わたくしが旅から学んだこと 兼高かおる 著 | 猿の残日録

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いろんなことがあるが、人生短いから前だけを見たほうがいいですよ。江原啓之 今宵の格言

本名:兼高ローズ、1928年2月29日神戸生まれ
父はインド人

2010年出版 82才

「世界の旅」 は、1959~1990年 31年間続いた番組

31歳から62歳まで、すごいな


取材中、わたくしはいつも朝はギリギリまで寝ていて
起きたらササッと着替え、すばやく髪をとかして部屋を飛び出していました


起床から外出までわずか10分足らず
ノーメイクなので早いのです


(中略)


テレビに出演するのにお化粧もしなかったのか、と思われるかもしれませんが
そもそもわたくしは、取材をして番組を作るために外国に行っているのであって
自分が番組に登場する気はさらさらなかったのです


初期の「世界の旅」には、わたくしが出演していないものもあります
番組名も「兼高かおる世界の旅」ではなく、当時は
「世界飛び歩き」でした


ところが、テレビ局やスポンサーから、「兼高が出たほうが
視聴者が親近感を持つ」という要望が多いと聞き、それ以降は
少しだけ出演することに


(中略)


でも、テレビに映ろうが映るまいが、わたくしは相変わらず
ノーメイクのままでした
支度に時間がかからなかったのは便利でしたが、散々日に当たって
今では大きなシミに悩まされています
若いときにはシミも出なかったのですが、やばり年齢には勝てませんね



            


 

砂漠では日が直接当たると「焼ける」というよりは「焦げる」
ように暑いので、長袖の服は必須なのです

 

 

 

番組出演のために服代には散財しましたが
そのほかのものにお金を使うことは、昔も今もほとんどありません


露天で売っているガラクタから、博物館に収められている逸品まで
ピンからキリまでさまざまな物を見続けてきたわたくしが
「欲しい」と心動かされるのは、たいてい博物館にあるものなのです


エジプト、中近東、ギリシャ・ローマ時代のほれぼれするような
アクセサリーだったり、細工物、装飾品だったり

ありがたいことに、そういうものは買いたくても手が届かないので
結局、何も買わずに済んでしまう


そもそもわたくしには、所有欲というものがないのです


服にしてもブランドにこだわって買うことはありません

デザインより生地の質、柄、色が私の選ぶ基準です
デザインはあっさりとシンプルなものでいいのです



            

 

「世界の旅」の仕事が終わった(1990年:62才)あとも
年間で100日ほどは旅をしています
時には仕事がらみですが、時にはのんびりと


(中略)


人生は、世に尽くし、自分も幸せになることが大事です


戦前の大学生はよく旅行していました
行き先は満州(現在の中国東北地方)、樺太、または中国でしたが
でも、ひとこと言いたいのは、「若い人は安い旅をするな」ということです


わたくしがたまたまヨーロッパのある街で知り合った日本人の大学生は
お金がないので、アルバイトをしながら旅をしていたのです


彼はその国のことを非常にばかにし、悪口を言っていました
この国の人たちは計算もできなければ、ろくにものも書けない
この国から学ぶことは何もないと


でも、彼はまわりの教養のない一部の人たちしか見ていないのです
そして、たまたま出会った人だけを見て、その国を判断しているに
過ぎません


視野が狭いといってしまえばそれまでですが、どんな人と知り合い
付き合うかはとても大事なことです
まだまだ世間を知らない学生、若者は特にそうです


一般の人の生活を知ることも大事
でも、大学生ならば同じ学生や、知識レベルの高い人たちとも
付き合ってみるべきです


わたくしは出会った人々のおかげで、世界を見る目、日本を見る目を
育てることができたので、ぜひみなさんにもいい出会いをしてほしいのです

 


            
 


かなり前になりますが、母を連れて17日間、船に乗ったことがあります
アメリカの東海岸から南下してパナマ運河を経由して、フロリダまで行く旅です


わたくしは仕事だったのですが、同じ船内にいると思えば常に母と一緒にいなくても
心配ありません


船にはエレベーターがあるので階段は使わずに済みますし、あらゆる配慮が
されているので高齢者にも安心です
夜明けから夜中まで「食べる」機会もありますし、デッキを歩けば運動にもなって
至れり尽くせり


母に海外旅行が一番好きな理由を尋ねたことがあります
聞いてびっくり、がっくり

何と、お夕食に何を作ろうかと考えないで済むから、でした


そのとき、わたくしは自分が母に思わぬ心配をかけていたことに気が付きました


(中略)


数年前、クルーズ客船「飛鳥」でハワイ往復のクルーズをしたときは
いつものようにひとり旅だったので、時間をもてあますのではないかと
小さなスーツケースに本をいっぱい詰め込んで乗ったのですが
忙しくて読書どころではありませんでした


ダンスのレッスンを受け、ウクレレを習い、英会話のクラスにも参加して・・・
と遊ぶのに、いえ、学ぶのに忙しくて忙しくて、どうも取材のクセが抜けず
好奇心の赴くままに走りまわってしまうのですが、飽きる暇もないほどの
プログラムが用意されているのです
結局、本は一冊も読まないまま、持ち帰りました


