コーヒー山では生物群集内での
生物の捕食(食べる)・被食(食べられる)という
厳しい食物連鎖が繰り広げられていますが、
作業用の通路でも、時々道をふさぐように
クモの網がかけられたりしていて、
またそのクモにも多くの種類がいて、
ジッと獲物がかかるのを待ちかまえていたり
あるいは獲物がすでにかかっていたり、
というような光景は、
思わず足を止めて見入ってしまいます。

沖縄移住 コーヒー栽培 ブルーボトルコーヒー
【コガネグモ】

わりときれいな円形の網を張り、網の中央にあるX型の
「白帯(はくたい)」という模様の中央あたりに、
頭を下に向けて、X型に重なるように
前2対と後ろ2対の足をそれぞれそろえて真っすぐに伸ばすのが
コガネグモの特長です。
胴体の体長は約2cmか、もう少し大きいかもしれません。
黄色と黒っぽい横縞模様で、
ゲゲゲの鬼太郎のちゃんちゃんこのようにも見えます。
鬼太郎のは先祖の霊毛を編んだ特性ですが、
コガネグモも妖力で虫などを呼び寄せるのかもしれませんね。

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【コガネグモ】

コガネグモを反対側から撮影した画像です。
X型の白帯で、クモの姿が見えにくくなっています。
ド派手に着飾っているように、これはメスで
オスは体長が5mm程度で茶色で小さいのです。
東日本以南に生息しているので
このクモを見た方は多いはずですよね。
希少種ではないのですが、x型の白帯や
胴体の黄色と黒の縞模様があまりにも綺麗なので、
思わず撮影してしまいました。

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【オオジョロウグモ】

オオジョロウグモが直径1mもあるような大網でセミを捕まえました。
通路に網を作られると困りますね。
少し前まではセミの喧騒のような旋律も、いつしか少なくなって
気にしなくなっていましたが、セミはまだコーヒー山にもいるようですね。
南西諸島以南に生息する
日本最大のクモであるオオジョロウグモ(大女郎蜘蛛)は
手足を伸ばした全体の大きさは大人の手のひらくらいあって
かなりの威圧感があります。
上記のコガネグモと同様に、オオジョロウグモも
ゲゲゲの鬼太郎のように黄色と黒っぽい灰青色の横縞模様が
一般的ですが、画像のように黒かったり、茶色だったり、灰色だったり
紫っぽい濃紺だったり、それらに黄色い横縞が入ったり、
いろいろな色をしたのを見かけます。
威厳、重厚、暴力、恐怖などをイメージする黒色の姿は
黒漆(くろうるし)五枚同具足(どうぐそく)という
伊達政宗公の鎧(よろい)を身にまとったように見えます。
よく見るとオオジョロウグモの右後ろ足がありませんが
大物と格闘したのでしょうか?
この画像の強そうなオオジョロウグモはメスですから
伊達政宗公というよりはデビル・雅美とかダンプ松本、
アジャ・コングといった方がいいのかもしれません。
オスは画像には写っていませんが、5mm以下の
よく見ないと判らないくらい小さい茶色いクモで
たいてい数匹がオオジョロウグモの周りでウロウロしていますが、
交尾など役目を終えると、彼らもやがては食べられてしまうようです。
漢の呂雉(りょち、呂后)とか唐の則天武后(そくてんぶこう)、
清の西太后(せいたいこう)といった悪女の雰囲気も持っていますね。