートも忘れないようにしなきゃ。
今更ですがPCからはhttp://ameblo.jp/ryunen0/のURLでご覧になれます。
※アルコールの血中濃度を訂正しました(11/1)
●アルコール
1爽快期~0.5mg/ml:気分が良くなる状態。酒気帯びの程度。
2弱度酩酊(興奮期) 0.5~1.0mg/ml:ほろ酔い気分。かたさが取れる程度。
3軽度酩酊(酩酊第一度) 1.0~1.5mg/ml:軽く興奮して、おしゃべりになる。
4中等度酩酊(酩酊第二度) 1.5~2.5mg/ml: まっすぐ歩けない。何を話しているのかわかりにくい。判断力が低下。
5強度酩酊(酩酊第三度):2.5~3.5mg/ml歩行困難。意識朦朧。嘔吐。
6泥酔期(酩酊第四度) 3.5~4.5mg/ml: 意識混濁。体温低下。死の危険。
7昏睡期4.5mg/ml~:昏睡状態。糞尿失禁。呼吸麻痺。死亡の危険性が大きい。
● 死亡診断書
死亡事由などについての検案について記した書類で診断書の一つで、死体検案書と同様に死亡を証明する効力を持つ。診断した医師もしくは歯科医師のみが死亡診断書を発行できる。なお、死亡診断書と死体検案書の様式は同一のものである。また、死因統計作成の資料としても用いられる。
最終診察後24時間以内でかつ死因が明らかに診療中のものである場合については死亡診断書が作成される。それ以外の場合はたとえ病院内で死亡した場合であっても死亡診断書を作成することはできず、医師は死体を検案しなければならない。交付は医師法によって定められている。
●鉛中毒:δ-ALA(アミノレブリン酸)脱水酵素などが障害される結果、δ-ALAの血中、尿中濃度が上昇する。
●トルエン中毒:体内に吸収されたトルエンの 80%は肝臓の酵素(チトクロム-p450)により代謝され安息香酸となり、グリシン抱合を受けて馬尿酸として尿中へ排泄される。
●メトヘモグロビンとは赤血球内のヘモグロビン中の核をなす2価の鉄イオンが酸化されて3 価の鉄イオンになったもの
●瞳孔括約筋は副交感神経の支配を受けており、瞳孔散大筋は交感神経の支配を受けている。
●慢性有機水銀中毒(水俣病):メチル水銀による神経系中毒疾患である。 病理学的に、大脳後頭葉視覚中枢および小脳顆粒層の細胞脱落と末梢神経の軸索変性が認められる。
●慢性砒素中毒:症状は、皮膚障害、粘膜障害、末梢神経障害、肝障害、呼吸器障害、皮膚がん・ 肺がんなど
●CO中毒:両側の淡蒼球壊死はCO中毒に特有な病理所見。CO中毒の中枢神経病変は,淡蒼球・黒質・ 大脳白質など脳内の鉄の分布と関連している。
● 硬膜外側面の血管 :中硬膜動脈、上矢状静脈洞、横静脈洞
● 硬膜とクモ膜の間の血管 :橋 静脈
●SMテスト試薬:反応陽性の場合は直ちに鮮やかな紫色に呈色する。
●ロイコマラカイトグリーン法:血中に存在するヘモグロビンの触媒 作用によって、過酸化水素水から遊離した酸素が、無色のロイコマラカイトグリーンを酸化させて緑色のマラカイトグリーンに変える反応を利用する方法。
●ルミノール反応:アルカリ性の水溶液中、ルミノールは過酸化水素 (H2O2) と反応して 460 nm に強い紫青色の発光を示す。この反応は銅、コバルトなどの遷移金属およびその錯体(化学の実験室ではヘキサシアノ鉄(III) 酸カリウム(フェリシアン化カリウム) K3[Fe(CN)6] を用いる)、ある種の酵素によって触媒される。これを利用して過酸化水素および触媒となる金属種の微量定量・定性試験を行う。ヘミン・ヘモグロビンあるいは血液は発光反応の触媒になるので、血液の鑑識に古くから用いられている。
●ABO式血液型遺伝子において、O遺伝子の第261番塩基は欠失している。(A,B遺伝子ではグアニン)