クルーズはシニア世代の旅、そして、シニア世代の親御さんと一緒の旅に
お勧めです


(中略)


世界の人と交流するということは、そのようなさまざまな国民性を持つ人々と
付き合う、ということ
自分の意見を言えない、ということは、時として「存在していない」のと同じです




            

 


今の都会の家には昔のような納戸もなく、季節季節の掛け軸や食器をしまっておく
場所がない
さらにアパートやマンションでは、和室がない生活も珍しくありません
お皿だってひとつで済ませてしまう


(中略)


現代建築では、空間をいかに効率よく使うかが優先され
縁側や廊下など「なくてもいいスペース」は排除されてしまう
でも、その「なくてもいいスペース」は決して無駄なのではなく
それがゆとりであったり、潤いだったりするのです




            

 


わたくしは最近、「42歳定年説」というのを提唱しているのです


(中略)


会社は42歳以降も残ってほしい社員にはもっと給料を払って働いてもらえばいい
42歳以降も残りたい社員は、会社に引きとめてもらえるよう、それまでに
実績を残しておけばいい
そして、自分で決める定年後を自由に使う

こういう暮らしをしたら、それほど経済的には豊かでなくなるかもしれません
でも、心の豊かさは得られるのではないかと思うのです
豊かさの指標をそろそろ変えてもいいころではないでしょうか
会社勤めをしたことのないわたくしのたわごとでしょうか

 



            



週末の土日の2日間、ひとり暮らしのわたくしは誰ともしゃべらずに
過ごすことが多いのですが、これが長年続くと、なんと口が動きづらくなる
ことがわかりました


そのことを最初に気が付いたのは、ベッドで横たわりながらフランス語の
レッスンをラジオで聞いていたとき


フランス語を発音しようとしたら、うまく口が動かないのです
そもそもフランス語はそれほどしゃべれるわけではないので、仕方ないと
思ったのですが、老いの手はさらに伸びてきました


「世界の旅」の仕事が終わり、英語を日常的に話さなくなってから
20年、とうとう英語の発音がしづらくなってきてしまいました


それで、おやっと思ったら、今度は日本語もスムーズに出ない!

週末の2日間、黙って過ごしていると、舌と口の筋肉がうまく動かなくなって
しまうのです
単語もさっと出てこない


このことを、70代半ばの知人に話したところ、彼は新聞も英字新聞も毎日
音読すると言っていました
LとR、FとV、THなどの微妙な発音の違いがある英語は舌の動きが
繊細なのでトレーニングには最適なのだとか


テレビで英語を教えている黒人の先生は、レッスンが始まる前に大きく
口を開けて、舌を上下に細かくベロベロベロッと動かすことを勧めていました


そこで、わたくしも夜の歯磨きのあとは鏡の前で舌と口のトレーニングです
「あ」「い」「う」「え」「お」と大きく口を開けて発音し
口のまわりの筋肉を動かします


さらに「ら」「り」「る」「れ」「ろ」と続けて、舌をベロベロベロッ

鏡に映る顔は、他人が見たら「ちょっとおかしくなってしまったのでは」
と思われかねない表情で、とても人さまにはお見せできませんが・・・



本の話は以上 以下は、猿の日記です



私が行ったことが無いのは、
青森・秋田・山形・福島・栃木・新潟・
愛媛・高知・佐賀・大分・宮崎・熊本・鹿児島


13 日本海側の東北 四国の一部 九州の一部


行ってみたいな と特に思うのは 7つ
秋田(食べ物と女性の美しさ)
山形(食べ物)
新潟(風景)
高知(坂本龍馬)
大分(湯布院、別府温泉)
熊本(熊本城、食べ物))
鹿児島(知覧)


目的ないし、行かないだろう は
青森、福島、栃木、愛媛、佐賀、宮崎 の 6つ


行ったことあるのは


北海道・岩手・宮城・茨城・千葉・群馬・埼玉・
東京・神奈川・富山・石川・福井・山梨・長野・
静岡・愛知・岐阜・滋賀・三重・京都・奈良・
大阪・和歌山・兵庫・鳥取・島根・岡山・広島・
山口・香川・徳島・福岡・長崎・沖縄


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他とかなり違うのは、北海道と沖縄
気候的に楽なのが、沖縄
こうして、沖縄を選ぶ人が多いのかも



            



映画、テルマエ・ロマエ、阿部寛が大浴場でうまい
と叫んだフルーツ牛乳は、山村牛乳 だった


パスチャライズ製法の牛乳


最近続けて飲んでます (半額があったから)

大手メーカーの超高熱殺菌(120℃~150℃/2~5秒間)
山村牛乳は、パスチャライズ殺菌(85℃/15分間)


飲みやすいです


1リットル @370+税 約400 だが、
賞味期限2日前の半額品しか買わないので、199

大手メーカーの定価より安い


65℃30分間殺菌の
木次(きすき)牛乳 島根県 というのも並んでいるが
飲んだことは無い (タイミングだけです)


牛乳も飽きたが、お茶をつくるより紅茶や珈琲に
なってしまう(家に残ってるから)