ハイサイ、RIN(凛)です
沖縄北部の秘境、山原(やんばる)は豊かな自然がいっぱい。
でも、人が住むには不便がいっぱい。
なので、ここに住むには相当の覚悟、もう生ハンパない不退転の覚悟が必要なのです。
自給自足を理想として、出来るものは自作しなければいけないのです。
そこに楽しさを見いだせれば、こんなに快適でパラダイスのようなところは
他にありません。
人と会うのはごくたまにだけで、ほとんどが人以外の動植物に囲まれた快適生活。
RIN(凛)君も自由に山野を駆け巡り、犬としての本能を呼び覚まして、
伴侶動物というより、本来の犬としての、犬らしい生活を過ごしています。
私はそのサポートをしつつ、私とRIN(凛)君それぞれの個性は尊重しながら、
快適生活を送りたいと考えています。
ペットショップに行くと、犬の歯磨きガムとかが売られています。
でも、私はそういうのは買ったことがないし、買う気もない。
RIN(凛)君の噛み噛み歯ブラシは「島桑(シマグワ)の枝」で十分。
沖縄で多用するソーキ(豚のあばら肉)の骨も、
我が家では噛み噛み歯ブラシにしてるけど、そのお話はまた今度。
「島桑(シマグワ)」というのは、クワ科クワ属のクワ(桑)の木のこと。
桑の葉を食べて、蚕(カイコ)が絹の繭(まゆ)を作る、あの桑の木のこと。
カイコといっても、解雇じゃないさ~。
「沖縄の桑=島桑(シマグワ)」
沖縄方言では、桑のことを「クァーギ」とか「ナンデンシ」といい、
沖縄では、昔から庭先に植えられている木です。
RIN(凛)君の噛み噛み歯ブラシに桑を使う理由は、
ひとつはRIN(凛)君が桑の実を食べること、桑への抵抗がないことです。
もうひとつは、桑の効能です。
桑の根皮は「桑白皮(そうはくひ)」という漢方の生薬で、
「利尿、血圧降下、血糖降下作用、解熱、鎮咳などに効果がある」
といわれていますし、
桑の枝を噛んだり、樹皮を剥(は)がしたりして、
ストレス解消にも役立っているようで、
RIN(凛)君も好んで枝をかじっています。
ペットショップで売られている市販のガムは、
日本ではスポンサーの悪口は書かない傾向にありますが、
米国では犬用ガムの危険性について広く報道されています。
両端が結んである牛皮のガムとかを丸飲みして
喉や胃腸を閉塞させる事故も多発しているようですが、
桑の枝は、そういう事故とも無縁だし、副作用もないし、
古くなったら、いつでもタダで交換可能。
なので100%安全・安心。
沖縄では春と、秋の年2回、桑に実が付きます。
キイチゴのような真っ赤な実が濃い紫色に変わったら収穫の合図。
収穫後は日持ちがしないので、冷凍して保存します。
抗酸化物質ポリフェノールの一種、アントシアニンを多く含む桑の実は、
生食も十分美味しいけど、ジャム・ゼリーなどに加工してもOK。
目に効果があるというアントシニンはブルーベリーの3倍も。
鳥も楽しみに実を食べにくるので、バードウォッチングも楽しめます。
メジロやヒヨドリを始め、アカショウビンや
国の天然記念物アカヒゲやノグチゲラなどもやってきます。
桑の葉は、天ぷらにするととても美味しいし、
葉を乾燥してお茶にも利用しています。
市販されている桑茶の効用には「血糖値の上昇を抑制する」と書かれています。
桑は痩せた土壌でも育つ非常に生命力の高い果樹で、
挿し木で簡単に増やせるし、3年程度で結実するので、
何より鳥のエサ用として、庭やバナナ園にも、多く植栽しています。
ギリシャ神話では、「桑の木」にちなんだ
「ピュラモスとティスベ」
という悲恋物語があります。
以下、あらすじ。
昔、バビロニアという国に
ピュラモスという美しい青年とティスベという美しい少女がいました。
