はいさい、RINですニコニコ

沖縄に移住して、初めてこの虫を見た時は
「大変なものを見つけてしまった」
と、衝撃を受けました。

沖縄移住 コーヒー栽培 ブルーボトルコーヒー
【ナナホシキンカメムシ】

新発見や新種発見の時に自分の名前をつけることが多々あるで、
心が躍ってしまったのです。

このエメラルドのようにまばゆい虫は、漢字で書くと、
「七星金亀虫」

こんなに宝石のように綺麗なのに、
カメムシ目カメムシ亜目のキンカメムシ科に属する
やや大型のカメムシなのです。

レッドデータブック(絶滅危惧種)に指定されるような
希少品種ではなく、
沖永良部島以南の南西諸島から台湾、東南アジアでは、
「ごく普通に見られるカメムシ」
なのだそうで、ガッカリ。
こんなに綺麗なのに…。

沖縄移住 コーヒー栽培 ブルーボトルコーヒー
【ナナホシキンカメムシ】

今朝、コーヒーの苗木の新芽に、
このナナホシキンカメムシがついているのを発見しました。

カメムシの仲間は全国に分布していて、害虫とされています。

例外的に、カメムシの仲間のタガメ、アメンボなど
一部のカメムシ類は肉食性で、
益虫に区分されるものもあるそうですが、
ほとんどのカメムシは植食性で、
針状の口吻で樹液を吸うことで、
植物を枯らしたり、不快な臭いを出すために、
害虫に分類される、嫌われ者となっています。

カメムシの仲間は臭いを出すものが多く、
外敵から身を守る効果のほか、
仲間を呼び集める集合フェロモンとしても
機能しているようですが、
ナナホシキンカメムシは悪臭を放つことなく、
まったく無臭のようです。

沖縄移住 コーヒー栽培 ブルーボトルコーヒー
【ナナホシキンカメムシ】

「カメムシは害虫」
という言い方は、人間のエゴ。

「害虫、益虫、ただの虫」
という言い方がありますが、
それは、人間社会から一方的に見た、
「人間にとって有益か無益か、害があるか」
という身勝手な判断基準です。

「害虫」
は、人間や家畜、ペット、農産物などにとって
有害な作用をもたらす昆虫など小動物のことを指していて、
人間の生活等に有害な動物は「害獣、害鳥」といい、
「益虫」
というのは、害虫を食べる、衣食住で人間の生活に役に立つ、
昆虫など小動物のことを指していう言い方です。

「益虫」は「害虫」だけを食べるのではありませんから、
そのどちらにも属さない虫が「タダの虫」というわけです。

虫社会では、もちろんそんな区分けは有り得ず、
「食うか食われるか」という食物連鎖の中で、
自然生態系のバランスを保ちながら生存しているのです。

ナナホシキンカメムシは、
トウダイグサ科の樹木でよく見かけるというのですが、
そういえば、バナナ園には短時間で大木化するアカギを
簡易防風林用に積極的に植えていたので、
ナナホシキンカメムシがいるのは当たり前のことで、
今まで出会わなかったことが不思議だったのです。

沖縄移住 コーヒー栽培 ブルーボトルコーヒー
【ナナホシキンカメムシ】

コーヒーの木はアカネ科ですし、
一般の木と比較すると、コーヒーは乾燥した木ですから、
ナナホシキンカメムシも、
コーヒーの木から樹液を吸おうというのではなく、
隣の、大好きなアカギから離れて、
たまたま立ち寄っただけではないかと思います。

ナナホシキンカメムシの外見は、
一般的なカメムシとさほど変わらず、
 ・ 三角形のとがった頭
 ・ 横に張った前胸
 ・ 後ろにすぼまる胴体
 ・ 細い単純な形の触角と足
で構成されていて、
胴体には厚みがあり、やや背中が丸く盛り上がり、
全体が一枚の甲に覆われていて、
一見翅(はね)が無いように見えるのが特長的です。

ナナホシキンカメムシは、
ちょうど1円硬貨の直径(20mm)の大きさで、
一般のカメムシと比べると大きく、
一見コガネムシやカナブンのようです。

「害虫、益虫、ただの虫」
これは人間から見た、人間に益があるか害があるか、
という身勝手な見かたですが、
地球の、人間以外の、あらゆる動植物からすると、
もっとも地球上で害のあるのは、
「人間」
といわけることでしょう。

なので、
「虫と共生する」
というより、
ありのままを受け入れ、
「すべての恵みに感謝して頂く」
という考え方が、スローフードでは必要だと思うのです。

沖縄移住 コーヒー栽培 ブルーボトルコーヒー