<DNA鑑定の方法>
● 手順:DNA抽出→PCR→電気泳動(DNA断片長による分子ふるい)→染色
● 以下、手順の詳細
◎DNAの抽出
生物試料中のタンパク質を蛋白分解酵素で、脂質を界面活性剤で消化
→不純物をフェノール/クロロフォルム溶液などで除去
→精製したDNAをエタノールで結晶化して回収
QIAamp kitなど簡易抽出キットも市販され利用されている
◎検出、型判定法:PCR (polymerase chain reaction) 法が基本
1 PCR:試料DNA中の標的遺伝子を特異的に増幅
鋳型の試料DNA:95℃前後で熱変性 (1本鎖化)
→55~65℃でプライマー結合 (アニーリング、annealing)
→72℃でTaq polymerase (耐熱性DNA複製酵素) で複製
このサイクルを20~30回繰り返し、特定の遺伝子を選択的に増幅
Thermal Cycler (装置) を用いて反応は自動化され、短時間 (2~3時間) で終了
※プライマー:塩基配列に相補的な短いDNA鎖で複製の起点となる。増幅する塩基配列の上流と下流に設定する
2 電気泳動法:増幅したPCR産物からDNA多型などを検出
ポリアクリルアミドゲル (中性または変性ゲル) やアガロースゲルを用い、分子ふるい効果でDNA断片長によりPCR産物を分離
→分離されたDNA断片は銀染色やエチヂウム・ブロマイド染色で検出
→泳動距離の差で多型を識別
※ 最近は、蛍光染色したプライマーを用いてPCR増幅し、キャピラリー電気泳動装置を用いて、electropherogramと呼ばれるグラフとして検出している
参考:医師国家試験法医学関連問題の解説(PCからアクセス)
http://www3.kmu.ac.jp/legalmed/topics/koku2.html
今更ですがPCからはhttp://ameblo.jp/ryunen0/のURLでご覧になれます。
※アルコールの血中濃度を訂正しました(11/1)
●アルコール
1爽快期~0.5mg/ml:気分が良くなる状態。酒気帯びの程度。
2弱度酩酊(興奮期) 0.5~1.0mg/ml:ほろ酔い気分。かたさが取れる程度。
3軽度酩酊(酩酊第一度) 1.0~1.5mg/ml:軽く興奮して、おしゃべりになる。
4中等度酩酊(酩酊第二度) 1.5~2.5mg/ml: まっすぐ歩けない。何を話しているのかわかりにくい。判断力が低下。
5強度酩酊(酩酊第三度):2.5~3.5mg/ml歩行困難。意識朦朧。嘔吐。
6泥酔期(酩酊第四度) 3.5~4.5mg/ml: 意識混濁。体温低下。死の危険。
7昏睡期4.5mg/ml~:昏睡状態。糞尿失禁。呼吸麻痺。死亡の危険性が大きい。
● 死亡診断書
死亡事由などについての検案について記した書類で診断書の一つで、死体検案書と同様に死亡を証明する効力を持つ。診断した医師もしくは歯科医師のみが死亡診断書を発行できる。なお、死亡診断書と死体検案書の様式は同一のものである。また、死因統計作成の資料としても用いられる。
最終診察後24時間以内でかつ死因が明らかに診療中のものである場合については死亡診断書が作成される。それ以外の場合はたとえ病院内で死亡した場合であっても死亡診断書を作成することはできず、医師は死体を検案しなければならない。交付は医師法によって定められている。
●鉛中毒:δ-ALA(アミノレブリン酸)脱水酵素などが障害される結果、δ-ALAの血中、尿中濃度が上昇する。
●トルエン中毒:体内に吸収されたトルエンの 80%は肝臓の酵素(チトクロム-p450)により代謝され安息香酸となり、グリシン抱合を受けて馬尿酸として尿中へ排泄される。