ふたりは恋人同士でしたが、親同士の長年の憎み合いにより
その恋は許されませんでした。
ある日、ふたりは町のはずれの一本の桑の木の下で
密会する約束をしたのですが、
先に到着したティスベの前に現れたのはライオンでした。
驚いたティスベは近くの岩陰に身を隠したのですが、
あわててかぶっていたベールを落としてしまいました。
一方、少し後に来たピュラモスが見つけたのは、
引き裂かれて血だらけになったベールとライオンの足跡のみ。
「ティスベがライオンに殺されてしまった」
と早合点してしまったピュラモスは、
桑の木の下で、自らに剣を立て自害してしまいました。
岩陰からおそるおそる桑の木の前に行くティスベは我が目を疑いました。
恋人を失い、生きる望みを失った彼女は、
ピュラモスの血だらけの手から剣をとると、
同じように胸に突き立てたのです。
ふたりの血が混じり合い、桑の木の根もとに染みていき、
それまで白かった桑の実は、この時からふたりの血のように
真っ赤に色づくようになったといわれています。
おわり。
どこかで聞いたような話ですよね。
シェイクスピアは、この神話を元にして
戯曲「ロミオとジュリエット」を書きあげた、といわれています。
養蚕発祥の地、中国では桑は聖なる木でした。
詩書「詩経」でも、桑はたびたび題材となっていますし、
小説「三国志演義」では、劉備玄徳の生家の東南に、
大きな桑の木が枝葉を繁らせていたと描かれています。
日本でも桑は霊力があるとみなされていました。
古代日本では桑は箸(はし)や杖(つえ)という形で「中風を防ぐ」とされ、
鎌倉時代、禅僧栄西が将軍源実朝に献上した「喫茶養生記」には、
「桑木もまた仙薬なり」
評しています。
枝葉や未、すべて余すところなく使える桑、効用がある桑。
「たかが桑、されど桑」
桑もなかなか侮れないのです。

沖縄北部の秘境、山原(やんばる)は豊かな自然がいっぱい。
でも、人が住むには不便がいっぱい。
なので、ここに住むには相当の覚悟、もう生ハンパない不退転の覚悟が必要なのです。
自給自足を理想として、出来るものは自作しなければいけないのです。
そこに楽しさを見いだせれば、こんなに快適でパラダイスのようなところは
他にありません。
人と会うのはごくたまにだけで、ほとんどが人以外の動植物に囲まれた快適生活。
RIN(凛)君も自由に山野を駆け巡り、犬としての本能を呼び覚まして、
伴侶動物というより、本来の犬としての、犬らしい生活を過ごしています。
私はそのサポートをしつつ、私とRIN(凛)君それぞれの個性は尊重しながら、
快適生活を送りたいと考えています。
ペットショップに行くと、犬の歯磨きガムとかが売られています。
でも、私はそういうのは買ったことがないし、買う気もない。
RIN(凛)君の噛み噛み歯ブラシは「島桑(シマグワ)の枝」で十分。
沖縄で多用するソーキ(豚のあばら肉)の骨も、
我が家では噛み噛み歯ブラシにしてるけど、そのお話はまた今度。
「島桑(シマグワ)」というのは、クワ科クワ属のクワ(桑)の木のこと。
桑の葉を食べて、蚕(カイコ)が絹の繭(まゆ)を作る、あの桑の木のこと。
カイコといっても、解雇じゃないさ~。
「沖縄の桑=島桑(シマグワ)」
沖縄方言では、桑のことを「クァーギ」とか「ナンデンシ」といい、
沖縄では、昔から庭先に植えられている木です。
RIN(凛)君の噛み噛み歯ブラシに桑を使う理由は、
ひとつはRIN(凛)君が桑の実を食べること、桑への抵抗がないことです。
もうひとつは、桑の効能です。
桑の根皮は「桑白皮(そうはくひ)」という漢方の生薬で、
「利尿、血圧降下、血糖降下作用、解熱、鎮咳などに効果がある」
