がいらいこばなし

がいらいこばなし

田舎の外来での 患者さんとの
ちょっと笑えてためになるお話

「毎日雪かきでくたびれたす。もうゆぎだばたくさんだ。

 ふらねくていい」

「でもね、ケチつけるワケじゃないけど(つけてるけど)、

 雪がなかったらどうなると思う?

 雪は地面を覆って木々の根や種が凍るのから守ってる

 春になれば雪解け水が野や川に流れて

 田んぼをうるおしたり飲み水になる

 暖冬のとき夏に水不足で大変だったのを覚えてるでしょう?」 

「んだばって・・」

「それに、雪がなかったらスキー場や

 かまくらや観光地はどうだろうね」

「・・・」 

「ボクには雪がとってもありがたい物に思えるんだけどなあ」


いつも「おまえは究極のポジティブ野郎だよ」といわれたい

でもあんまり大雪が続くと体にこたえます(笑)

「日曜の夜、急に具合が悪くなって救急に行ったんですよ」

「そうですか、大変でしたね」

「ええ、でも一日分しかお薬をくれなくて、

 明日必ずかかりつけのところか、

 普通の外来に来てくださいって・・」

「まあ、応急的な対応ですから仕方ないんですけどね

(『時間外でかかるのはあくまで例外ですよ、癖にしないでね』

 という患者教育的な意味があるんだと先輩からは聞かされました)

仕事休めない人もいるし、その辺は臨機応変にありたいですよね」

 

自分の心の「懲罰的な」動機に気がついてからは、

 感冒くらいなら(といってもせいぜい3日ですが)

 私は普通に処方するようになりました

「昨日から熱が出て、インフルエンザ(=コロナ)

 だったら大変だからきました」

「熱は下がってますね、症状もあまりないようで・・」

「はい、汗かいたので、でも、インフルエンザだったら

 会社のみんなにうつしたら大変だとおもって」

「じゃあ、検査しないといけないですね」

「インフルエンザは陰性でしたよ」

「そうですか、よかった~」

「でもですね、普通のカゼだってうつるわけですから

 きちんとうがい、手洗い、マスクをして、可能な限り

 仕事は休んでくださいよ」

「カゼなのに頑張ってるな~」より今は「

 カゼなら近寄らないで」ですよね

「インフルエンザの予防注射を

 おねがいしたいんだす」

「いいですよ、じゃあ、まず、

 予診票というのを書いていただきますね」

「ヘイ・・・メンエキフゼンと言われたことが

 ありますかって、これなんだべ」

「これはですね、かくかくしかじか」

「んだすか、よぐわがんねえばって・・・

 ケツエキシッカンなどのマンセイシッカンに???

 これなんだすか」

「あのですね、まずあなたは大丈夫ですよ」

 

 これが「高齢者用」だというのですからネ

「あのう、今日はおくすりを

 3ヶ月分もらうことはできませんか?」

「そんなにですか、かまいませんけど

 どこかに出かけるんですか?」

「ええ、娘のところにしばらく

 帰ることにしたんです、娘が

『新型インフルエンザが流行したら

 しばらく家から出られなくなるから』って

 薬を多めにもらってくるようにっていうんです」

「!でももし・・まあ、どんな『もし』も同じですね

 じゃあ病院に近づかないのが一番ですから

 すぐにかえってね!」