●メトヘモグロビンとは赤血球内のヘモグロビン中の核をなす2価の鉄イオンが酸化されて3 価の鉄イオンになったもの
●瞳孔括約筋は副交感神経の支配を受けており、瞳孔散大筋は交感神経の支配を受けている。
●慢性有機水銀中毒(水俣病):メチル水銀による神経系中毒疾患である。 病理学的に、大脳後頭葉視覚中枢および小脳顆粒層の細胞脱落と末梢神経の軸索変性が認められる。
●慢性砒素中毒:症状は、皮膚障害、粘膜障害、末梢神経障害、肝障害、呼吸器障害、皮膚がん・ 肺がんなど
●CO中毒:両側の淡蒼球壊死はCO中毒に特有な病理所見。CO中毒の中枢神経病変は,淡蒼球・黒質・ 大脳白質など脳内の鉄の分布と関連している。
● 硬膜外側面の血管 :中硬膜動脈、上矢状静脈洞、横静脈洞
● 硬膜とクモ膜の間の血管 :橋 静脈
●SMテスト試薬:反応陽性の場合は直ちに鮮やかな紫色に呈色する。
●ロイコマラカイトグリーン法:血中に存在するヘモグロビンの触媒 作用によって、過酸化水素水から遊離した酸素が、無色のロイコマラカイトグリーンを酸化させて緑色のマラカイトグリーンに変える反応を利用する方法。
●ルミノール反応:アルカリ性の水溶液中、ルミノールは過酸化水素 (H2O2) と反応して 460 nm に強い紫青色の発光を示す。この反応は銅、コバルトなどの遷移金属およびその錯体(化学の実験室ではヘキサシアノ鉄(III) 酸カリウム(フェリシアン化カリウム) K3[Fe(CN)6] を用いる)、ある種の酵素によって触媒される。これを利用して過酸化水素および触媒となる金属種の微量定量・定性試験を行う。ヘミン・ヘモグロビンあるいは血液は発光反応の触媒になるので、血液の鑑識に古くから用いられている。
●ABO式血液型遺伝子において、O遺伝子の第261番塩基は欠失している。(A,B遺伝子ではグアニン)
<DNA鑑定の方法>
● 手順:DNA抽出→PCR→電気泳動(DNA断片長による分子ふるい)→染色
● 以下、手順の詳細
◎DNAの抽出
生物試料中のタンパク質を蛋白分解酵素で、脂質を界面活性剤で消化
→不純物をフェノール/クロロフォルム溶液などで除去
→精製したDNAをエタノールで結晶化して回収
QIAamp kitなど簡易抽出キットも市販され利用されている
◎検出、型判定法:PCR (polymerase chain reaction) 法が基本
1 PCR:試料DNA中の標的遺伝子を特異的に増幅
鋳型の試料DNA:95℃前後で熱変性 (1本鎖化)
→55~65℃でプライマー結合 (アニーリング、annealing)
→72℃でTaq polymerase (耐熱性DNA複製酵素) で複製
このサイクルを20~30回繰り返し、特定の遺伝子を選択的に増幅
Thermal Cycler (装置) を用いて反応は自動化され、短時間 (2~3時間) で終了
※プライマー:塩基配列に相補的な短いDNA鎖で複製の起点となる。増幅する塩基配列の上流と下流に設定する
2 電気泳動法:増幅したPCR産物からDNA多型などを検出
ポリアクリルアミドゲル (中性または変性ゲル) やアガロースゲルを用い、分子ふるい効果でDNA断片長によりPCR産物を分離
→分離されたDNA断片は銀染色やエチヂウム・ブロマイド染色で検出
→泳動距離の差で多型を識別
※ 最近は、蛍光染色したプライマーを用いてPCR増幅し、キャピラリー電気泳動装置を用いて、electropherogramと呼ばれるグラフとして検出している
参考:医師国家試験法医学関連問題の解説(PCからアクセス)
http://www3.kmu.ac.jp/legalmed/topics/koku2.html