徳島県板野郡の「コーヒー豆の豆工房」という、
焙煎豆と生豆を販売されているお店の
店主・佐賀俊太(としお)さんが、
ハウスでのコーヒー栽培に取組まれています。

HPを拝見しますと、
コーヒー栽培に真摯に情熱的に取組まれている様子が
伝わってきます。

こういう情熱的な方や熱帯農業理論に詳しい方が、
国内のコーヒー栽培に
もっともっと増えてくることを願ってやみません。

佐賀さんは、アラビカ種だけでなく、
ロブスタ種まで栽培実験をされていますが、
国内でのロブスタ種の栽培は、
沖縄でも例がないはずですから、
国内では佐賀さんだけが取組んでいる可能性が高いと思われます。

私は、本島北部に拠点を移しますが、
そこでは世界の著名なコーヒーの苗木を栽培するつもりでいます。
(栽培の環境が変わることで、
 “味”も若干変わる可能性があると思っています)

もちろん、
ロブスタ種やリベリカ種も栽培するつもりですが、
現在は私のところでもロブスタ種の苗木は1本もありません。
(後日、「フィリピンのコーヒー栽培」を書きますが、
 フィリピンでのコーヒー栽培の復活はリベリカ種ですから、
 リベリカ種の種の入手も今後は可能になりそうです)


本土でのコーヒー栽培での問題は、主に
・ 気温(外気温と土の温度)
・ 日照
が上げられますが、
本土のハウスでコーヒーを栽培するときは、厳密に考えると、
・ 冬場に温度を上げるのに、重油を焚いたとき、
  ハウス内に発生した二酸化炭素が作物の内部に深く浸透し、
  それが人体にどういう影響が出るのかが解明されていない
・ 外気温は管理できても、土中温度の管理はどうするのか
・ 水やりをスプリンクラーに頼ると、
  根付きがしっかりしない可能性がある
・ 熱帯植物なので、本土では日照不足になる
などの問題がありますし、
何より、木が“病弱”になるのではないかと危惧しています。

バナナは北海道の植物園でも房がなりますが、
その味は、沖縄産とは比較になりません。

観賞用であれば、
コーヒーでもバナナでも本土で栽培可能ですが、
品質的な観点で見た場合では、
はたして問題はないのでしょうか。

「日本のリンゴの木を、
 ケニアのキリマンジャロやハワイ島のマウナケア、
 ニュージーランドのマウントクックで栽培する」
という発想をしたときに、
単純に気温や気候的な問題だけではないように思えるのです。