ハイサイ、RIN(凛)ですニコニコ
【今日の日中気温は32℃、本土の猛暑に比べると、亜熱帯の沖縄は避暑さ~ね~】

「非常に強い」という今年最強クラスの台風13号が、
沖ノ鳥島の南南東の海上を西北西に進んでいます。
今日5日(水曜)18:00現在、最大風速50m/s、最大瞬間風速70m/sと、
昨日からすると、勢力がそれぞれ10m/sパワーダウンしてるけど、
それでも今年最大級のレベル。
weathernews によると、台風は今後も西寄りに進み、
週後半には沖縄・先島諸島に接近する予想が出されています。
先島諸島の最接近は、8月7日(金曜日)未明頃らしい。
今のところ、台風の進路は、台湾の玉山(ぎょくざん、ユイシャン、3952m)方面。
玉山は、新高(ニイタカ)山のことで、
1941年12月2日に発令された日米開戦の日時12月8日を告げる海軍の暗号電文
「ニイタカヤマノボレ一二〇八」
の、あのニイタカヤマのこと。
これは、ハワイとニイタカ山が、同じくらいの緯度にあるから。
簡単な暗号だよね~。
また、玉山の山頂は北回帰線が通り、
ここで熱帯と亜熱帯が別れる分岐点となっているのです。
【最近、片足を上げてもフラつかなくなったRIN(凛)君】

沖縄は台風銀座なので、ウチナーンチュは
「台風がイヤだと言ったって、来るものはしょうがないさ」
と、台風慣れしている。
それでも、本心では台風が向かってくると心配で、
台風が気まぐれに逸(そ)れると嬉しいもの。
だけど、台風の向かう先は、被災を免れず、
台風の影響を受ける人々が必ずいる。
他人の不幸を喜ぶわけじゃないけど、
自分から不幸が去ったことを喜ぶのは、なんか後味が悪い。
南西諸島は台風銀座である以上、どこだって明日は我が身のはず。
それなのに、接近する台風が逸れると、
不安から解放されてホッとしてしまうのは、
私自身の徳が不足している証拠だね~。
【やんばる中央山脈を南北に縦断する大国林道からの風景、景色がよくないね~】

世間には、
「利用するかもしれないけど、近所にあったらイヤ」
という、
・ごみ焼却施設
・医療系廃棄物焼却施設
・下水処理場
・核施設(原子力発電所、核燃料再処理工場、放射性廃棄物処理設備など)
・発電所
・食肉処理施設
・葬祭場
・精神科病院
・ダルク
・知的障碍者、精神障碍者、痴呆性高齢者施設
・パチンコ店、パチスロ店、ゲームセンター
・風俗店
・ラブホ
・墓地、霊園
・宗教施設
・焼肉屋(臭い)
・JRAの場外馬券場、競輪・オートレースの競輪場外車券売場
・高圧線の鉄塔や送電線
などの「嫌悪施設」というのがある。
この嫌悪施設を地元行政が建設計画を立てたりすると、
反対屋とでもいうべきプロ市民、共産党など左翼系市民運動家を主軸にした
近隣住民による反対運動が起きる。
「NIMBY(ニンビー)」という言葉がある。
「Not In My Back Yard」
「自分の裏庭(英語で近所を揶揄する単語)以外なら」
の略で、
「施設の必要性は認めるけど、私の居住地域には建てないで」
と主張する住民たちや、その態度を指す言い方。
これらの施設が、
「嫌悪施設」とか「迷惑施設」、「忌避施設」という定義になっている。
これらの施設は、
「近くにあると、地域住民に利益を与えず、損害ばかりこうむる」
と、迷惑モードで考えられがちだけど、
大なり小なり、住民は恩恵を受けることになるはず。
だけど、
「私は迷惑を受けるのに、遠くの人は迷惑を受けず、恩恵を享受するだけ。
 そんなの不公平だ」」
「それは受け入れがたい、他でやってくれ」
といった反対運動が起きる要因になる。
遠くの、迷惑を受けない人たちからすると、
「身勝手な住民エゴ、受け入れるべき」
と非難して対立することになる。
この構図は、沖縄の米軍基地も同じ。
本土の人たちの中には
「危険な普天間基地を、名護市の辺野古に移転するだけでしょ」
「文句言うなら、毎年沖縄振興予算約3000億円を返上すべし」
と思う人もいるはず。
それなら、そういう人たちの住居の近隣に米軍基地が移転するとしたら、
「ああいいですよ、喜んで米軍基地を受け入れましょう」
と、心の底から思えるでしょうか?
【今夕6時半頃の、家庭菜園から見上げた月】

