海外のコーヒー生産地では、
「量産と品質管理」
といった、
「農業の工業化」
的な考え方で主導されています。

沖縄移住 コーヒー栽培 ブルーボトルコーヒー
【カットバックしたコーヒー】

私はその逆で、
除草剤や農薬、化学肥料は一切使わない森林栽培で
「生産効率が落ちてもいいから、いかに木を元気に生育させられるか」
ということを考えています。
「木を元気に生育させてこそ、良い実を付ける」
と考えているからです。

そのために収量が落ちたり、生産効率が悪いなら、
「それを補うように数多く植えればいい」
という考え方なのです。

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【カットバックしたコーヒー】

“恵み”をもたらす、命ある植物に敬意をはらっていることで、
雑木や下草を刈ることにも抵抗があるくらいですから
コーヒーの木を切るなんてことは、
私にとってはなかなか勇気が要ることなのです。

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【カットバックしたコーヒー】

海外のコーヒー生産地では
「カットバック」
という手法がとられています。
これは
「収量がピークを過ぎて古くなった樹の主幹を
下部から思い切って切り、新しい枝(幹)を吹かせる再生方法」
で、
コーヒーだけでなく、ウンシュウミカンや栗など、
日本の果樹農家でも行われている手法です。

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【カットバックしたコーヒー】

果樹の生育にともなって樹高も高くなると、
生産者の高齢化により、
・摘蕾(てきらい)
・収穫
・せん定
等の作業性や安全性が問われるようになり、
主幹をカットバックして低樹高化することで、
品質管理にも有効だという考え方ですが、
コーヒーの樹高を、収穫しやすいように
高さ約2mで主幹をピンチすることも、
日本の果樹農家は“カットバック”処理の中に
入れています。

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【カットバックしたコーヒー】

海外では、カットバックする前に、
主幹を斜めに引っ張って、
主幹の横から新しい枝(幹)を吹かせる方法も
行っている地域があります。

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【カットバックしたコーヒー】

コーヒー山では、3年前に苗木を植え付け始めた時に
鉢の中で、根がグルグル回ったような、
栽培地がなかなか見つからなかったことで
鉢を長く持ちすぎて、
根が苦しがっている苗木たちから最優先に植えていき、
広大な栽培地の開拓を優先したことで
また移植した苗木の、その後の大事な水やりも出来ずに放置したことで、
さらに、移植する鉢の中の土が、
本島南部のジャーカルというアルカリ土壌だった、とか
もろもろの悪条件を与えてしまい、
当初植えたコーヒー苗木たちには、
かなりのストレスをかけてしまったのです。
そのために、収穫前の苗木でも一部が枯れたことで
コーヒー自身が自然な形でカットバックを行って蘇生してきました。
枯れた部分が新芽の妨げにならないように
ノコギリでカットしたのですが、
このくらいのことでも、私にとってはなかなか勇気が要ることなのです。

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【カットバックしたコーヒー】

苗木たちは
「まず根付くこと」
を最優先にしたことで
元気がなかった苗木は一部が枝葉を落としてしまい、
外見からすると枯れたように見えるのですが、
幹の周りをこすってみて、固く緑っぽいのは
根付いてきている証拠なので、
これは放置していても、そのうち新芽が出てくるのです。
コーヒーは弱いようですがけっこう丈夫な木です。

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【カットバックしたコーヒー】

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【カットバックしたコーヒー】

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【カットバックしたコーヒー】

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【カットバックしたコーヒー】

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【カットバックした苗木】

幹の中央あたりから新芽が出てきたのが見えますか?

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【自宅庭で再生】

コーヒー山に移植したものの、
うまく根付かずに苦しんでいる苗木は、
そのまま放置すると枯れてしまうので、
地面から取り出して鉢に入れ直し、
我が家の庭を再生工場にしています。
移植した時から根が伸びずに
すっぽりと抜けてしまう苗木もあります。
工場といっても特別なことはしませんが。
毎日見てあげられるし、水やりも出来るので
ほとんどが復活してきます。
それでもコーヒー山に戻すかどうかは思案中です。
元気な苗木を移植した方が当然成長が早いので
コーヒー山で順番を待っている苗木たちを優先しているからです。
自宅に隣接するバナナ園などに植えてあげようかな。