ども。

きょうはかなりkazuyの私見です。


私見過ぎて偏るかもしれませんが我慢してください。


なお今回の文章に関しては今後変更する可能性があります。

また、参考文献等に関しては別途対応いたしますのでメッセージ等でコンタクトお願いします。


はじめに

 新型インフルエンザのパンデミックに対してマスク着用が話題になっている昨今、インフルエンザに対してマスク着用がどのような効果があるか、エビデンスを提示し使用者のマスクに対する知識、認識を再確認してもらいたい。なお、今後、更なる研究や文献の考察により本テーマに対する検討が必要になると思われる。


インフルエンザウイルスの感染様式

1.接触感染:ウイルスを含む飛沫物の付着したものに触れる手を介して感染

2.飛沫感染:ウイルスを含む飛沫物を吸い込んで感染

3.飛沫核感染(空気感染):空気を漂うウイルスを含んだ飛沫核を吸い込んで感染

マスクの目的

・成体に有害な微小粒子(ウイルスを含む飛沫物)が呼吸器内に侵入することを防ぐ

・上気道内の湿度を高め、侵入したウイルス増殖を抑える。

各マスクにおける粒子の透過性(従来型マスク、紙マスクは除外)

 不織布製マスク(市販製品の主流):5ミクロン以上の粒子

 N95(医療用):0.3ミクロン以上

 ナノフィルター(市販されている):0.03ミクロン以上の粒子

インフルエンザウイルスの大きさ A型、B型、C型 直径0.080.12ミクロン

ウイルスを含む気道からの飛沫物質 5ミクロン以上

ウイルスを含む気道からの飛沫核物質 0.3ミクロン以上

※飛沫核物質:ウイルスを含む飛沫粒子が直径2ミクロン以下になると、空気中で水分が蒸発し乾燥縮小した飛沫核となり、長時間空気中に浮遊し、これが吸入される(空気感染と同義語として用いられることが多い)

着用する際の留意点

正しく着用されているなら、その時間は気道内への微小粒子の侵入は防ぐことができる。ただしマスクの装着面以外の顔面、髪の毛などには、微小粒子は付着していることに注意する。

脱着の際、手指に微小粒子が付着することに注意。手指を十分洗ったあと、顔面、髪の毛も十分洗って、微小粒子を洗い落とす。

完全に手指、顔面、毛髪の洗いが終了するまで、口、目、鼻に微小粒子が付着しないよう注意する。

想定される効果

医療従事者が、ある一定期間、感染防御のために使用するには有効で、その際予防用手袋、ガウン等と併用するのが一般的である。

一般人がインフルエンザ感染予防用として用いることには、各種の論議がある。

以下の留意事項が現実生活で実行することが前提となるが、実際的には不可能と考えられることから、米国では一般市民がインフルエンザ予防のためのマスク着用に関しては否定的である。

・感染者がマスク着用して外出、もしくは他者と相対する場合の効果

  感染者の顔や手指、または衣服などにウイルスが付着している可能性がある。

  マスクを不用意に着脱することにより、ウイルスは咳やくしゃみ、さらに感染者の手指に付着して周辺に拡散する可能性。

・非発病者が感染目的にマスクを着用することの効果

  マスク着用時間内だけ、呼吸器にウイルスが侵入することを防止することは可能と考えられるが、接触感染、空気感染を完全に防ぐことは不可能である。十分な手洗い、そしてマスク着脱の際、表面に付着している可能性のあるウイルスに汚染しないように注意、そして十分な洗顔、洗髪等と併用して、はじめて効果が発揮されると考えられる。

参考資料

1.米国医学研究所委員会結論(The Institute of Medicine20064

パンデミックに際してマスクが効果を持つという根拠はない。

マスクを着用する効果を信じて、パンデミックの期間、家庭にとどまらず外出する市民が増えることが懸念される。

2.厚生労働省健康局結核感染症課

インフルエンザウイルスは患者のくしゃみ、咳によって気道分泌物に小粒子に含まれて周囲に飛散する。この小粒子(ウイルスではなく)の数については1回のくしゃみで約200万個、咳で約10万個といわれている。その際、比較的大きい粒子は患者から11.5mの距離であれば、直接に周囲の人の呼吸器に侵入してウイルスの感染が起こる(飛沫感染)

感染の多くは、この飛沫感染によると考えられているが、飛沫核感染」(ごく細かい粒子が長い間空気中に浮遊するため、患者と同じ空間にいる人がウイルスを吸入することによって起こる感染。感染の拡大に大いに寄与する)、接触感染(環境表面に付着したウイルスへの接触などによる感染)による感染も成立すると考えられている。

インフルエンザの予防

 インフルエンザは流行性疾患であり、その予防の基本は、日頃からの十分な休養とバランスのとれた栄養の摂取、外出時のマスク着用、帰宅時の手洗い・うがい、流行前のワクチン接種等の方法がある。

3.米国CDC

 感染者がウイルスを排出する時期は発症1日前から5日までと考えられている。「症状のあるひと」がマスクを着用することで、地域における感染予防効果が高まるとは思えない。

その代わり、呼吸器症状のある人が家庭、学校、職場、または他の公共施設で他の人々に相対する場合、咳やくしゃみを呈したとき、ティッシュで顔を覆って、呼吸器からの分泌物が飛沫するのを防ぐことのほうが重要である。汚染したティッシュはもっとも近いゴミ捨て容器に捨てられるが、その後、十分な手洗いをすることは必須である。


最後に

 インフルエンザに対する予防という観念からマスクを着用するということに関しては有意な文献は見つけることができなかった。現在、薬局等で販売されわれわれ一般的に入手できるマスクではウイルスを捕捉できない現実がある。

 ただし、感染者が非感染者に対しての「咳エチケット」という点はマスク着用は必須である。飛沫物の飛散防止などを第一目的とすれば十分な効果が挙げられると思われる。

ただし空気感染やウイルス自体に対する予防はできない。

 正しい着用方法や効果を十分に理解しマスクを使用することにより効果が発揮できる材料である。

なお、現在日本国内にマスクが品切れ状態となっているがマスクを海外にてつくっている会社がほとんどであるが、新型インフルエンザがパンデミック後に海外からの輸入マスクを信用していいのかは定かではない。


※今回は少しマニアックな部分に触れましたがもし興味があればもっと記事として取り上げましょう!!

 最後になりましたが今回は最後まで読んでいただきありがとうございました。


平成21年5月20日 kazuy