といわれていますし、
桑の枝を噛んだり、樹皮を剥(は)がしたりして、
ストレス解消にも役立っているようで、
RIN(凛)君も好んで枝をかじっています。
ペットショップで売られている市販のガムは、
日本ではスポンサーの悪口は書かない傾向にありますが、
米国では犬用ガムの危険性について広く報道されています。
両端が結んである牛皮のガムとかを丸飲みして
喉や胃腸を閉塞させる事故も多発しているようですが、
桑の枝は、そういう事故とも無縁だし、副作用もないし、
古くなったら、いつでもタダで交換可能。
なので100%安全・安心。
沖縄では春と、秋の年2回、桑に実が付きます。
キイチゴのような真っ赤な実が濃い紫色に変わったら収穫の合図。
収穫後は日持ちがしないので、冷凍して保存します。
抗酸化物質ポリフェノールの一種、アントシアニンを多く含む桑の実は、
生食も十分美味しいけど、ジャム・ゼリーなどに加工してもOK。
目に効果があるというアントシニンはブルーベリーの3倍も。
鳥も楽しみに実を食べにくるので、バードウォッチングも楽しめます。
メジロやヒヨドリを始め、アカショウビンや
国の天然記念物アカヒゲやノグチゲラなどもやってきます。
桑の葉は、天ぷらにするととても美味しいし、
葉を乾燥してお茶にも利用しています。
市販されている桑茶の効用には「血糖値の上昇を抑制する」と書かれています。
桑は痩せた土壌でも育つ非常に生命力の高い果樹で、
挿し木で簡単に増やせるし、3年程度で結実するので、
何より鳥のエサ用として、庭やバナナ園にも、多く植栽しています。
ギリシャ神話では、「桑の木」にちなんだ
「ピュラモスとティスベ」
という悲恋物語があります。
以下、あらすじ。
昔、バビロニアという国に
ピュラモスという美しい青年とティスベという美しい少女がいました。
ふたりは恋人同士でしたが、親同士の長年の憎み合いにより
その恋は許されませんでした。
ある日、ふたりは町のはずれの一本の桑の木の下で
密会する約束をしたのですが、
先に到着したティスベの前に現れたのはライオンでした。
驚いたティスベは近くの岩陰に身を隠したのですが、
あわててかぶっていたベールを落としてしまいました。
一方、少し後に来たピュラモスが見つけたのは、
引き裂かれて血だらけになったベールとライオンの足跡のみ。
「ティスベがライオンに殺されてしまった」
と早合点してしまったピュラモスは、
桑の木の下で、自らに剣を立て自害してしまいました。
岩陰からおそるおそる桑の木の前に行くティスベは我が目を疑いました。
恋人を失い、生きる望みを失った彼女は、
ピュラモスの血だらけの手から剣をとると、
同じように胸に突き立てたのです。
ふたりの血が混じり合い、桑の木の根もとに染みていき、
それまで白かった桑の実は、この時からふたりの血のように
真っ赤に色づくようになったといわれています。
おわり。
どこかで聞いたような話ですよね。
シェイクスピアは、この神話を元にして
戯曲「ロミオとジュリエット」を書きあげた、といわれています。
養蚕発祥の地、中国では桑は聖なる木でした。
詩書「詩経」でも、桑はたびたび題材となっていますし、
小説「三国志演義」では、劉備玄徳の生家の東南に、
大きな桑の木が枝葉を繁らせていたと描かれています。
日本でも桑は霊力があるとみなされていました。
古代日本では桑は箸(はし)や杖(つえ)という形で「中風を防ぐ」とされ、
鎌倉時代、禅僧栄西が将軍源実朝に献上した「喫茶養生記」には、
「桑木もまた仙薬なり」
評しています。
枝葉や未、すべて余すところなく使える桑、効用がある桑。
「たかが桑、されど桑」
桑もなかなか侮れないのです。