沖縄は、国庫支出金や地方交付税が
「他都道府県と比較して過度に支援されている」
と思いこまれがちだけど、
人口一人当たりで比較すると、
国庫支出金と地方交付税の合計額は、沖縄県は全国6位で、
1972年の復帰後、一度も全国1位にはなっていないし、
全国1766自治体のうち、地方交付税交付金をもらっていないのは55しかない。
日本国内の自治体の、実に97%は自立出来ていない。
沖縄だけが政府の過度な助成を受けているのではないのです。
「沖縄は、我慢していればいい」
という考えの人は、
「普天間が辺野古に移転する現象に対して、沖縄が強固にゴネ出した」
と誤解している人もいるかもしれない。
私は沖縄に移住したナイチャーだけど、
沖縄に住んでから、沖縄が1609年の薩摩侵攻以降、
ずっと虐げられていることが判った。
琉球国が沖縄として本土に併合されたこともそうだけど、
沖縄戦で沖縄は捨て石にされ、住民の4人に1人が死んでいる。
1945年6月18日、米軍最高指揮官バックナー中将が日本兵の砲弾で爆死して以降、
米軍による沖縄住民への報復が激化、
糸満市では米軍に捕まった住民が集団で銃殺されている。
沖縄戦後は米軍の植民地になり、
1970(昭和45)年12月20日にはコザ暴動が起きている。
起因は米兵による人身事故だけど、
米軍人・軍属の起こした犯罪の捜査権・逮捕権・裁判権は米軍当局に委ねられ、
琉球警察には捜査権がない、犯罪を犯した米兵は治外法権の基地内に逃げ込み、
犯罪米兵は米国に帰還してしまい、うやむや。
ウチナーンチュは人権を侵害されても泣き寝入りを強いられてきた歴史がある。
そういった苦しみや怒りが、
胡屋(ごや)十字路付近での、
米軍車両が横断者をはねる交通事故を契機についに爆発、
群衆が暴徒化して米軍関係車両を横転させ、焼き打ち。
暴徒は嘉手納基地にもなだれ込み、基地内の学校に火を放った。
暴動は翌朝まで続き、車両82台が炎上、米国人と沖縄の住民88人が負傷し、
計21人が逮捕された、というのがコザ暴動事件。
私は当時高校生で、新聞で読んだ記憶がある。
今の安倍政権による沖縄への圧力と沖縄の反発は、
コザ騒動前夜を彷彿させるものがある。
【日中は暑いので、砂場を掘って、ひんやり涼むRIN(凛)君】

米ミュージカル映画の名作「WEST SIDE STORY」では、
ポーランド系などのアメリカ人少年達で構成されている非行グループ・ジェット団と、
プエルトリコ系アメリカ人の非行グループ・シャーク団とが、
地元の唯一の広場である屋上運動場の占有権を巡って敵対関係にあり、
一触即発の状況が続き、ついに決闘になって悲劇になるSTORY。
沖縄ではそういう、衝突前の危い緊張感の高まり感じる。
8月10日から9月9日までの1カ月間、
辺野古移設に関わるすべての工事を中断すると政府が決めたのも、
政権の支持率低下と沖縄の緊張の高まりを懸念してのもの。
なので、沖縄の反発は、
普天間から辺野古への単純な基地の移転問題だけでは決して無い。
このあたりを本土のマスメディアが正しく報道してくれればいいんだけどね。
【オキナワヒラガタクワガタは、たくさんいるね~】

米軍基地の考え方も、本土の多くの人たちは
「どこかに造らなきゃいけないなら、自分の近くはイヤ。
沖縄でいいんだよ。沖縄が我慢すれば丸く収まるのさ」
という無関心な構図。
「自分のところじゃなければ、いいのさ」
的な身勝手さを感じてしまう。
台風の話に戻るけど、
「台風が逸(そ)れれば嬉しい」
というのも、
「自分が被害や迷惑を受けなければいい」
という、嫌悪施設押しつけのエゴみたいに思えてしまって、
なんか、つくづく自分の徳の無さを痛感して、
後味が悪い余韻が漂ってしまうのです。
【今朝6:30頃、野良犬軍団を警戒中のRIN(凛)君】